解説書 Vol.1
本装置でサポートするDHCPオプションを次の表に示します。なお,値の設定側の参考として,クライアント側による指定有無についても掲載します。
表13-25 本装置で対応するDHCPv6オプション
Option
Codeオプション名称 意味 値の設定側 クライ
アント
(参考)本装置
(サーバ)1 Client Identifier Client Identifierオプションは,クライアントとサーバの間で,クライアントを識別するDUID※1を運ぶのに使用されます。 ○ △ 2 Server Identifier Server Identifierオプションは,クライアントとサーバの間で,サーバを識別しているDUIDを運ぶのに使用されます。 △ ○ 3 Identity Association option Identity Associationオプション(IAオプション)は,identity association,IAと関連するパラメータ,IAと関連するアドレスを運ぶのに使用されます。 ○/△ − 4 Identity Association for Temporary Addresses option Temporary Addresses(IA_TA)オプションのためのIdentity Associationは,IA,IAと関連するパラメータ,IAと関連するアドレスを運ぶのに使用されます。RFC 3041で規定されているように,このオプション中のアドレスすべてが,一時的なアドレスとしてクライアントによって使用されます。 ○/△ − 5 IA Address option IA Addressオプションは,IAと関連するIPv6アドレスを指定するのに使用されます。IA Addressオプションは,Identity AssociationオプションのOptionsフィールドにカプセル化されなければなりません。Optionsフィールドは,このアドレスに特有であるそれらのオプションをカプセル化します。 ○/△ − 6 Option Request Option Requestオプションは,クライアントとサーバの間で,メッセージの中のオプションのリストを識別するのに使用されます。 ○ ○ 7 Preference Preferenceオプションは,クライアントによるサーバの選択に影響を及ぼすために,クライアントにサーバによって送られます。 − ○ 8 Elapsed Time option クライアントがどれくらいの間DHCPメッセージ交換を完了しているかを示すために含めるオプション。経過時間は,メッセージ交換においてクライアントが最初のメッセージを送った時間から測られます。そして,メッセージ交換において最初のメッセージのelapsed-timeフィールドは0に設定されます。例えば,プライマリ・サーバが合理的な時間で応答しなかったとき,経過時間オプションは,セカンダリDHCPサーバが要請に応じるのを許可します。 ○ − 9 Relay Message option Relay Messageオプションは,Relay-forwardまたはRelay-replyメッセージの中のDHCPメッセージを運びます。 ○※2 ○ 11 Authentication option Authenticationオプションは,DHCPメッセージ識別と内容を認証するために,認証情報を運びます。Authenticationオプションの使用法は,セクション21で記述されています。 ○ − 12 Server unicast option サーバは,クライアントがメッセージをサーバにユニキャストすることが許されるということをクライアントに知らせるために,クライアントにこのオプションを送ります。 − − 13 Status Code このオプションは,それが現れるDHCPメッセージまたはオプションに関連する状態表示の値を返します。 − ○ 14 Rapid Commit Rapid Commitオプションは,アドレス割り当てのための二つのメッセージ交換の使用を合図するのに使用されます。 ○ ○ 15 User Class option User Classオプションは,それが表すユーザまたはアプリケーションのタイプまたはカテゴリーを識別するために,クライアントによって使用されます。 ○ − 16 Vendor Class Option このオプションは,クライアントが動いているハードウェアを製造したベンダーを識別するために,クライアントによって使用されます。このオプションのデータ領域に含まれ0る情報は,ハードウェア構成の詳細を識別する一つ以上の不明瞭なフィールドに含まれます。 ○ − 17 Vendor-specific Information option このオプションは,vendor-specific情報を交換するために,クライアントとサーバによって使用されます。 ○ − 18 Interface-Id Option リレーエージェントは,クライアントメッセージが受け取られたインタフェースを識別するためにInterface-idオプションを送ることができます。リレーエージェントがInterface-idオプションを持つRelay-replyメッセージを受け取った場合は,リレーエージェントはそのオプションによって識別されるインタフェースを通じて,クライアントにメッセージを転送します。 ○※2 − 19 Reconfigure Message option サーバは,クライアントがRenewメッセージかInformation-requestメッセージで応じるかどうかクライアントに示すために,Reconfigure MessageにReconfigure Messageオプションを含めます。 − − 20 Reconfigure Nonce option サーバがセキュリティをReconfigure Messageに提供するためにreconfigure nonceを使う場合に,サーバは各クライアントのためにnonce値を保持します。
サーバは,最初にクライアントにnonce値を知らせて,それからクライアントに送るあらゆるReconfigure Messageにnonce値を含めます。− − 21 SIP Servers Domain Name List そのクライアントが使用するSIPのoutboundのプロキシサーバのドメインネーム。 ○ ◎ 22 SIP Servers IPv6 Address List このオプションは,クライアントに利用可能なSIPのoutboundのプロキシサーバを示すIPv6アドレスのリストを指定する。 ○ ◎ 23 DNS Recursive Name Server サーバがDNSサーバのアドレスをクライアントにリスト形式で渡す場合に指定するオプション。 ○ ◎ 24 Domain Search List クライアントはこのオプションを受け取ると,DNSによってホスト名の解決を行うときにこれに与えたドメインリストから検索します。このオプションはホスト名解決以外には使用すべきではありません。 ○ ◎ 25 Identify Association for Prefix Delegation Option Prefix Delegationアイデンティティ関連を配送するために使用するオプション。 ○ ◎ 26 IA_PD Prefix Option IPv6アドレスプレフィックスがIA_IDとの関連付けを指定します。 ○ ◎ 31 Network Time Protocol (NTP) Servers サーバがクライアントに対してNTPサーバのアドレスリストを通知するときに使用します。 ○ ◎ (凡例)
- サーバ欄
- ◎:コンフィグレーションで設定する ○:自動的に設定する △:クライアントから来た値を使用する −:未サポート
- クライアント欄
- ○:設定する △:サーバから来た値を使用する −:設定しない
注※1 DHCP Unique Identifierの略。
注※2 経由するDHCPリレーエージェントが設定する。
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