コンフィグレーションガイド Vol.1

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12.5.1 障害部位と復旧内容

障害発生時,障害の内容によって復旧内容が異なります。障害部位と復旧内容を次の表に示します。

表12-29 障害部位と復旧内容

障害部位 装置の対応 復旧内容 影響範囲
ポートで検出した障害 自動復旧を無限回行います。 該当するポートの再初期化を行います。 該当するポートを介する通信が中断されます。
ネットワークインタフェースボード障害(NIF) 自動復旧を3回まで行います。※1自動復旧の回数が3回のときに障害が発生すると停止します。ただし,1時間ごとに自動復旧の回数を初期化して,再度自動復旧を行います。 該当するNIFの再初期化を行います。 該当するNIFが収容する全ポートを介する通信が中断されます。
基本スイッチング機構障害(BSU) 自動復旧を3回まで行います。※1自動復旧の回数が3回のときに障害が発生すると停止します。ただし,1時間ごとに自動復旧の回数を初期化して,再度自動復旧を行います。 該当するBSUの再初期化を行います。なお,待機系BSUがある場合は系切替による復旧処理を行います。 BSUを冗長化している場合は通信を維持できます。該当するBSU以外に運用系のBSUがない場合,全NIFを介する通信が中断されます。
なお,BSUの固定モードを使用している場合は該当するBSUを経由する通信が中断されます。
基本制御機構障害(BCU) 自動復旧を6回まで行います。※2※3自動復旧の回数が6回のときに障害が発生すると停止します。ただし,復旧後1時間以上運用すると,自動復旧の回数を初期化します。 該当するBCUの再初期化を行います。
6回目の自動復旧の場合は,ランニングコンフィグレーションを初期化かつVLANの状態をdisableに設定して起動します。
なお,BCUを冗長化している場合は系切替による復旧処理を行います。
装置内の全ポートを介する通信が中断されます。なお,BCUを冗長化している場合は通信を維持できます。
制御スイッチング機構障害(CSU) 自動復旧を6回まで行います。※3※4自動復旧の回数が6回のときに障害が発生すると停止します。ただし,復旧後1時間以上運用すると,自動復旧の回数を初期化します。 該当するCSUの再初期化を行います。
6回目の自動復旧の場合は,ランニングコンフィグレーションを初期化かつVLANの状態をdisableに設定して起動します。
なお,CSUを冗長化している場合は系切替による復旧処理を行います。
装置内の全ポートを介する通信が中断されます。なお,CSUを冗長化している場合は通信を維持できます。
管理スイッチング機構障害(MSU) 自動復旧を6回まで行います。※3※5自動復旧の回数が6回のときに障害が発生すると停止します。ただし,復旧後1時間以上運用すると,自動復旧の回数を初期化します。 該当するMSUの再初期化を行います。
6回目の自動復旧の場合は,ランニングコンフィグレーションを初期化かつVLANの状態をdisableに設定して起動します。
なお,MSUを冗長化している場合は系切替による復旧処理を行います。
装置内の全ポートを介する通信が中断されます。なお,MSUを冗長化している場合は通信を維持できます。
装置筐体障害 停止します。 装置の再起動を行います。 装置内の全ポートを介する通信が中断されます。
電源機構障害(PS) 装置の運用に必要な電力が供給されなくなると停止します。なお,電源機構が冗長化されている場合は停止しません。 装置を停止します。なお,電源機構が冗長化されている場合は停止しません。 装置内全ポートを介する通信が中断されます。なお,電源機構が二重化されている場合は通信の中断はありません。
ファン障害
  1. ファンユニット内のファンが1個故障した場合,残りのファンを高速にします。
  2. 同一ファンユニット内のファンが2個以上故障した場合,残りのファンを高速にし,5分以上その状態が継続すると装置を停止します。
  1. 自動復旧はありません。ファンユニットを交換してください。
  2. 装置を停止します。
  1. ファンが高速回転しますが通信に影響はありません。
  2. 装置内の全ポートを介する通信が中断されます。

注※1
コンフィグレーションコマンドno system recoveryで復旧処理をしない設定にしている場合は,自動復旧を行いません。

注※2
コンフィグレーションコマンドno system recoveryで復旧処理をしない設定にしている場合は,障害によるBCU再起動後,該当するBCUでBSUの起動を抑止します。

注※3
BCU/CSU/MSUを冗長化していて,待機系の自動復旧の回数が3回のときに待機系に障害が発生すると,電源OFF/ONによる待機系の自動復旧を行います。

注※4
コンフィグレーションコマンドno system recoveryで復旧処理をしない設定にしている場合は,障害によるCSU再起動後,該当するCSUでPSPの起動を抑止します。

注※5
コンフィグレーションコマンドno system recoveryで復旧処理をしない設定にしている場合は,障害によるMSU再起動後,該当するMSUでPSPの起動を抑止します。

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