コンフィグレーションガイド Vol.3

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27.1.2 OSPFv3の機能

OSPFv3は,OSPFと似たプロトコルですが,OSPFとOSPFv3はそれぞれ独立して動作します。

<この項の構成>
(1) OSPFとの機能差分
(2) ドメイン

(1) OSPFとの機能差分

OSPFv3(IPv6)とOSPF(IPv4)との機能差分を次の表に示します。

表27-1 OSPFv3(IPv6)とOSPF(IPv4)の機能差分

機能 OSPFv3(IPv6) OSPF(IPv4)
AS外経路のフォワーディングアドレス ×
NSSA ×
認証 ×
非ブロードキャスト(NBMA)ネットワーク ×
イコールコストマルチパス
仮想リンク
マルチバックボーン
グレースフル・リスタート
スタブルータ

(凡例) ○:取り扱う ×:取り扱わない

注※ 
経路選択方法は,OSPF(IPv4)とOSPFv3(IPv6)で異なります。イコールコスト時,OSPF(IPv4)では最小のネクストホップアドレスを選択しますが,OSPFv3(IPv6)ではルータIDが最小であるネクストホップアドレスを選択します。同一ルータIDのネクストホップアドレスが複数ある場合,Helloパケットで最小のインタフェースIDを広告しているネクストホップアドレスを選択します。

(2) ドメイン

本装置では,1台のルータ上でASを最大四つのOSPFv3ネットワークに分割し,OSPFv3ネットワークごとに個別に経路の交換,計算,生成を行えます。この機能をOSPFv3マルチバックボーンと呼びます。この独立した各OSPFv3ネットワークのことを,OSPFv3ドメインと呼びます。

OSPFv3のコンフィグレーションは,OSPFv3ドメインごとに設定します。

なお,VRFでOSPFv3を使用した場合,各VRFを最大四つのドメインに分割できます。

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