ハードウェア取扱説明書

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5.5 管理スイッチング機構の増設および交換

管理スイッチング機構の増設,交換作業は,教育を受けた技術者または保守員が行なってください。
上記以外の方が作業して誤った取り扱いをした場合,けが・装置故障の原因となります。

増設する場合はブランクパネルを取り外してください。なお,取り外したブランクパネルは大切に保管してください。

(1)  取り外し方

管理スイッチング機構の取り外しは装置の電源を入れたままで行なうことができます。

ただし,取り外しの手順は,装置の電源を入れたままで行なう場合と,装置の電源を切断して行なう場合で異なります。

次の図を参照して操作を行なってください。

MSU-1AからMSU-1Bなど,異なるテーブルサイズの管理スイッチング機構への交換は,装置の電源を入れたままで行なうことはできません。装置の電源を切断して行なってください。

図中のステップ1〜ステップ5の詳細については,「図5-18  取り外しの操作の流れ」以降のステップの説明を参照してください。

図5-18 取り外しの操作の流れ

【ステップ1】

取り外す管理スイッチング機構の電源が切断されているかを確認します(STATUS LED点灯: 電源が投入されている,STATUS LED消灯: 電源が切断されている)。

図5-19 STATUS LEDの確認
(1) STATUS LED
(2) 管理スイッチング機構

【ステップ2】

管理スイッチング機構の電源が投入されている場合は電源を切断します(Inactivateの操作を行ないます)。

Inactivateの操作については,「ソフトウェアマニュアル コンフィグレーションガイドVol.1 11 装置の管理」を参照してください。

【ステップ3】

管理スイッチング機構のネジを緩めます。

図5-20 管理スイッチング機構の取り外し-1
(1) ネジ

ネジは完全に緩めてください。完全に緩めていないと,レバーを開いたときに管理スイッチング機構を破損するおそれがあります。

【ステップ4】

管理スイッチング機構の左右のレバーを同時に開きます(管理スイッチング機構が15mmほど手前に出ます)。

図5-21 管理スイッチング機構の取り外し-2
(1) レバー

オプション機構のコネクタと装置本体のコネクタが正しく切り離されるよう,レバーを使用してください。なお,レバーを動かすときには,無理な力を加えずにゆっくりと左右同時に動かしてください。

【ステップ5】

管理スイッチング機構を取り出します(レバーを持って少し引き出し,両側面を持って取り出してください)。

図5-22 管理スイッチング機構の取り外し-3
(1) レバー
(2) 側面

管理スイッチング機構の搭載部品は高温になっている場合があります。搭載部品に手を触れないでください。火傷の原因となります。

管理スイッチング機構を撤去する場合,ブランクパネルを取り付けてください。
ブランクパネルを取り付けずにそのまま使用すると,装置のエアフローが確保できなくなります。エアフローが確保できなくなると,装置内部の温度上昇により,障害発生の原因となります。
また,本装置が発生する妨害電波が他の機器へ影響を与えたり,他の機器が発生する妨害電波が本装置に影響を与え,誤動作の原因となることがあります。

(2)  取り付け方

管理スイッチング機構の取り付けは装置の電源を入れたままで行なうことができます。

ただし,取り付けの手順は,装置の電源を入れたままで行なう場合と,装置の電源を切断して行なう場合で異なります。

また,取り付けを行なうときの条件によっても異なります。次の図を参照して操作を行なってください。

図中のステップ1〜ステップ6の詳細については,「図5-23  取り付けの操作の流れ」以降のステップの説明を参照してください。

図5-23 取り付けの操作の流れ

【ステップ1】

管理スイッチング機構スロットに管理スイッチング機構を半分まで挿入します(両側面を持って挿入してください)。

図5-24 管理スイッチング機構の取り付け-1
(1) 管理スイッチング機構
(2) 管理スイッチング機構スロット

【ステップ2】

左右のレバーを持ちながら,レバーが装置に接触するところまでゆっくりと押し込みます。このとき,レバーは挿入する方向と平行になるように開いておきます。

図5-25 管理スイッチング機構の取り付け-2
(1) 接触部
(2) レバー

管理スイッチング機構を押し込むときは,左右のレバーを持ちながら,レバーが装置に接触するところまでゆっくりと押し込んでください。
上記の手順にしたがわないと,障害発生や装置故障の原因となることがあります。

