解説書 Vol.1
- <この節の構成>
- (1) L2-VPN機能と他機能の混在利用について
- (2) MPLS網内のMTU値について
- (3) ループ構成について
- (4) トンネルLSPとしてルーティングベーススタティックLSPとダイナミックLSPが混在する場合について
(1) L2-VPN機能と他機能の混在利用について
L2-VPN機能を使用するNIFには,L2-VPN以外の機能が使用できません。したがって,次の機能は,該当する物理インタフェースでは使用できません。
- IP(ipコンフィグレーションでパラメータ指定するものおよびルーティングプロトコル)
- IP-VPN
- リンクアグリゲーション
- LLDP
- OADP
(2) MPLS網内のMTU値について
MPLS網内でカスタマサイト間のイーサネットフレームが通過するインタフェースでは,リンクMTUの値を次のように設定してください。
表19-2 MPLS網内のMTU設定
バックボーン回線種別 リンクMTUの設定(FCSを除く) イーサネット jumbo_frame設定値を,(アクセス回線のjumbo_frame設定値 + 22バイト)以上に設定 POS PPP情報でsource_mruパラメータを,(アクセス回線のjumbo_frame設定値 + 8バイト)以上に設定 各LSRに対して正しい設定がされていない場合,該当LSRで転送フレームが廃棄される場合があります。
(3) ループ構成について
本装置が提供するEoMPLSはカスタマサイト間をレイヤ2で接続する仮想回線とみなすことができます。そのため,カスタマサイト間でレイヤ2レベルのループを構成する場合(交替パスなど)は,次に示す点に注意してください。
- ハブを使用してループを構成しないでください。
- LANスイッチを使用する場合は,スパニングツリープロトコルやGSRPなどのレイヤ2冗長化プロトコルを正しく動作させてください。
フレームがループするネットワーク構成例を次の図に示します。
図19-9 フレームがループするネットワーク構成例
(4) トンネルLSPとしてルーティングベーススタティックLSPとダイナミックLSPが混在する場合について
トンネルLSPとして使用しているダイナミックLSPのFECとルーティングベーススタティックLSPのFECが同一の場合,ダイナミックLSPよりもスタティックLSPが優先されるため,トンネルLSPにダイナミックLSPを使用しているVCは確立しません。トンネルLSPとして使用しているダイナミックLSPをスタティックLSPに変更するか,ルーティングベーススタティックLSPをポリシーベーススタティックLSPに変更してください。
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