解説書 Vol.1

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7.9.4 ポリシールーティング使用時の注意事項

  1. ポリシールーティング機能は,リモートの経路が障害発生などでパケットを転送できない状態であっても検知する方法がないため,ポリシールーティングの経路を自動的に切り替えられません。例えば,次の図のように本装置にポリシールーティングが定義され,ネットワークB宛てのパケットに対してポリシー経路1が選択されている場合,ルータA−ルータD間の経路が通信できない場合でも本装置はポリシー経路1に出力します。

    図7-33 ポリシールーティングパケット転送例3

    [図データ]

    したがって,ポリシールーティング機能を使用する場合は,リモートの経路に障害が発生した場合でもパケットを迂回できるようなシステム構成にしてください。
  2. ポリシールーティングを使用する場合,フロー検出条件パラメータに設定するIP_SourceおよびIP_Destinationには次に示すIPv4アドレスを設定してください。
      ClassA: 1.0.0.1〜126.255.255.254
      ClassB: 128.1.0.1〜191.254.255.254
      ClassC: 192.0.1.1〜223.255.254.254
    127.0.0.0〜127.255.255.255のIPv4アドレス,クラスDのIPv4アドレス(224.0.0.0〜239.255.255.255),ブロードキャストアドレス(net IDおよびhost IDが2進数ですべて1またはすべて0)は設定しないでください。
  3. ポリシールーティング機能で代替経路への切り替えは,現在使用しているポリシールーティングリスト情報のインタフェースがダウンした場合に行われます。インタフェースのダウン契機について以下に示します。
    [インタフェースのダウン契機]
    • インタフェースが定義されている物理回線がcloseコマンドによって閉塞された場合
    • インタフェースが定義されている物理回線がコンフィグレーションコマンドdisableによって閉塞された場合
    • インタフェースが定義されている物理回線で,リスタートが必要なコンフィグレーションが追加/変更された場合
  4. 以下のNIFについてポリシールーティング機能は未サポートです。
    • NP192-1S4
    • NP192-1S
    • NP48-4S
  5. 本装置でサポートする各種プロトコルの制御パケットは,ポリシールーティングの対象外です。フィルタリング機能およびQoS制御機能を運用するに当たって,フロー検出条件オプション1機能を指定した場合でも同じです。

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