コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.2
RMON(RFC1757)イーサネットの統計来歴の制御情報の設定をします。本コマンドでは最大32エントリの設定ができます。
[入力モード]
グローバルコンフィグモード
[入力形式]
- 情報の設定
- history-control <Index> interface <Line Name> [buckets_requested <Number> ]
- [interval <Seconds> ] [ owner <String>]
- 情報の変更
- history-control <Index> [ interface <Line Name> ] [buckets_requested <Number> ]
- [interval <Seconds> ] [ owner <String>]
- 情報の削除
- delete history-control <Index>
- 情報の表示
- show history-control [<Index>]
[サブコマンド入力形式]
なし
[モード階層]
なし
[パラメータ]
- <Index>
- 統計来歴の制御情報の情報識別番号を指定します。本パラメータはRFC1757のhistoryControlIndexに対応します。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(省略不可)
- 値の設定範囲
1〜65535の任意の値を設定します。
- interface <Line Name>
- 統計来歴を取得するイーサネットの回線名称を指定します。本パラメータはRFC1757のhistoryControlDataSourceに対応します。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(省略不可)
- 値の設定範囲
コンフィグレーションコマンドのlineコマンドで指定した,イーサネットの回線名称を指定します。
- buckets_requested <Number>
- 統計情報を格納する来歴エントリ数を指定します。本パラメータはRFC1757のhistoryControlBucketsRequestedに対応します。
- 本パラメータ省略時の初期値
初期値は50です。
- 値の設定範囲
<Number>に1〜65535までの数値を指定します。
- 注意:
- <Number>に51〜65535を指定した場合,50を指定した場合と同じ動作になります。
- interval <Seconds>
- 統計情報を収集する時間間隔を指定します。[単位:秒] 本パラメータはRFC1757のhistoryControlIntervalに対応します。
- 本パラメータ省略時の初期値
初期値は1800です。
- 値の設定範囲
<Seconds>に1〜3600までの数値を指定します。
- owner <String>
- 本設定の設定者の識別情報を指定します。本設定を誰が行ったかを識別するための情報です。本パラメータはRFC1757のhistoryControlOwnerに対応します。
- 本パラメータ省略時の初期値
初期値は,空白になっています。
- 値の設定範囲
<String>に情報の設定者の名称を24文字以内の文字列を”(ダブルクォート)で囲み設定します。なお,入力文字列に,英数字,および .(ピリオド)以外の特殊文字列を含まない場合は,”(ダブルクォート)で囲まなくても入力可能です。
入力可能な文字に関しては,「コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1 パラメータに指定できる値」を参照願います。
ただし,次の文字は使用できませんのでご注意ください。
ダブルクォート(”),大カッコ始め({),大カッコ終わり(}),シングルクォート(’),セミコロン(;),ドル($),逆シングルクォート(‘)
[サブコマンド]
なし
[入力例]
- RMONイーサネットヒストリグループの制御情報の設定
RMONイーサネットヒストリグループ制御情報の設定のために以下の設定を行います。
- (a)RMON MIBを参照するためにSNMPマネージャをコンフィグレーションのsnmpコマンドで登録します。
本コマンドの詳細は「snmp(SNMPマネージャの登録)」を参照願います。
コミュニティ名:public
SNMPマネージャのIPアドレス:30.1.1.1
MIBアクセスモード:Read/Write
- (b)10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-Tの回線をコンフィグレーションのlineコマンドで設定します(実際は,IPアドレスの登録も必要です)。本コマンドの詳細は「コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1 line(Line情報)」を参照願います。
回線名称:Kyoto
NIF/line番号:0/0
- (c)1000BASE-Xの回線をコンフィグレーションのlineコマンドで設定します(IPアドレスの登録も必要です)。本コマンドの詳細は「コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1 line(Line情報)」を参照願います。
回線名称:Osaka
NIF/line番号:4/0
- (d)10GBASE-Rの回線をコンフィグレーションのlineコマンドで設定します(IPアドレスの登録も必要です)。本コマンドの詳細は「コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1 line(Line情報)」を参照願います。
回線名称:Tokyo
NIF/line番号:2/0
- (e)10GBASE-Wの回線をコンフィグレーションのlineコマンドで設定します(IPアドレスの登録も必要です)。本コマンドの詳細は「コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1 line(Line情報)」を参照願います。
回線名称:sapporo
NIF/line番号:1/0
- (f)(b)で設定した10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-Tの回線に対して統計来歴を取得するように指定します。
情報識別番号:33
interface名:Kyoto
来歴情報の取得エントリ:10エントリ
設定者の識別情報:”net-mgr ken”
- (g)(c)で設定した1000BASE-Xの回線に対して統計来歴を取得するように指定します。
情報識別番号:45
interface名:Osaka
