コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1

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multicast【OP-MLT】

本コマンドはマルチキャストグループへの静的な加入の設定,IGMP動作インタフェースの設定,IGMPグループへの静的な加入の設定,およびIGMPv2,IGMPv3のEXCLUDEモードでPIM-SSMを動作させるグループアドレスに対する送信元アドレスの設定をします。

[入力モード]

グローバルコンフィグモード

[入力形式]

情報の設定・変更
multicast
 >>移行モード:multicast

情報の削除
delete multicast

情報の表示
show multicast

[サブコマンド入力形式]

情報の設定
version {2 | 3 [only]}
query-interval <Time>
group-limit <Group-limit>
source-limit <Source-limit>
interface {<Interface Name> | all}
 >>移行モード:multicast interface
staticjoin <Group>
 >>移行モード:multicast staticjoin
ssm-join group <Group>
 >>移行モード:multicast ssm-join

情報の変更
  • IGMPバージョンの変更(PIM-SM/SSMだけ)
    version {2 | 3 [only]}
  • 可変タイマ機能の変更(PIM-SM/SSMだけ)
    query-interval <Time>
  • ユーザ参加制限機能の変更(PIM-SM/SSMだけ)
    group-limit <Group-limit>
    source-limit <Source-limit>
  • IGMPインタフェース情報の変更(PIM-SM/SSMだけ)
    interface {<Interface Name> | all}
  • 静的なグループ加入情報の変更(DVMRP/PIM-DMだけ)
    staticjoin <Group>
  • PIM-SSM対象グループアドレスに対する送信元アドレスの変更(PIM-SSMだけ)
    変更前の情報を削除し,変更したい情報を設定します。
    ssm-join group <Group>

情報の削除
delete version
delete query-interval
delete group-limit
delete source-limit
delete interface {<Interface Name> | all}
delete staticjoin <Group>
delete ssm-join group <Group>

[モード階層]

multicast
 ├─ multicast interface
 │    └─ multicast interface static
 ├─ multicast staticjoin
 └─ multicast ssm-join

[パラメータ]

なし

[サブコマンド]

version {2 | 3 [only]}
当該インタフェースまたはインタフェース単位で使用するIGMPのバージョンを指定します。
本サブコマンドの指定値によって動作するIGMPインタフェースのバージョンの種類を,次の表に示します。

表17-8 IGMPインタフェースのバージョンの種類一覧

No. 設定値 バージョン IGMP動作モード
1 省略時 2 version 1,2混在
2 version 2
3 version 3 3 version 1,2,3混在
4 version 3 only version 3固定
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    上表を参照してください。
  2. 値の設定範囲
    バージョンは2または3です。バージョン3を指定した場合,onlyの指定ができます。
  3. 注意事項
    multicastおよびmulticast interface <Interface Name>指定以下に本サブコマンドを共に指定した場合,当該インタフェースに対してはmulticast interface <Interface Name>指定の情報が優先されます。
    本サブコマンド指定時における情報反映の優先順位を次の表に示します。

    表17-9 versionサブコマンドの優先順位

    優先順位 指定コンフィグレーション
    multicast interfaceインタフェース(個別指定,all)
    multicast
    multicast interface allおよび multicast interface <Interface Name>以下に本サブコマンドを共に指定した場合,当該インタフェースに対してはmulticast interface <Interface Name>指定の情報が優先されます。

query-interval <Time>
queryメッセージの送信間隔を秒単位で指定します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    125(秒)
  2. 値の設定範囲
    60〜3600(秒)
  3. 注意事項
    multicastおよびmulticast interface <Interface Name>指定以下に本サブコマンドを共に指定した場合,当該インタフェースに対してはmulticast interface <Interface Name>指定の情報が優先されます。
    本サブコマンド指定時における情報反映の優先順位を次の表に示します。