管理スイッチング機構を取り付けるときには,レバーを図のように開いてください。レバーを閉じていたり,開き過ぎたりしていると,挿入時にレバーを破損することがあります。

【ステップ3】

管理スイッチング機構の左右のレバーを閉じます(管理スイッチング機構が奥まで挿入されます)。

図5-26 管理スイッチング機構の取り付け-3
(1) レバー

オプション機構のコネクタと装置本体のコネクタが正しく接続されるよう,レバーを使用してください。
なお,レバーを動かすときには,無理な力を加えずにゆっくりと(1秒以上)左右同時に動かしてください。
上記の手順にしたがわないと,障害発生や装置故障の原因となることがあります。

【ステップ4】

管理スイッチング機構のネジを締めます。

図5-27 管理スイッチング機構の取り付け-4
(1) ネジ

ネジを締めるときにはドライバを使用してください。また,しっかり固定されたことを確認してください。

【ステップ5】

管理スイッチング機構の電源を投入します(Activateの操作を行ないます)。

Activateの操作については,「ソフトウェアマニュアル コンフィグレーションガイドVol.1 11 装置の管理」を参照してください。

Activateの操作を行なうとソフトウェアのローディングが行なわれます。以下の2つの条件に合致している場合,ソフトウェアのローディングが終わったとき,管理スイッチング機構のSYSTEM1 LEDが橙点灯します。
  • ソフトウェアがVer. 11.0以降である場合
  • 運用系と待機系のライセンスキーが不一致である場合(二重化構成でオプションライセンスを設定している場合)
次のステップの操作で運用情報を復旧することでSYSTEM1 LEDは消灯します。

【ステップ6】

運用情報の復旧を行ないます。復旧の手順はケースごとに異なります。該当する手順で操作を行なってください。

6-1 管理スイッチング機構の運用情報を運用系と同期させます(増設した場合,または二重化構成で1枚のみ交換した場合)。

  1. ソフトウェアバージョンを運用系と一致させます(ppupdateコマンドを使用します)。
  2. コンフィグレーション,ユーザアカウント,パスワード,ライセンスキーなどの設定を運用系と同期させます(synchronizeコマンドを使用します)。
  3. オプションライセンスを導入している場合,ライセンスキー情報を反映させるために待機系の管理スイッチング機構を再起動させます(reloadコマンドを使用します)。

6-2 管理スイッチング機構の運用情報を復旧させます(二重化していない構成で1枚のみ交換した場合)。

  1. あらかじめバックアップしておいたファイルから運用情報を復旧します(restoreコマンドを使用します)。運用情報を復旧させるには,メモリカードまたはftpサーバにバックアップしておいたファイルを使用してください。

6-3 管理スイッチング機構の運用情報を復旧させます(二重化構成で2枚とも交換した場合)。

  1. 運用情報の復旧を行なっている途中で系交替が発生しないよう,待機系の管理スイッチング機構の電源を切断します(Inactivateの操作を行ないます)。
  2. あらかじめバックアップしておいたファイルから運用情報を復旧します(restoreコマンドを使用します)。運用情報を復旧させるには,メモリカードまたはftpサーバにバックアップしておいたファイルを使用してください。
  3. 待機系の管理スイッチング機構の電源を投入します(Activateの操作を行ないます)。
  4. 待機系のソフトウェアバージョンを運用系と一致させます(ppupdateコマンドを使用します)。
  5. 待機系のコンフィグレーション,ユーザアカウント,パスワード,ライセンスキーなどの設定を運用系と同期させます(synchronizeコマンドを使用します)。
  6. オプションライセンスを導入している場合,ライセンスキー情報を反映させるために待機系の管理スイッチング機構を再起動させます(reloadコマンドを使用します)。

ActivateとInactivateの操作については,「ソフトウェアマニュアル コンフィグレーションガイドVol.1 11 装置の管理」を参照してください。

使用するコマンドについては,以下のマニュアルを参照してください。
restoreコマンド: ソフトウェアマニュアル 運用コマンドレファレンスVol.1 9 ソフトウェアバージョンと装置状態の確認
ppupdateコマンド: ソフトウェアマニュアル 運用コマンドレファレンスVol.1 13 ソフトウェアのアップデート
synchronizeコマンド: ソフトウェアマニュアル 運用コマンドレファレンスVol.1 29 装置の冗長化
reloadコマンド: ソフトウェアマニュアル 運用コマンドレファレンスVol.1 9 ソフトウェアバージョンと装置状態の確認

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