コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1

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peer(bgp externalpeerasモード)【OP-BGP】

[入力モード]

bgp externalpeerasモード

[入力形式]

ピア情報(外部ピア)の設定・変更
peer <Peer>
 >>移行モード:bgp externalpeeras peer

ピア情報(外部ピア)の削除
delete peer <Peer>

[サブコマンド入力形式]

ピア情報(外部ピア)の設定・変更
description <string>
preference <Preference>
preference2 <Preference>
multihop <ttl>
nexthopself
setnexthoppeer
remove-private-as
as-override
ignorefirstashop
nogendefault
permit-asloop
holdtime <Time>
keep none
passive
disable
show-warnings
ipv4-uni
refresh
refresh-128
4-byte-as
authmd5 <MD5>
graceful-restart [mode {restart | receive | both}] [restart-time <Time> ] [stale-routes-retain-time <Time> ]
maximum-prefix <Maximum> [threshold <Threshold>] [{warning-only | restart-time <Minutes>}]

ピア情報(外部ピア)の削除
delete description
delete preference
delete preference2
delete multihop
delete nexthopself
delete setnexthoppeer
delete remove-private-as
delete as-override
delete ignorefirstashop
delete nogendefault
delete permit-asloop
delete holdtime
delete keep
delete passive
delete disable
delete show-warnings
delete ipv4-uni
delete refresh
delete refresh-128
delete 4-byte-as
delete authmd5
delete graceful-restart [mode ] [restart-time] [stale-routes-retain-time]
delete maximum-prefix [<Maximum> {threshold | warning-only | restart-time}]

[モード階層]

bgp
 ├─ bgp externalpeeras
 │    └─ bgp externalpeeras peer
 ├─ bgp internalpeeras
 │    └─ bgp internalpeeras peer
 └─ bgp routingpeeras
       └─ bgp routingpeeras peer

[パラメータ]

<Peer>
ピアを指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    なし(省略不可)
  2. 値の設定範囲
    <Peer>は次の形式で指定できます。
 
<Peer> := { <IP Address> |
            <Host Name> }
 

<IP Address>:
ピアをドット記法のIPv4アドレスで指定します。

<Host Name>:
ピアをホスト名称で指定します。

[サブコマンド]

description <string>
ピアの説明情報を指定します。指定した内容はコンフィグレーションファイル内に表示されるほか,該当ピアに関するログに付与されます。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    ピアの説明情報を付与しません。
  2. 値の設定範囲
    <string>に1〜64文字の任意の文字列を「“(ダブルクォート)」で囲んで指定してください。入力可能な文字は,英数字と特殊文字です。詳細は,「パラメータに指定できる値」を参照願います。ただし,以下の文字は使用できませんので注意願います。
    エクスクラメーション(!),ダブルクォート(”),シャープ(#),ドル($),シングルクォート(’),セミコロン(;),逆シングルクォート(`),大カッコ始め({),大カッコ終わり(})

preference <Preference>
ピアから受信した経路情報のプレファレンス値を指定します。importコマンドで指定するプレファレンス値が本サブコマンドより優先します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    初期値は170です。
  2. 値の設定範囲
    <Preference>に2〜255(10進数)を指定します。2は最高の優先度,255は最低の優先度を示します。

preference2 <Preference>
ピアから受信した経路情報の第2のプレファレンス値(第2優先度)を指定します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    最高の優先度になります。
  2. 値の設定範囲
    <Preference>に2〜255(10進数)を指定します。255は最低の優先度を示します。

multihop <ttl>
BGP4セッションで使用するTTL値(本装置からピアまでのホップ数)を指定します。本サブコマンドを設定することによって,直接接続されたインタフェース以外でピアリングができるようになります。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    ピアアドレスは直接接続された相手側のインタフェースアドレスでなければなりません。
  2. 値の設定範囲
    <ttl>に1〜255(10進数)を指定します。

nexthopself
送出する経路情報のNextHop属性を自インタフェースのIPアドレスに書き換えるよう指定します。本サブコマンドはNBMAネットワークで接続された外部ピアに送出する経路情報のNextHop属性の不整合(直接到達不可のNextHop属性を通知)を解決するためや,メンバーAS間ピアでNextHop属性を書き換える場合に指定します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    BGP経路の学習元ピアと広告先ピアが同一のネットワークインタフェースにある場合,また,メンバーAS間ピアおよび内部ピアから学習した経路をメンバーAS間ピアおよび内部ピアへ広告する場合に,NextHop属性を変更しないで広告します。
  2. 値の設定範囲
    なし