    表17-10 query-intervalサブコマンドの優先順位

    優先順位 指定コンフィグレーション
    multicast interfaceインタフェース(個別指定,all)
    multicast
    multicast interface allおよびmulticast interface <Interface Name>以下に本サブコマンドを共に指定した場合,当該インタフェースに対してはmulticast interface <Interface Name>指定の情報が優先されます。
    pimコマンドでmax-interfaces 4096を定義した場合,本サブコマンドの指定値を125未満で指定することはできません。

group-limit <Group-limit>
当該インタフェース,またはインタフェース単位で動作できる最大グループ数を指定します。
本サブコマンドで指定した値は,インタフェースごとに参加できるグループ数の制限を設定するものであり,指定値まで動作保証するものではありません。
コンフィグレーション変更により,現管理グループ数がサブコマンド値を超えた場合,参加済みのグループはグループ離脱するまでは維持されます。この状態で,一度グループ離脱すると当該インタフェースの管理するグループ数が本サブコマンド値以下になるまで,再度参加できません。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    グループ参加に対し,制限しません。
    ただし,収容条件に記述している範囲内で運用してください。
    IGMPグループ加入数の収容条件については,「解説書 Vol.1 3. 収容条件」を参照してください。
  2. 値の設定範囲
    0〜256
  3. 注意事項
    (1)multicastおよびmulticast interface <Interface Name>指定以下に本サブコマンドを共に指定した場合,当該インタフェースに対してはmulticast interface <Interface Name>指定の情報が優先されます。
    本サブコマンド指定時の,情報反映の優先順位を次の表に示します。

    表17-11 group-limitサブコマンドの優先順位

    優先順位 指定コンフィグレーション
    multicast interface <Interface Name>(個別指定 or all)
    multicast
    multicast interface allおよびmulticast interface <Interface Name>以下に本サブコマンドを共に指定した場合,当該インタフェースに対してはmulticast interface <Interface Name>指定の情報が優先されます。
    (2)本機能は静的グループによるグループ参加に対しては制限しません。
    ただし,静的グループ数もグループ数としてカウントするため,静的グループ追加によって制限値を超えた場合,ホストからの新規グループ参加は制限されます。

source-limit <Source-limit>
当該インタフェース,またはインタフェース単位で動作できる全グループに対し属しているソース数の合計の最大数を指定します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    グループ参加時のソース参加に対し,制限しません。
    ただし,収容条件に記述している範囲内で運用してください。
    全グループに対し属しているソース加入数の収容条件については,「解説書 Vol.1 3. 収容条件」を参照してください。
  2. 値の設定範囲
    0〜256
  3. 注意事項
    (1)multicastおよびmulticast interface <Interface Name>指定以下に本サブコマンドを共に指定した場合,当該インタフェースに対してはmulticast interface <Interface Name>指定の情報が優先されます。
    本サブコマンド指定時における情報反映の優先順位を次の表に示します。

    表17-12 source-limitサブコマンドの優先順位

    優先順位 指定コンフィグレーション
    multicast interface <Interface Name>(個別指定 or all)
    multicast
    multicast interface allおよびmulticast interface <Interface Name>以下に本サブコマンドを共に指定した場合,当該インタフェースに対してはmulticast interface <Interface Name>指定の情報が優先されます。
    (2)本機能は静的グループとコンフィグレーションssm-join連携によるソース参加に対しては制限しません。ただし,これらのソース参加もソース数としてカウントするため,コンフィグレーション変更により制限値を超えた場合,ホストからのグループ参加時の新規ソース参加は制限されます。

interface {<Interface Name> | all}(PIM-SM/SSMだけ)
IGMPを動作させるインタフェースを指定します。
pimまたはmulticastで指定可能なインタフェース数は,pim max-interfacesで定義した値までです。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし(省略不可)
  2. 値の設定範囲
    IPv4アドレスの設定されている全インタフェースを示すall,または個別のインタフェースを示すインタフェース名を指定します。
    allおよび個別のインタフェース名を共に指定した場合,当該インタフェースに対しては個別指定の情報が優先されます。allを定義した状態で,個別で指定していないインタフェースの各サブコマンドは,allで指定したサブコマンドが適用されます。
    個別指定で同一インタフェースを重複指定,および複数のインタフェース名称の指定はできません。

