コンフィグレーションガイド Vol.2

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5.1.2 フロー検出条件

フロー検出するためには,コンフィグレーションでフローを識別するための条件を指定します。フロー検出条件は大きくMAC条件,IPv4条件,IPv6条件,およびフロー検出拡張モードで設定できるAdvance条件に分類されます。

フロー検出するインタフェースおよび中継種別ごとに,指定可能なフロー検出条件を次の表に示します。

表5-2 指定可能なフロー検出条件

フロー検出条件 VLAN イーサネット
レイヤ2中継指定 レイヤ3中継指定 レイヤ2中継およびレイヤ3中継両方指定 レイヤ2中継指定 レイヤ3中継指定 レイヤ2中継およびレイヤ3中継両方指定
MACモード設定あり MACモード設定なし
MAC条件
IPv4条件
IPv6条件
Advance条件

(凡例) ○:指定できる −:指定できない

注※
Advance条件はフロー検出拡張モードを設定している場合に指定できます。

フロー検出条件の詳細な設定項目を次の表に示します。

表5-3 指定可能なフロー検出条件の詳細項目

種別 設定項目 VLAN イーサネット
レイヤ2中継指定 レイヤ3中継指定 レイヤ2中継およびレイヤ3中継両方指定 レイヤ2中継指定
MACモード設定あり MACモード設定なし
MAC条件 コンフィグレーション VLAN ID※1
MACヘッダ 送信元MACアドレス
宛先MACアドレス
イーサネットタイプ
VLAN Tagヘッダ※2 ユーザ優先度
IPv4条件 コンフィグレーション VLAN ID※1
VLAN Tagヘッダ※2 ユーザ優先度
IPv4ヘッダ※3※4 上位プロトコル
送信元IPアドレス
宛先IPアドレス
ToS
DSCP
Precedence
フラグメントパケット識別※5
IPv4-TCPヘッダ 送信元ポート番号
宛先ポート番号
TCP制御フラグ※6
IPv4-UDPヘッダ 送信元ポート番号
宛先ポート番号
IPv4-ICMPヘッダ ICMPタイプ値
ICMPコード値
IPv4-IGMPヘッダ IGMPコード値
IPv6条件 コンフィグレーション VLAN ID※1
VLAN Tagヘッダ※2 ユーザ優先度
IPv6ヘッダ※3※7 上位プロトコル
送信元IPアドレス※8
宛先IPアドレス
Traffic Class
DSCP
IPv6-TCPヘッダ 送信元ポート番号
宛先ポート番号
TCP制御フラグ※6
IPv6-UDPヘッダ 送信元ポート番号
宛先ポート番号
IPv6-ICMPヘッダ ICMPタイプ
ICMPコード値
Advance条件 コンフィグレーション VLAN ID※1
MACヘッダ 送信元MACアドレス ※9
宛先MACアドレス ※9
イーサネットタイプ
VLAN Tagヘッダ※2 ユーザ優先度
カスタマTagなしのパケット
カスタマTagのVLAN ID ※10 ※10
カスタマTagのユーザ優先度 ※10 ※10
IPv4ヘッダ※3※4 上位プロトコル
送信元IPアドレス
宛先IPアドレス
ToS
DSCP
Precedence
フラグメントパケット識別※5
IPv4-TCPヘッダ 送信元ポート番号
宛先ポート番号
TCP制御フラグ※6
IPv4-UDPヘッダ 送信元ポート番号
宛先ポート番号
IPv4-ICMPヘッダ ICMPタイプ値
ICMPコード値
IPv4-IGMPヘッダ IGMPコード値
IPv6ヘッダ※3※7 上位プロトコル
送信元IPアドレス
宛先IPアドレス
Traffic Class
DSCP
IPv6-TCPヘッダ 送信元ポート番号
宛先ポート番号
TCP制御フラグ※6
IPv6-UDPヘッダ 送信元ポート番号
宛先ポート番号
IPv6-ICMPヘッダ ICMPタイプ
ICMPコード値

(凡例)○:指定できる △:指定できる(一部検出できない) −:指定できない


注※1
本装置のフロー検出で検出できるVLAN IDは,VLANコンフィグレーションで入力したVLANに対して付与する値です。入力フレームまたは出力フレームの属するVLAN IDを検出します。複数のVLAN IDをフロー検出の対象とする場合は,VLANリストで作成したVLANリスト名称を指定してください。

注※2
VLAN Tagヘッダの指定についての補足を次に示します。なお,カスタマTagとは2段目のVLAN Tagを指します。

ユーザ優先度
1段目のVLAN Tagのユーザ優先度です。VLAN Tagなしのパケットは検出しません。

カスタマTagなしのパケット
2段目のVLAN Tagがないパケットです。VLAN Tagが2段以上あるパケットは検出しません。

カスタマTagのVLAN ID
2段目のVLAN TagのVLAN IDです。VLAN Tagが1段以下のパケットは検出しません。

カスタマTagのユーザ優先度
2段目のVLAN Tagのユーザ優先度です。VLAN Tagが1段以下のパケットは検出しません。
[図データ]

注※3
IPアドレスにown-addressまたはownパラメータを指定することで,フロー検出を設定したインタフェースのIPアドレスが自動で検出できます。IPv4アドレスの場合は,own-addressおよびownを指定したインタフェースがマルチホームのときはプライマリIPv4アドレスが対象になります。IPv6アドレスの場合は,own-addressおよびownを指定したインタフェースがマルチホームでないときはフロー検出条件に指定できます。

注※4
ToSフィールドの指定についての補足を次に示します。
ToS   :ToSフィールドの3ビット〜6ビットの値です。
Precedence:ToSフィールドの上位3ビットの値です。
[図データ]
DSCP  :ToSフィールドの上位6ビットの値です。
[図データ]

注※5
QoSフローリストのパラメータであるfragmentsパラメータを指定した場合は,IPヘッダだけをフロー検出条件として指定できます。

注※6
ack/fin/psh/rst/syn/urgフラグが1または0のパケットを検出します。また,ackまたはrstフラグが1のパケットも検出できます。

注※7
トラフィッククラスフィールドの指定についての補足を次に示します。
トラフィッククラス:トラフィッククラスフィールドの値です。
[図データ]
DSCP       :トラフィッククラスフィールドの上位6ビットの値です。
[図データ]

注※8
上位64bitだけ指定できます。

注※9
送信側インタフェースでレイヤ3中継パケットのMACアドレスを指定しても,送信時のMACアドレスは検出できません。指定した場合,送信時のMACアドレスではなく受信時のMACアドレスを検出します。

注※10
送信側インタフェースでは,送信時のカスタマTag(2段目のVLAN Tag)を検出できません。指定した場合,送信時のカスタマTagではなく受信時のカスタマTagを検出します。送信側インタフェースでのフロー検出を次の表に示します。

表5-4 送信側インタフェースでのカスタマTagのVLAN IDおよびユーザ優先度のフロー検出

フレーム中継時のVLAN Tag 送信側インタフェースでのフロー検出
フレーム
受信時
フレーム
送信時
カスタマTagのVLAN ID カスタマTagのユーザ優先度
なし なし
1段
1段 なし
1段
2段 0として検出 0として検出
2段 1段
2段 受信時の2段目のVLAN Tag 受信時の2段目のVLAN Tag
3段 受信時の2段目のVLAN Tag 受信時の2段目のVLAN Tag
上記以外 受信時の2段目のVLAN Tag 受信時の2段目のVLAN Tag

(凡例) −:検出できない


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