解説書 Vol.2
OADP(Octpower Auto Discovery Protocol)機能とは,本装置のレイヤ2レベルで動作する機能で,OADP PDU(Protocol Data Unit)のやりとりによって隣接装置の情報を収集し,隣接装置の接続状況を表示することができます。
また,CDP(Cisco Discovery Protocol)を解釈することができるため,CDP PDUを送信する隣接装置との接続構成も確認できます。ただし,本装置はCDP PDUを送信しません。CDPとは,Cisco製装置のレイヤ2レベルで動作する隣接装置検出プロトコルです。
この機能では,隣接装置の装置情報やポート情報を表示することで隣接装置との接続状況を容易に把握できることから,隣接装置にログインしたりネットワーク構成図を参照したりしなくても,装置間の接続の状況を確認できます。また,この機能によって表示される接続状況とネットワーク構成図を比較することによって,装置間が正しく接続されているか確認することができます。
隣接装置として認識できる装置には,本装置のほかに,CDPを実装した装置,OADPを実装した装置があります。
本装置とCDPを実装した装置を接続した時の動作を以下に示します。
- この例では,CDPを実装した装置同士がお互いを認識できなくなる可能性があることを説明しています。
CDPを実装した装置の間にあった(CDPを透過する)L2スイッチを本装置に置き換えた場合に,本装置でCDP PDUを受信するように設定(cdp-listenerコマンドを実行)すると,本装置がCDP PDUを受信して透過しなくなるため,CDPを実装した装置同士がお互いを認識できなくなります(cdp-listenerコマンドを実行しなければ,本装置BはCDP PDUを受信せずに透過するので,装置を置き換える前と同様にCDPを実装した装置同士がお互いを認識できます)。
- この例では,隣接関係が非対称になることを説明しています。
CDPを実装した装置と本装置を接続し,本装置でCDP PDUを受信するように設定した場合,本装置ではCDP PDUを送信しないので,CDPを実装した装置では本装置を認識できませんが,本装置ではCDPを実装した装置を認識できるので,隣接関係が非対称になります。
- <この項の構成>
- (1) OADPの適用例
(1) OADPの適用例
OADP 機能を使用することで,隣接装置と接続している各ポートに対して自装置に関する情報および該当ポートに関する情報を送信します。自装置やポートに関する情報としては,デバイスID,ポートID,IPアドレス,VLAN IDなどがあります。隣接装置から送られてきた情報を該当ポートで受信することによって,自装置と隣接装置間の接続状態を把握できるようになります。
OADP の適用例を次の図に示します。この例では,同一ビル内の各階に設置された装置間の接続状態を,1階に設置した本装置A から把握することが可能となります。
Copyright (c)2005, 2011, ALAXALA Networks Corporation. All rights reserved.