staticjoin
マルチキャストグループへの静的な加入を設定します。

<Group>
マルチキャストグループアドレス(クラスDのIPアドレス)を指定します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし(省略不可)
  2. 値の設定範囲
    <Group>は以下の4形式のどれかで指定できます。
<Group>:= { <IP Address> |
            <IP Address> mask <Mask> |
            <IP Address> masklen <Len> |
            <IP Address> / <Len> }

<IP Address> :
クラスDのIPアドレスで示されるマルチキャストグループアドレス。

<IP Address> mask <Mask> :
クラスDのIPアドレス<IP Address>とマスク<Mask>で示されるマルチキャストグループアドレス。
<IP Address>,<Mask>はドット記法で指定します。また,<IP Address>の<Mask>範囲外のビットは0としてください。4ビット以上のマスク値で指定してください。

<IP Address> masklen <Len> :
クラスDのIPアドレス<IP Address>およびマスク長<Len>で示されるマルチキャストグループアドレス。
<IP Address>はドット記法で,<Len>はマスク長(4〜32:10進数)で指定します。

<IP Address> / <Len> :
クラスDのIPアドレス<IP Address>およびマスク長<Len>で示されるマルチキャストグループアドレス。
<IP Address>はドット記法で,<Len>はマスク長(4〜32:10進数)で指定します。

ssm-join
IGMPv2でPIM-SSMを動作させるグループアドレスに対する送信元アドレスを指定します。

group <Group>
PIM-SSMとして使用するマルチキャストグループアドレス(クラスDのIPアドレス)を指定します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし(省略不可)
  2. 値の設定範囲
    <Group>は以下の4形式のどれかで指定できます。
<Group>:= { <IP Address> |
            <IP Address> mask <Mask> |
            <IP Address> masklen <Len> |
            <IP Address> / <Len> }

<IP Address> :
クラスDのIPアドレスで示されるマルチキャストグループアドレス。

<IP Address> mask <Mask> :
クラスDのIPアドレス<IP Address>とマスク<Mask>で示されるマルチキャストグループアドレス。
<IP Address>,<Mask>はドット記法で指定します。また,<IP Address>の<Mask>範囲外のビットは0としてください。4ビット以上のマスク値で指定してください。

<IP Address> masklen <Len> :
クラスDのIPアドレス<IP Address>およびマスク長<Len>で示されるマルチキャストグループアドレス。
<IP Address>はドット記法で,<Len>はマスク長(4〜32:10進数)で指定します。

<IP Address> / <Len> :
クラスDのIPアドレス<IP Address>およびマスク長<Len>で示されるマルチキャストグループアドレス。
<IP Address>はドット記法で,<Len>はマスク長(4〜32:10進数)で指定します。

[入力例]

  1. 静的なグループ加入情報の設定
    マルチキャストグループアドレス224.10.10.1をインタフェースアドレス172.16.178.1に,マルチキャストグループアドレス224.20.20.0,マスク長24ビットをインタフェースアドレス172.16.179.1に,静的なグループ加入情報として設定します。

    [staticjoinでの設定例]
     
    (config)# multicast
    [multicast]
    (config)# staticjoin 224.10.10.1
    [multicast staticjoin 224.10.10.1]
    (config)# 172.16.178.1
    [multicast staticjoin 224.10.10.1]
    (config)# exit
    [multicast]
    (config)# staticjoin 224.20.20.0 masklen 24
    [multicast staticjoin 224.20.20.0 masklen 24]
    (config)# 172.16.179.1
    [multicast staticjoin 224.20.20.0 masklen 24]
    (config)# exit
    [multicast]
    (config)# exit
    (config)# show multicast
    multicast
      staticjoin 224.10.10.1
        172.16.178.1
      staticjoin 224.20.20.0 masklen 24
        172.16.179.1
    (config)# apply
    (config)# 
     