setnexthoppeer
受信した経路情報のNextHop属性をピアリングに使用している相手側のIPアドレスに書き換えることを指定します。本サブコマンドは外部ピアから受信した経路情報のNextHop属性を書き換えずに内部ピアに広告するようなルータと内部ピアでピアリングする場合などに指定します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    受信した経路情報のNextHop属性を書き換えません。
  2. 値の設定範囲
    なし

remove-private-as
プライベートAS番号だけで構成されたASPATH属性を持つ経路情報を外部ピアに広告時,プライベートAS番号を取り除いて広告することを指定します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    プライベートAS番号を通常のAS番号として取り扱います。
  2. 値の設定範囲
    なし

as-override
ASPATH属性内のパスタイプAS_SEQUENCEの先頭のAS番号に自AS番号を上書きし,外部ピアに広告することを指定します。なお,先頭のAS番号が同一AS番号で連続する場合は,連続するすべてのAS番号を上書きします。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    通常のASPATH属性として取り扱います。
  2. 値の設定範囲
    なし

ignorefirstashop
受信した経路情報のASPATH属性にピアのAS番号がない場合でも経路情報を正常に取り扱うことを指定します。本サブコマンドは接続相手がルートサーバである場合に指定します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    受信した経路情報のASPATH属性にピアのAS番号がない場合,その経路情報を無視します。
  2. 値の設定範囲
    なし

nogendefault
本サブコマンドを指定した外部ピアを,オプション情報(options)コマンドで指定されたデフォルト経路を生成するための条件(外部ピアの確立)から除外します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    オプション情報(options)コマンドでgendefaultパラメータが指定されていて,かつ,この外部ピアグループにconfederationサブコマンドの指定がない場合,このピアが確立しているときにBGP4デフォルト経路を生成します。
  2. 値の設定範囲
    なし

permit-asloop
受信した経路のASPATH属性がASループである場合も正常な経路として受入れることを指定します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    ASループである経路は受入れません。
  2. 値の設定範囲
    なし

holdtime <Time>
ピアとのホールドタイムを指定します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    初期値は180秒です。
  2. 値の設定範囲
    <Time>に0,3〜65535(10進数:秒)を指定します。
    0を指定した場合は,ピアとのホールドタイムを監視しません。

keep none
インポート・フィルタまたはプロトコルの検査で抑止された経路を保持しないことを指定します。抑止対象にしていた経路を,インポート・フィルタやピアの設定変更によって抑止解除した場合,当該経路の再学習にはピアコネクションをいったん切断するか,経路情報をピアから再広告させる必要があります。なお,ピアコネクションの切断および経路の再広告はclear ip bgpコマンドを使用してください。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    インポート・フィルタまたはプロトコルの検査(ASループ,ASPATH属性の隣接AS番号検査,およびNextHop属性の未解決)によって抑止された経路を保持します。
  2. 値の設定範囲
    なし

passive
ピアに自発的にオープンメッセージを発行しないように指定します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    自発的にオープンメッセージを発行します。
  2. 値の設定範囲
    なし

disable
指定されたピア情報を無効化する場合に指定します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    指定されたピア情報を有効情報として取り扱います。
  2. 値の設定範囲
    なし

show-warnings
ピアから不正な経路情報を受信した場合にイベントログを出力するよう指定します。不正な経路情報とは,(1) ピアから通知されていない経路の削除要求,(2) ピアから通知されたがすでに削除されている経路の削除要求,(3) 本装置がネクストホップである経路の通知を指します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    ログを出力しません。
  2. 値の設定範囲
    なし

ipv4-uni
IPv4ユニキャスト経路を取り扱うことを指定します。本サブコマンドはすべてのピアで使用できます。Capability関連のパラメータ(refresh)を指定しているピアで本サブコマンドを省略した場合はIPv4ユニキャスト経路を取り扱いません。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    他にCapability関連パラメータが設定されていない場合はIPv4ユニキャスト経路を取り扱います。他にCapability関連パラメータが設定されている場合はIPv4ユニキャスト経路を取り扱いません。
  2. 値の設定範囲
    なし

refresh
ルート・リフレッシュ機能を当該ピアで取り扱うことを指定します。本サブコマンドとrefresh-128サブコマンドの併用はできません。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    ルート・リフレッシュ機能を当該ピアで取り扱いません。
  2. 値の設定範囲
    なし

refresh-128
Capability Codeに128を使用するBGPピアとの接続で,ルート・リフレッシュ機能を取り扱うことを指定します。本サブコマンドとrefreshサブコマンドの併用はできません。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    Capability Codeに128を使用するルート・リフレッシュ機能を当該ピアで取り扱いません。
  2. 値の設定範囲
    なし