時間間隔:2000秒
設定者の識別情報:”net-mgr ken”
- (h)(d)で設定した10GBASE-Rの回線に対して統計来歴を取得するように指定します。
情報識別番号:55
interface名:Tokyo
時間間隔:1000秒
設定者の識別情報:”net-mgr ken”
- (i)(e)で設定した10GBASE-Wの回線に対して統計来歴を取得するように指定します。
情報識別番号:65
interface名:sapporo
時間間隔:1000秒
設定者の識別情報:”net-mgr ken”
(config)# snmp public 30.1.1.1 read_write (config)# line Kyoto ethernet 0/0 [line Kyoto] (config)# exit (config)# line Osaka gigabit_ethernet 4/0 [line Osaka] (config)# exit (config)# line Tokyo 10gigabit_ethernet 2/0 [line Tokyo] (config)# exit (config)# line sapporo 10gigabit_ethernet_wan 1/0 [line sapporo] (config)# exit (config)# history-control 33 interface Kyoto buckets_requested 10 owner "net-mgr ken" (config)# history-control 45 interface Osaka interval 2000 owner "net-mgr ken" (config)# history-control 55 interface Tokyo interval 1000 owner "net-mgr ken" (config)# history-control 65 -interface sapporo -interval 1000 -owner "net-mgr ken" (config)# show history-control history_control 33 interface Kyoto buckets_requested 10 owner "net-mgr ken" ! history_control 45 interface Osaka interval 2000 owner "net-mgr ken" ! history_control 55 interface Tokyo interval 1000 owner "net-mgr ken" ! history_control 65 interface sapporo interval 1000 owner "net-mgr ken" (config)#- 情報の変更
RMONイーサネットヒストリグループ制御情報の情報識別番号33の来歴情報の取得エントリを20エントリに変更します。
(config)# history-control 33 buckets_requested 20 (config)# show history-control history_control 33 interface Kyoto buckets_requested 20 owner "net-mgr ken" ! history_control 45 interface Osaka buckets_requested 30 interval 2000 owner "net-mgr ken" (config)#- 定義情報の表示
RMONイーサネットヒストリグループ制御情報の登録状況を表示します。
(config)# show history-control history_control 33 interface Kyoto buckets_requested 20 owner "net-mgr ken" ! history_control 45 interface Osaka buckets_requested 30 interval 2000 owner "net-mgr ken" (config)#- 設定情報の削除
RMONイーサネットヒストリグループ制御情報の情報識別番号33の情報を削除します。
(config)# delete history-control 33 (config)# show history-control history_control 45 interface Osaka buckets_requested 30 interval 2000 owner "net-mgr ken" (config)#
[関連コマンド]
line(Line情報)
snmp(SNMPマネージャの登録)
[注意事項]
- SNMPマネージャからイーサネットヒストリグループをアクセスするときはSNMPマネージャの登録が必要です。
- コンフィグレーションコマンドで設定したヒストリグループと,SNMPマネージャからSetで設定したヒストリグループを合わせて,最大32エントリ設定できます。最大エントリを設定した状態で,コンフィグレーションにヒストリグループを設定しても,追加したヒストリグループは動作しません。不要なhistory設定を削除してから,再設定してください。
- SNMPマネージャからRMON historyControlTableのSetを行った場合,コンフィグレーションには反映されません。
- RMONのhistoryコンフィグレーションのinterfaceに設定されているline定義を削除する場合,初めにそのlineの定義を使用しているRMONのhistoryコンフィグレーションを削除してから,lineの定義を削除してください。
- RMONのhistoryコンフィグレーションで定義したinterfaceのip定義を削除した場合や,該当interfaceのNIFをcloseした場合,etherHistory情報が取得できなくなります。このため,historyControlStatus値はinvalidで応答します。ただし,interval値が長く設定されている場合は,historyControlStatusがvalid(1)からinvalid(4)へ変化するまで時間が掛かります(目安はinterval値の半分の時間です)。
- IPルーティングプロトコル情報,IPマルチキャストルーティングプロトコル情報,MPLS情報の変更を行い,applyコマンドを実行していない場合,本コマンドを入力するとコマンドの実行前にapplyコマンドを自動で実行し,変更したIPルーティングプロトコル情報,IPマルチキャストルーティングプロトコル情報,MPLS情報が運用に反映されます。
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