    [ssm-joinにおけるPIM-SSM対象グループアドレスに対する送信元アドレスの設定]
    IGMPv2でPIM-SSMを動作させる場合,対象グループアドレス(マルチキャストグループアドレス情報としてpim sparse ssmコマンドで設定したもの)に対する送信元アドレスの設定が必要です。
     
    (config)# multicast
    [multicast]
    (config)# ssm-join group 230.0.0.0/24
    [multicast ssm-join group 230.0.0.0/24]
    (config)# source 10.10.10.10
    [multicast ssm-join group 230.0.0.0/24]
    (config)# exit
    [multicast]
    (config)# ssm-join group 231.0.0.0/24
    [multicast ssm-join group 231.0.0.0/24]
    (config)# source 10.10.10.10
    [multicast ssm-join group 231.0.0.0/24]
    (config)# source 10.10.10.20
    [multicast ssm-join group 231.0.0.0/24]
    (config)# exit
    [multicast]
    (config)# exit
    (config)# show multicast
    multicast
      ssm-join group 230.0.0.0/24
        source 10.10.10.10
      ssm-join group 231.0.0.0/24
        source 10.10.10.10
        source 10.10.10.20
    (config)# apply
    (config)# 
     
  2. 静的なグループ加入情報の追加および変更
    静的なグループ加入情報のマルチキャストグループアドレス224.10.10.1に定義されたインタフェースアドレス172.16.178.1を178.16.180.1に変更し,マスク長24ビットのマルチキャストグループアドレス224.20.20.0にインタフェースアドレス172.16.177.1を追加します。

    [staticjoinでの追加および変更例]
    静的なグループ加入情報を変更する場合は,変更したいインタフェースを削除してから新しいインタフェースを追加してください。
     
    (config)# show multicast
    multicast
      staticjoin 224.10.10.1
        172.16.178.1
      staticjoin 224.20.20.0 masklen 24
        172.16.179.1
    (config)# multicast
    [multicast]
    (config)# staticjoin 224.10.10.1
    [multicast staticjoin 224.10.10.1]
    (config)# delete 172.16.178.1
    [multicast staticjoin 224.10.10.1]
    (config)# 178.16.180.1
    [multicast staticjoin 224.10.10.1]
    (config)# exit
    [multicast]
    (config)# staticjoin 224.20.20.0 masklen 24
    [multicast staticjoin 224.20.20.0 masklen 24]
    (config)# 172.16.177.1
    [multicast staticjoin 224.20.20.0 masklen 24]
    (config)# exit
    [multicast]
    (config)# exit
    (config)# show multicast
    multicast
      staticjoin 224.10.10.1
        178.16.180.1
      staticjoin 224.20.20.0 masklen 24
        172.16.179.1
        172.16.177.1
    (config)# apply
    (config)# 
     

    [ssm-joinにおけるPIM-SSM対象グループアドレスに対する送信元アドレスの追加]
    対象グループアドレス230.0.0.0/24に対して送信元アドレス10.10.10.30を追加します。
     
    (config)# show multicast
    multicast
      ssm-join group 230.0.0.0/24
        source 10.10.10.10
      ssm-join group 231.0.0.0/24
        source 10.10.10.10
        source 10.10.10.20
    (config)# multicast
    [multicast]
    (config)# ssm-join group 230.0.0.0/24
    [multicast ssm-join group 230.0.0.0/24]
    (config)# source 10.10.10.30
    [multicast ssm-join group 230.0.0.0/24]
    (config)# exit
    [multicast]
    (config)# exit
    (config)# show multicast
    multicast
      ssm-join group 230.0.0.0/24
        source 10.10.10.10
        source 10.10.10.30
      ssm-join group 231.0.0.0/24
        source 10.10.10.10
        source 10.10.10.20
    (config)# apply
    (config)# 
     

