運用コマンドレファレンス Vol.2

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synchronize

運用中の内蔵フラッシュメモリの下記の内容を待機系システムにコピーします。

  1. オプションライセンス
  2. コンフィグレーション
  3. ユーザアカウント
  4. パスワード
  5. ホームディレクトリ
  6. SSHサーバのホスト鍵ペア
  7. Web認証の内蔵Web認証DB,Web認証画面,およびサーバ証明書・秘密鍵・中間CA証明書
  8. MAC認証の内蔵MAC認証DB
  9. IPv6 DHCPサーバの本装置DUID

[入力形式]

synchronize [{userfile | diff}]
synchronize [diff] account

[入力モード]

装置管理者モード

[パラメータ]

{userfile | diff}

userfile
ホームディレクトリ下で作成したファイルもコピーします。

diff
待機系システムとの間の同期状態を表示します。同期が必要か判断するときに指定します。

diff
待機系システムとの間の同期状態を表示します。同期が必要か判断するときに指定します。

account
ユーザ情報関連ファイル(上記2.パスワードファイル,3.ユーザアカウント,4.ホームディレクトリ)だけ,同期状態の表示およびコピーができます。なお,本パラメータ指定時は,運用系システムと待機系システムのソフトウェアバージョンチェックを行いません。

すべてのパラメータ省略時の動作
ホームディレクトリ下で作成したファイル以外をコピーします。

[実行例]

  1. 待機系システムに同期を実行します。
    #synchronize
  2. 同期するか確認メッセージを表示します。
    Synchronize OK? (y/n): _
     
    ここで"y"を入力した場合,同期します。
    ここで"n"を入力した場合,同期しないでコマンドプロンプトに戻ります。
    #

[表示説明]

なし

[通信への影響]

なし

[応答メッセージ]

表10-4 synchronizeコマンドの応答メッセージ一覧

メッセージ 内容
Can't execute because operation mode is simplex now. 現在,システムが一重化モードのため実行できません。
Can't execute for software version mismatch. S/Wバージョンが不一致のため実行できません。
Can't execute this command in standby system. 本コマンドは待機系システムでは実行できません。
Can't execute. コマンドを実行できません。再実行してください。
Now another user is executing user account command, please try again. ほかのユーザがユーザアカウント関連コマンドを実行中です。関連コマンド終了後に再度実行してください。
Now switchover executing. 系切替処理中のため,コマンドを実行できません。
Synchronization files copy failed. 同期するファイルのコピーに失敗しました。時間をおいて再度実行してください。
なお,「No space left on device」を伴い,本応答メッセージが出力された場合は,[注意事項]の7.に従って再度実行してください。
Synchronization files open failed. 同期するファイルのオープンに失敗しました。再度実行してください。
The command execution failed, because configuration file is editing. ほかのユーザがコンフィグレーションを編集しているため,コマンドを実行できません。
There are some mismatch items. 不一致項目があります。

[注意事項]

  1. 本コマンドを実行の際,ほかのユーザはログイン・ログアウトおよび各種コマンドを実行しないでください。コマンドが正常に終了しない場合があります。
  2. 運用系システムと待機系システムのS/Wバージョンが不一致の場合は実行できません。ただし,accountパラメータ指定時はS/Wバージョンが不一致でも実行できます。
  3. ユーザアカウントに相違がある場合,現在運用中のユーザアカウントと同じになります。したがって,待機系システムのユーザアカウントが削除されることがあります。
  4. コンフィグレーションの大きさや,ホームディレクトリに存在するファイルの数およびサイズによって,コマンドの実行に時間を要する場合があります。
  5. diffパラメータ指定時,ホームディレクトリにある.clihistoryファイルも比較対象となるため"home directory"の項目でNGと表示される場合があります。
  6. 待機系システムにログインしている場合は,ログアウトしてから本コマンドを実行してください。
  7. 待機系システムの内蔵フラッシュメモリ容量を超えるファイルがある場合,コピーに失敗することがあります。特に,運用系システムと待機系システムに異なる内蔵フラッシュメモリ容量のBCUまたはMSUを搭載している場合に注意してください。同期するファイルのコピーに失敗したときは,運用系システムおよび待機系システムのユーザ領域のファイルを削除してから,再度実行してください。
  8. 本コマンドを実行すると,運用中のランニングコンフィグレーションがスタートアップコンフィグレーションに保存されます。

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