メッセージ・ログレファレンス

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2.2.2 OSPFv3【OP-OSPF(AX5400S)】

OSPFv3の運用メッセージ・運用ログを次の表に示します。

表2-7 OSPFv3の運用メッセージ・運用ログ(ログ種別:RTM)

項番 メッセージテキスト 内容
1 OSPF6 SENT <Source_Address> (<Interface_Name>) -> <Destination_Address>: <Error_String> ワーニング(自装置)
OSPFv3パケットの送信に失敗しました。
[対応]
頻発する場合は,エラー要因を調査してください。
<Source_Address>:送信元IPv6アドレス
<Interface_Name>:インタフェース名称
<Destination_Address>:宛先IPv6アドレス
<Error_String>:エラー要因
2 OSPF6:
OSPF6_ASE import filter ignored on non AS boundary router at Domain <Domain_ID>.
ワーニング(自装置)
AS境界ルータではないため,インポートフィルタを無視します。
[対応]
空のエキスポートフィルタ(OSPF6ASE)をコンフィグレーションに定義してください。
<Domain_ID>:インポートフィルタ適用対象OSPFv3のDomain_ID
3 OSPF6:
Graceful restart failed (in domain <DomainID>) because adjacency <RouterID> doesn't help me.
ワーニング(相手装置/ネットワーク)
隣接ルータがヘルパールータとして動作していないため,グレースフル・リスタートに失敗しました。
[対応]
隣接ルータのグレースフル・リスタートの定義を修正してください。
<Domain_ID>:OSPFv3のDomain ID
<Router_ID>:隣接ルータのルータID
4 OSPF6:
Graceful restart failed (in domain <DomainID>) because adjacency <RouterID> gives up me.
ワーニング(相手装置/ネットワーク)
隣接ルータがヘルパールータの動作を停止したため,グレースフル・リスタートに失敗しました。
[対応]
頻発する場合は,隣接ルータのOSPF状態とヘルパー停止要因を調査してください。
<Domain_ID>:OSPFv3のDomain ID
<Router_ID>:隣接ルータのルータID
5 OSPF6:
Graceful restart failed (in domain <DomainID>) because restart time is up.
ワーニング(自装置)
リスタート時間内に再起動前の全隣接ルータと再接続・LSA同期ができなかったため,グレースフル・リスタートに失敗しました。
[対応]
リスタート時間の定義を修正してください。
<Domain_ID>:OSPFv3のDomain ID
6 OSPF6:
Graceful restart finished successfully (in domain <DomainID>).
情報(自装置)
グレースフル・リスタートに成功しました。
[対応]
なし。
<Domain_ID>:OSPFv3のDomain ID
7 OSPF6:
Helper to adjacency <RouterID> failed because network topology is changed.
ワーニング(自装置/ネットワーク)
トポロジー変更のため,ヘルパールータの動作を停止しました。
[対応]
特に対処の必要はありません。
<Router_ID>:隣接ルータのルータID
8 OSPF6:
Helper to adjacency <RouterID> failed because restart time is up.
ワーニング(相手装置)
リスタート待ち時間が経過したため,ヘルパールータの動作を停止しました。
[対応]
隣接ルータがリスタート動作を停止していないか確認してください。停止していない場合,隣接ルータのリスタート時間を調整してください。
<Router_ID>:隣接ルータのルータID
9 OSPF6:
Interface <Interface_Name> ignored, because configured in two areas or two domains
ワーニング(自装置)
同一インタフェースが複数のエリア,または複数のドメインに対し定義されています。
[対応]
コンフィグレーションを調査してください。
<Interface_Name>:インタフェース名称
10 OSPF6 RECV [Area <Area ID>]
RouterID <Source_ID> [(<Interface_Name>)] -> <Destination_Address>: <Log_Type>
ワーニング(自装置/相手装置)
受信したOSPFv3パケットが不正です。
ただし,OSPFv3インタフェースとして定義していないブロードキャスト型インタフェースから受信したマルチキャストパケットは,ログ採取せずに廃棄します。
[対応]
ログ種別によって,対応が異なります。
  • IP: received my own packet
  • bad packet type
  • bad version
  • bad checksum
  • packet too small
  • packet size > ip length
    隣接ルータが不正なパケットを送信しています。隣接ルータのユニキャストルーティングプログラム(OSPFv3)を調査してください。
  • unknown neighbor
    Helloで認識していない隣接ルータから,Hello以外のパケットを受信していますが対応不要です。
  • area mismatch
  • bad virtual link
    新規の隣接ルータからパケットを受信している場合,エリアの設定を修正してください。それ以外は対応不要です。
  • interface down
    特に対処の必要はありません。
  • HELLO: hello timer mismatch
  • HELLO: dead timer mismatch
    OSPFv3インタフェースの定義を修正してください。
  • HELLO: extern option mismatch
  • DD: extern option mismatch
    スタブエリアの定義を修正してください。
  • HELLO: router id confusion
  • DD: router id confusion
    ルータIDの定義を修正してください。
  • DD: MTU mismatch
    隣接ルータとMTU長が不一致であるため,経路情報の交換に失敗する場合があります。MTU長を合わせてください。
  • LS ACK: Unknown LSA type
  • LS REQ: empty request
  • LS REQ: bad request
  • LS UPD: LSA checksum bad
  • LS UPD: Unknown LSA type
