解説書 Vol.1
- <この節の構成>
- (1) 装置MACアドレス
- (2) 装置MACアドレスを使用する機能
- (3) 装置MACアドレス使用時の注意事項
本装置は,装置を識別するMACアドレスを一つ持ちます。このMACアドレスのことを装置MACアドレスと呼びます。装置MACアドレスは,レイヤ3インタフェースのMACアドレスやリンクアグリゲーションなどのプロトコルの装置識別子として使用します。
装置MACアドレスは,コンフィグレーションコマンドlocal-mac-addressによって指定できます。コンフィグレーションコマンドで指定しない場合は,RMイーサネットのMACアドレスを使用します。
(2) 装置MACアドレスを使用する機能
装置MACアドレスを使用する機能を次の表に示します。
表4-25 装置MACアドレスを使用する機能
機能 用途 リンクアグリゲーション レイヤ3インタフェースのMACアドレス リンクアグリゲーションのLACP 装置識別子 LLDP 装置識別子 OADP 装置識別子 IEEE802.3ah/UDLD 装置識別子
(3) 装置MACアドレス使用時の注意事項
(a) コンフィグレーションコマンドlocal-mac-address変更時の注意事項
装置MACアドレスはコンフィグレーションコマンドlocal-mac-addressの設定,変更および削除によって値を変更できます。装置MACアドレスの変更の際,そのアドレスを使用する機能では,次の点に注意してください。
- リンクアグリゲーションを使用している場合,インタフェースのMACアドレスが変わるため,隣接するレイヤ3装置(ルータ,レイヤ3スイッチ,端末など)がARPやNDPで学習したMACアドレスと本装置のMACアドレスが不一致となり,一時的に通信できなくなる場合があります。
- リンクアグリゲーションのLACPの装置識別子が変わるため,プロトコルが初期状態から再開始します。そのため,一時的に通信できなくなる場合があります。
- LLDP,OADPの装置識別子が変わるため,隣接装置で変更前のMACアドレスの情報がタイムアウトなどで削除されるまで一時的に2台の装置を検出している状態になる場合があります。
- IEEE802.3ah/UDLDの装置識別子が変わるため,隣接装置側で異なる装置からの情報を受信することにより,統計情報のInfo TLVのUnstableが加算される場合があります。
(b) 二重化系切替時の注意事項【AX7800R】
コンフィグレーションコマンドlocal-mac-addressを設定していない場合,運用系BCUのRMイーサネットのMACアドレスを使用します。そのため,二重化系切替によって装置MACアドレスが,系切替後の運用系BCUのRMイーサネットのMACアドレスに変更になります。
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