    [ssm-joinにおけるPIM-SSM対象グループアドレスに対する送信元アドレスの追加]
    対象グループアドレス232.0.0.0/24に対して送信元アドレス10.10.10.40を追加します。
     
    (config)# show multicast
    multicast
      ssm-join group 230.0.0.0/24
        source 10.10.10.10
        source 10.10.10.30
      ssm-join group 231.0.0.0/24
        source 10.10.10.10
        source 10.10.10.20
    (config)# multicast
    [multicast]
    (config)# ssm-join group 232.0.0.0/24
    [multicast ssm-join group 232.0.0.0/24]
    (config)# source 10.10.10.40
    [multicast ssm-join group 232.0.0.0/24]
    (config)# exit
    [multicast]
    (config)# exit
    (config)# show multicast
    multicast
      ssm-join group 230.0.0.0/24
        source 10.10.10.10
        source 10.10.10.30
      ssm-join group 231.0.0.0/24
        source 10.10.10.10
        source 10.10.10.20
      ssm-join group 232.0.0.0/24
        source 10.10.10.40
    (config)# apply
    (config)# 
     
  3. 静的なグループ加入情報の表示
    静的なグループ加入情報を表示します。

    [staticjoinでの表示例]
     
    (config)# show multicast
    multicast
      staticjoin 224.10.10.1
        178.16.180.1
      staticjoin 224.20.20.0 masklen 24
        172.16.179.1
        172.16.177.1
    (config)# 
     

    [ssm-joinでの表示例]
     
    (config)# show multicast
    multicast
      ssm-join group 230.0.0.0/24
        source 10.10.10.10
        source 10.10.10.30
      ssm-join group 231.0.0.0/24
        source 10.10.10.10
        source 10.10.10.20
      ssm-join group 232.0.0.0/24
        source 10.10.10.40
    (config)# 
     
  4. 静的なグループ加入情報の削除
    マスク長24ビットのグループアドレス224.20.20.0の静的なグループ加入情報を削除します。

    [staticjoinでの削除例]
    staticjoinではマルチキャストグループへ加入する特定インタフェース情報を削除できます。
     
    (config)# show multicast
    multicast
      staticjoin 224.10.10.1
       178.16.180.1
      staticjoin 224.20.20.0 masklen 24
        172.16.179.1
        172.16.177.1
    (config)# multicast
    [multicast]
    (config)# staticjoin 224.20.20.0 masklen 24
    [multicast staticjoin 224.20.20.0 masklen 24]
    (config)# delete 172.16.179.1
    [multicast staticjoin 224.20.20.0 masklen 24]
    (config)# delete 172.16.177.1
    [multicast staticjoin 224.20.20.0 masklen 24]
    (config)# exit
    [multicast]
    (config)# exit
    (config)# show multicast
    multicast
      staticjoin 224.10.10.1
        178.16.180.1
      staticjoin 224.20.20.0 masklen 24
    (config)# multicast
    [multicast]
    (config)# delete staticjoin 224.20.20.0 masklen 24
    [multicast]
    (config)# exit
    (config)# show multicast
    multicast
      staticjoin 224.10.10.1
        178.16.180.1
    (config)# apply
    (config)# 
     

    [ssm-joinにおけるPIM-SSM対象グループアドレスに対する送信元アドレスの削除]
    対象グループアドレス230.0.0.0/24に対して送信元アドレス10.10.10.10を削除します。
     
    (config)# show multicast
    multicast
      ssm-join group 230.0.0.0/24
        source 10.10.10.10
        source 10.10.10.30
      ssm-join group 231.0.0.0/24
        source 10.10.10.10
        source 10.10.10.20
      ssm-join group 232.0.0.0/24
        source 10.10.10.40
    (config)# multicast
    [multicast]
    (config)# ssm-join group 230.0.0.0/24
    [multicast ssm-join group 230.0.0.0/24]
    (config)# delete source 10.10.10.10
    [multicast ssm-join group 230.0.0.0/24]
    (config)# exit
    [multicast]
    (config)# exit
    (config)# show multicast
    multicast
      ssm-join group 230.0.0.0/24
        source 10.10.10.30
      ssm-join group 231.0.0.0/24
        source 10.10.10.10
        source 10.10.10.20
      ssm-join group 232.0.0.0/24
        source 10.10.10.40
    (config)# apply
    (config)# 
     

