コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1

[目次][索引][前へ][次へ]


dampen-flap【OP-BGP】

ルート・フラップ・ダンピングは経路情報が頻発してフラップするような場合に,一時的に当該経路情報の使用を抑止する機能です。本機能はBGPまたはBGP4+でだけ有効です。詳細は「解説書 Vol.1 9. BGP4【OP-BGP】」または「解説書 Vol.1 15. BGP4+【OP-BGP】」を参照してください。dampen-flapコマンドは上記ルート・フラップ・ダンピングの動作条件を設定するコマンドです。本コマンドはIPv4,IPv6共用コマンドです。

[入力モード]

グローバルコンフィグモード

[入力形式]

情報の設定・変更
dampen-flap
dampen-flap suppress-above <Value>
dampen-flap reuse-below <Value>
dampen-flap max-flap <Value>
dampen-flap reach-decay <Time>
dampen-flap unreach-decay <Time>
dampen-flap keep-history <Time>

情報の削除
delete dampen-flap
delete dampen-flap suppress-above
delete dampen-flap reuse-below
delete dampen-flap max-flap
delete dampen-flap reach-decay
delete dampen-flap unreach-decay
delete dampen-flap keep-history

情報の表示
show dampen-flap

[サブコマンド入力形式]

なし

[モード階層]

なし

[パラメータ]

suppress-above <Value>
経路の使用を抑制するペナルティの上限値を指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    初期値は3です。
  2. 値の設定範囲
    <Value>に1〜30(10進数)を指定します。本値はreuse-belowより大きく,かつmax-flapより小さい値を指定してください。

reuse-below <Value>
経路の使用を再開始するペナルティの下限値を指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    初期値は2です。
  2. 値の設定範囲
    <Value>に1〜30(10進数)を指定します。本値はsuppress-above,max-flapより小さい値を指定してください。

max-flap <Value>
ルート・フラップに伴い累積されるペナルティの最大値を指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    初期値は16です。
  2. 値の設定範囲
    <Value>に1〜30(10進数)を指定します。本値はsuppress-above,reuse-belowより大きい値を指定してください。

reach-decay <Time>
経路が到達可状態時でのペナルティの半減期時間を指定します。半減期時間とはルート・フラップに伴い累積されたペナルティ値が50%に半減するために要する時間を表します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    初期値は300です。
  2. 値の設定範囲
    <Time>に1〜3600(10進数:秒)を指定します。

unreach-decay <Time>
経路が到達不可状態時でのペナルティの半減期時間を指定します。半減期時間とはルート・フラップに伴い累積されたペナルティ値が50%に半減するために要する時間を表します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    初期値は900です。
  2. 値の設定範囲
    <Time>に1〜3600(10進数:秒)を指定します。

keep-history <Time>
ルート・フラップ情報の履歴を保持する時間を指定します。本値は最後にフラップが発生してからの経過時間です。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    初期値は1800です。
  2. 値の設定範囲
    <Time>に1〜864000(10進数:秒)を指定します。

[サブコマンド]

なし

[入力例]

  1. ルート・フラップ・ダンピング情報の設定
    ルート・フラップ・ダンピングを動作させます。
     
    (config)# dampen-flap
    (config)# show dampen-flap
    dampen-flap
    (config)# apply
    (config)# 
     
  2. 情報の変更
    ルート・フラップ・ダンピング情報の保持時間を1時間に変更します。
     
    (config)# dampen-flap keep-history 3600
    (config)# show dampen-flap
    dampen-flap keep-history 3600
    (config)# apply
    (config)# 
     
  3. 設定情報の表示
    ルート・フラップ・ダンピング情報を表示します。
     
    (config)# show dampen-flap
    dampen-flap keep-history 3600
    (config)# 
     
  4. 設定情報の削除
    ルート・フラップ・ダンピング情報を削除します。
     
    (config)# show dampen-flap
    dampen-flap keep-history 3600
    (config)# delete dampen-flap keep-history
    (config)# show dampen-flap
    dampen-flap
    (config)# delete dampen-flap
    (config)# show dampen-flap
    (config)# apply
    (config)# 
     

[関連コマンド]

bgp(BGP4情報)

bgp4+(BGP4+情報)

apply(ルーティングプロトコルコンフィグレーション反映)

[注意事項]

  1. system config_update autoが定義されていない時に本コマンドを使用しコンフィグレーションの変更を行った場合は,applyコマンドを投入してください。
  2. 本コマンドを使用しコンフィグレーションの設定を行っていない場合は,ルート・フラップ・ダンピングの機能は動作しません。

[目次][前へ][次へ]


[他社商品名称に関する表示]

Copyright (c)2005, 2011, ALAXALA Networks Corporation. All rights reserved.