コンフィグレーションガイド Vol.3
高速経路切替機能は,同一の宛先を持つ複数の経路が存在する場合に,最も優先度が高い経路情報(第1優先経路と呼ぶ)と,第1優先経路の次に優先される経路(第2優先経路と呼ぶ)をあらかじめルーティングテーブルに登録しておき,インタフェースダウンなどによって第1優先経路が使用不可能になったとき,素早く第2優先経路をフォワーディングテーブルに登録することで,通信停止時間の短縮を図る機能です。本機能はコンフィグレーションの設定がなくても動作します。
高速経路切替のサポート範囲を次の表に示します。
表24-9 高速経路切替のサポート範囲
切替契機 切替内容 インタフェースダウン 第2優先経路への切り替え マルチパス経路の縮退 インタフェースダウンを伴わないIGP経路の変更によるBGP4+経路のNextHop変更 第2優先経路への切り替え マルチパス経路の縮退 インタフェースダウンを伴わないピア切断によるBGP4+経路のNextHop変更 第2優先経路への切り替え 高速経路切替を適用する経路の組み合わせを次の表に示します。
表24-10 高速経路切替を適用する経路の組み合わせ
項目 第1優先経路 BGP4+ OSPFv3 RIPng スタティック※ 集約経路 直結経路 第2優先経路 BGP4+ ○ ○ ○ ○ × × OSPFv3 ○ − ○ ○ × × RIPng ○ ○ ○ ○ × × スタティック※ ○ ○ ○ ○ × × 集約経路 × × × × − × 直結経路 × × × × × − (凡例) ○:適用する ×:適用しない −:この組み合わせは発生しない
- 注※ 次の経路の場合,高速経路切替を適用しません。
- 1. コンフィグレーションコマンドipv6 routeのパラメータとして次を指定した場合
- ・reject
- ・noinstall
- 2. コンフィグレーションコマンドipv6 routeのインタフェースとして次を指定した場合
- ・Nullインタフェース
- ・ループバックインタフェース
- ・マネージメントポート
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