    隣接ルータが不正なパケットを送信しています。隣接ルータのユニキャストルーティングプログラム(OSPFv3)を調査してください。
<Area ID>:エリアID
<Source_ID>:送信元ルータID
<Interface_Name>:インタフェース名称
<Destination_Address>:宛先IPv6アドレス
<Log_Type>:ログ種別
  • IP: received my own packet
  • bad packet type
  • bad version
  • bad checksum
  • packet too small
  • packet size > ip length
  • unknown neighbor
  • area mismatch
  • bad virtual link
  • interface down
  • HELLO: hello timer mismatch
  • HELLO: dead timer mismatch
  • HELLO: extern option mismatch
  • DD: extern option mismatch
  • HELLO: router id confusion
  • DD: router id confusion
  • DD: MTU mismatch
  • LS ACK: Unknown LSA type
  • LS REQ: empty request
  • LS REQ: bad request
  • LS UPD: LSA checksum bad
  • LS UPD: Unknown LSA type
11 OSPF6:
Conflict between LSDB <LSID> and route <Prefix> /<Prefixlen> - Export to OSPFASE Bypassed.
エラー(自装置)
LSDB<LSID>と経路間で矛盾があります。ユニキャストルーティングプログラムを自動的に再起動します。
[対応]
ログ「rtm aborted」の対応に従って処置してください。
<LSID>:LSAのLSID
<Prefix>:経路情報の宛先アドレス
<Prefixlen>:経路情報のプレフィックス長
12 OSPF6:
Lost adjacency <Router_ID> with interfaceID <ID> (<Interface_Name>) because no Hello received recently.
ワーニング(相手装置/ネットワーク)
隣接ルータから定期的に送信されるはずのHelloパケットを一定時間受信しなかったため,隣接関係を打ち切りました。隣接ルータが動作を停止した場合,または本装置−隣接ルータ間の通信に不具合がある場合に発生します。
[対応]
頻発する場合,Helloパケット送信間隔(hellointerval)を短くし,Helloパケット最大許容受信間隔(routerdeadinterval)を長くしてください。
<Router_ID>:隣接ルータのルータID
<ID>:隣接ルータのインタフェースID
<Interface_Name>:インタフェース名称
13 OSPF6:
Lost adjacency <Router_ID> with interfaceID <ID> (<Interface_Name>) because neighbor didn't receive my Hello recently.
ワーニング(相手装置/ネットワーク)
隣接ルータが本装置を認識しなくなったため,隣接関係を打ち切りました。隣接ルータが再起動した場合,および本装置が送信したHelloパケットを隣接ルータが適切に受信していない場合に発生します。
[対応]
頻発する場合Helloパケット送信間隔(hellointerval),Helloパケット最大許容受信間隔(routerdeadinterval)を長くしてください。
<Router_ID>:隣接ルータのルータID
<ID>:隣接ルータのインタフェースID
<Interface_Name>:インタフェース名称
14 OSPF6:
Lost adjacency <Router_ID1> with interfaceID <ID> (<Interface_Name>) due to bad LS Request (<LSID> <Router_ID2> <LS_Type>).
エラー(相手装置)
不正なLSリクエストによって隣接ルータを失いました。
[対応]
隣接ルータのユニキャストルーティングプログラム(OSPFv3)を調査してください。
<Router_ID1>:隣接ルータのルータID
<ID>:隣接ルータのインタフェースID
<Interface_Name>:インタフェース名称
<LSID>:LSAのLSID
<Router_ID2>:LSAの広告ルータID
<LS_Type>:LSAのLSタイプコード
15 OSPF6:
Lost adjacency <Router ID> with interfaceID <ID> (<Interface_Name>) due to sequence mismatch (<Sequence1> versus <Sequence2>)
ワーニング(自装置/相手装置)
シーケンス(またはオプション)の不一致によって隣接ルータを失いました。
[対応]
頻発する場合はOSPFv3パケット再送間隔(retransmitinterval)を長くしてください。
<Router_ID>:隣接ルータのルータID
<ID>:隣接ルータのインタフェースID
<Interface_Name>:インタフェース名称
<Sequence1>:制御データ上のシーケンス番号
<Sequence2>:DDメッセージ内のシーケンス番号
16 OSPF6:
Adjacency <Router ID> interface <Interface Name> is established.
情報(自装置/相手装置)
OSPFv3の隣接ルータとの接続に成功しました。
[対応]
なし。
<Router ID>:隣接ルータのルータID
<Interface Name>:インタフェース名称
17 OSPF6:
Checksum failed at LSA type <LS_Type> ID <LSID> adv-router <Router_ID> in this system's LSDB that belongs to Area <Area_ID>, Domain <Domain_ID>.
エラー(自装置)
LSDBのチェックサムが不正です。ユニキャストルーティングプログラムを自動的に再起動します。
[対応]
ログ「rtm aborted」の対応に従い,処置してください。
<LS_Type>:LSAのLSタイプコード
<LSID>:LSAのLSID
<Router_ID>:LSAの広告ルータID
<Area ID>:LSAのエリアID
<Domain_ID>:LSAのDomain_ID
18 OSPF6:
Recovered from stub router (in domain <Domain_ID>).
情報(自装置)
スタブルータ動作を終了します。
[対応]
なし。
<Domain_ID>:OSPFv3のDomain_ID

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