解説書 Vol.1

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9.3.4 ルート・フラップ・ダンピング

ルート・フラップ・ダンピングは,経路情報が頻発してフラップするような場合に,一時的に該当する経路の使用を抑制して,ネットワークの不安定さを最小限にする機能です。外部ピアから学習したBGP経路を抑制の対象とします。なお,VPNサイトの経路は対象としません。ルート・フラップ・ダンピング機能の構成要素を次の表に示します。

表9-11 ルート・フラップ・ダンピング機能の構成要素

構成要素 内容
ペナルティ 該当する経路の使用を抑制または再利用するための動的制御変数。
経路のフラップによって増加し,時間経過とともに減少します。ペナルティの増加はフラップ(到達不可への変化)当たり1固定で,ペナルティの減少は半減期時間に基づきます。
抑制値 ペナルティが本値以上の場合,該当する経路の使用を抑制します。
再使用値 ペナルティが本値以下の場合,該当する経路の使用を開始します。
最大ペナルティ値 累積されるペナルティの最大値。
到達可時の半減期時間 該当する経路が到達可状態である場合に,ペナルティが半減(50%)するために要する時間。
到達不可時の半減期時間 該当する経路が到達不可状態である場合に,ペナルティが半減(50%)するために要する時間。
履歴保持時間 ルート・フラップ情報を保持する時間。この値は最後にフラップが発生してからの経過時間に基づきます。

ルート・フラップ・ダンピングの動作概念を次の図に示します。

図9-14 ルート・フラップ・ダンピングの動作概念

[図データ]

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