4-byte-as
4バイトAS番号を取り扱うことをピアに通知することを指定します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    4バイトAS番号を取り扱うことを該当ピアに通知しません。
  2. 値の設定範囲
    なし

authmd5 <MD5>
ピア間のTCP-MD5認証情報(メッセージダイジェスト生成のための認証キー)を設定します。本サブコマンドを適用する場合はピア間でTCP-MD5認証情報を一致させてください。一致していない場合,ピアとのBGP4コネクションが確立しません。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    省略時は認証無しです。
  2. 値の設定範囲
    <MD5>に1〜80文字の任意の文字列を「”(ダブルクォート)」で囲んで指定してください。入力可能な文字は,英数字と特殊文字です。詳細は,「パラメータに指定できる値」を参照願います。ただし,以下の文字は使用できませんので注意願います。
    エクスクラメーション(!),ダブルクォート(”),シャープ(#),ドル($),シングルクォート(’),セミコロン(;),逆シングルクォート(`),大カッコ始め({),大カッコ終わり(})

graceful-restart
グレースフル・リスタート機能を使用するかどうかを指定します。本サブコマンドの指定がある場合にピアに対してグレースフル・リスタート機能のネゴシエーションを行います。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    グレースフル・リスタート機能を取り扱いません。
  2. 値の設定範囲
    なし

mode {restart | receive | both}
restartを指定した場合,リスタートルータ機能を有効にし,レシーブルータ機能を無効にします。receiveを指定した場合,レシーブルータ機能を有効にし,リスタートルータ機能を無効にします。bothを指定した場合,リスタートルータ機能・レシーブルータ機能共に有効にします。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    リスタートルータ機能およびレシーブルータ機能を有効にします。
  2. 値の設定範囲
    restart,receive,bothのどれかを指定します。

restart-time <Time>
隣接ルータがグレースフル・リスタートを開始してからピアが再接続するまでの最大時間(秒)を指定します。最大時間内にピアと再接続できなかった場合,レシーブルータでは該当ピアから受信した経路を削除します。また,リスタートルータでは当該ピアからのEnd-of-RIBの受信監視を中止します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    初期値は120です。
  2. 値の設定範囲
    <Time>に1〜3600(10進数)を指定します。

stale-routes-retain-time <Time>
レシーブルータ用のサブコマンドです。隣接ルータがグレースフル・リスタートを開始してから古い経路を保持する最大時間(秒)を指定します。最大時間内にピアから経路を再度受信できなかった場合,該当経路を削除します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    初期値は300です。
  2. 値の設定範囲
    <Time>に1〜3600(10進数)を指定します。

maximum-prefix <Maximum>
ピアから学習する経路数の上限値を指定します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    ピアから学習する経路数を制限しません。
  2. 値の設定範囲
    <Maximum>に1〜4294967295(10進数)を指定します。

threshold <Threshold>
ピアから学習する経路数について,警告の運用メッセージを出力する上限値に対する閾値を指定します。なお,100%を指定した場合は運用メッセージを出力しません。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    初期値は75%です。
  2. 値の設定範囲
    <Threshold>に1〜100(10進数:%)を指定します。1%単位に設定できます。

warning-only
ピアから学習した経路数が上限値を超えても,ピアを切断しないことを指定します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    ピアから学習した経路数が上限値を超えた場合,ピアを切断します。
  2. 値の設定範囲
    なし

restart-time <Minutes>
ピアから学習した経路数が上限値を超えてピアを切断したあと,再接続するまでの時間を指定します。なお,運用コマンドclear ip bgpを入力することで,任意にピアを再接続できます。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    ピアから学習した経路数が上限値を超えてピアを切断したあと,運用コマンドclear ip bgpを入力するまでピアを再接続しません。
  2. 値の設定範囲
    <Minutes>に1〜65535(10進数:分)を指定します。

[入力例]

「bgp」の[入力例]を参照してください。

[注意事項]

  1. system config_update autoが定義されていない時に本コマンドを使用しコンフィグレーションの変更を行った場合は,applyコマンドを投入してください。

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