    [ssm-joinにおけるPIM-SSM対象グループアドレスの削除]
    対象グループアドレス230.0.0.0/24を削除します。
     
    (config)# show multicast
    multicast
      ssm-join group 230.0.0.0/24
        source 10.10.10.30
      ssm-join group 231.0.0.0/24
        source 10.10.10.10
        source 10.10.10.20
      ssm-join group 232.0.0.0/24
        source 10.10.10.40
    (config)# multicast
    [multicast]
    (config)# delete ssm-join group 230.0.0.0/24
    [multicast]
    (config)# exit
    (config)# show multicast
    multicast
      ssm-join group 231.0.0.0/24
        source 10.10.10.10
        source 10.10.10.20
      ssm-join group 232.0.0.0/24
        source 10.10.10.40
    (config)# apply
    (config)# 
     

[関連コマンド]

pim

dvmrp(DVMRP情報)

apply(ルーティングプロトコルコンフィグレーション反映)

[注意事項]

  1. system config_update autoが定義されていない時に本コマンドを使用しコンフィグレーションの変更を行った場合は,applyコマンドを投入してください。
  2. DVMRPで本機能を動作させるためには,dvmrp yesの定義が必要です。また,staticjoinで指定したインタフェースがinterface(dvmrpモード)コマンドでenable指定されている必要があります。
    DVMRPネットワークの場合,1グループに加入できる静的なインタフェース数は最大32です。
  3. PIMで本機能を動作させるためには,pim yesの定義とstaticjoinで指定したインタフェースがinterface(pim denseモード)コマンドでenable指定されている必要があります。ただし,staticjoinで指定したインタフェースがポイント−ポイント型の場合は,当該インタフェースの自インタフェースアドレスがinterface(pim denseモード)コマンドでenable指定されている必要があります。
    PIMネットワークの場合,1グループに加入できる静的なインタフェース数は最大128としてください。設定するインタフェース数が多い場合や32個を超えるインタフェースを設定する場合は,staticjoin指定で入力してください。
  4. マルチキャストグループに加入する静的なインタフェースの設定で,同一インタフェースを重複して指定できません。また,インタフェース名称を静的加入するインタフェースとしての指定もできません。
  5. 同一マスク長となるマルチキャストグループアドレスを異なるグループ形式で重複して指定できません。
  6. staticjoinで同一マルチキャストグループを重複して指定できません。
  7. 静的加入グループ情報として設定するマルチキャストグループ数は最大128としてください。静的加入グループ情報とは,各マルチキャストインタフェースで静的加入するグループアドレスの総計です。同一グループアドレスを複数の異なるインタフェースに静的加入設定した場合,静的加入グループ数は一つではなく,静的加入設定したインタフェースの数となりますのでご注意ください。
  8. 表17-3 IPマルチキャストのインタフェース種別」でマルチキャストがサポートされていないインタフェースではMulticast情報の設定はしないでください。
  9. すべてのマルチキャストインタフェースをIGMPだけで動作させることはできません。必ず,一つ以上のPIMインタフェースを定義(pim sparse interface)してください。
  10. 本コマンドが使用できるプロトコルを「表17-13 multicastコマンドのパラメータとプロトコルの対応」に示します。

    表17-13 multicastコマンドのパラメータとプロトコルの対応

    コマンド プロトコル
    DVMRP PIM-DM PIM-SM PIM-SSM
    multicast interface × ×
    multicast ssm-join × × ×
    multicast staticjoin × ×

    (凡例) ○:使用可 ×:使用不可


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