運用コマンドレファレンス Vol.1
[機能]
PSUのメモリダンプ情報を採取します。
[入力モード]
一般ユーザモードおよび装置管理者モード
[入力形式]
dump [-f][-r] psu <PSU No.> [{secondary | directory <Directory>}]
[パラメータ]
- <PSU No.>
- メモリダンプを採取するPSU番号を指定します。指定できるPSU番号の値の範囲は,「パラメータに指定できる値」を参照してください。
- -f
- 確認メッセージなしでコマンドを実行します。
- -r
- PSUを再起動してダンプ情報を採取します。省略時は再起動しないでダンプ情報を採取します。
- secondary
- /secondaryMC/var/dump に標準のPSUメモリダンプファイルを出力します。本パラメータを省略した場合は /primaryMC/var/dump にメモリダンプファイルを出力します。
- directory <Directory>
- 標準のPSUメモリダンプファイルを格納するディレクトリパスを指定します。指定可能なディレクトリパスは280文字以内です。
[実行例]
- PSU番号4のダンプを現用MCに採取します。
>dump -r psu 4 restart psu 4 OK? (y/n):y old dump file(psu04.cmd) delete OK? (y/n):y Dump command accept >- PSUダンプ確認メッセージを表示します。
ここで’y’を入力するとPSUのメモリダンプ採取を始めます。指定されたディレクトリに同一PSUのメモリダンプファイルがすでにある場合は以下のメッセージを表示します。
restart psu 4 OK? (y/n):
ここで’y’を入力すると従来のメモリダンプファイルを削除します。PSUのメモリダンプの採取処理が受け付けられたところで,実行結果を表示します。
old dump file(psu04.cmd) delete OK? (y/n):
Dump command accept- メモリダンプの採取が完了すると,ダンプ採取側の系で「Dump command executed.」のメッセージが表示され,採取されたメモリダンプファイルは”/primaryMC/var/dump”にpsu0*.cmdというファイル名で格納されます。*は指定されたPSU番号が表示されます。
[ユーザ通信への影響]
なし
[応答メッセージ]
表15-2 dump psuコマンドのメッセージ一覧
メッセージ 内容 Dump command has been accept. 正常にダンプ収集を受け付けました。 CP is not ready. CPは非運用状態です。
show systemコマンド※1を実行し,CPが稼働中であることを確認してから,再度実行してください。PSU is not ready. 指定されたPSUは非運用状態です。
show systemコマンド※1を実行し,対象のPSUが稼働中であることを確認してから,再度実行してください。PSU is not mounted. 指定されたPSUは未実装です。
対象PSUの実装状態をshow systemコマンド※1を実行し,チェックしてください。
対象PSUが正常に実装されている場合は時間をおいて再度実行してください。Can't accept dump command. ダンプ処理の受け付けができない状態です。
時間をおいて再度実行してください。Illegal PSU -- <PSU No.>. PSU番号が範囲外です。<PSU No.> PSU番号 Directory length over. 指定パスが280文字を超えています。
指定パスを短くしてください。illegal directory name <directory>.the top of directory name is "/tmp". 指定ディレクトリ名の先頭には,/tmpを指定してください。<Directory> ディレクトリ名 Can't execute this command in standby BCU. 待機系BCUで本コマンドは実行できません。
運用系で本コマンドを実行してください。Can't execute dump command(other dump executing). 他のダンプ処理実行中です。
時間をおいて再度実行してください。Can't gain access to primary MC card. 現用MCが未実装か,または現用MCへのアクセスに失敗しました。
MCの実装状態をshow mcコマンド※2を使用してチェックしてください。MCが正常に実装されている場合は時間をおいて再度実行してください。Can't gain access to secondary MC card. 予備MCが未実装か,または予備MCへのアクセスに失敗しました。
MCの実装状態をshow mcコマンド※2を使用してチェックしてください。MCが正常に実装されている場合は時間をおいて再度実行してください。MC card is full. MC容量不足のため,ダンプ処理を実行できません。
不要なファイルを削除し再度実行してください。<directory>: permission denied. 指定ディレクトリにアクセス権限がありません。
指定ディレクトリを変更するか,chmodコマンド※3を使用してファイルまたはディレクトリに対するアクセス制限を解除してください。
<Directory> ディレクトリ名<directory>: No such file or directory. 指定ディレクトリはありません。
正しいディレクトリ名を指定してください。
<Directory> ディレクトリ名Can't execute. コマンドを実行できません。 注※1 show systemコマンドについては,「show system」を参照してください。
注※2 show mcコマンドについては,「show mc」を参照してください。
注※3 chmodコマンドについては,「chmod」を参照してください。
[注意事項]
- 再起動のパラメータを指定してダンプを採取する間,PSUは動作を停止します。したがって,当該PSUを介した通信はできません。
- 一つまたは複数のダンプファイルを出力しているときに,指定したディレクトリの空き領域が不足した場合,出力できなかったダンプ情報は破棄されます。この場合,指定されたPSUに対応したダンプファイルはサイズがゼロとして記録されます。
- 指定されたPSUが未実装の場合,標準のPSUダンプファイルは,サイズゼロとして記録されます。拡張のPSUダンプファイルについては,ファイルは作成されません。
- 初期時のPSUのメモリダンプ採取範囲は,標準のメモリダンプ採取に設定されています。PSUメモリダンプ採取範囲(標準または標準+拡張)の設定は,set dumpコマンド(「set dump」参照)でしてください。
- PSUのオンラインダンプ(PSUを再起動せずにダンプを採取する方式)では,PSUメモリダンプ採取範囲で「標準+拡張」を設定していても,拡張メモリダンプは採取されません。
- 拡張のPSUメモリダンプ採取を指定すると,標準のメモリダンプ採取を指定した場合に比べてPSUの再起動に時間がかかります。
- 採取された拡張分のPSUメモリダンプファイルは”/secondaryMC/var/dump”にpsu**e1.cmdというファイル名で格納されます。**は指定されたPSU番号が表示されます。
- 拡張PSUメモリダンプを採取する場合は,予備MCにMCが実装されていることを確認してください。実装されていない場合,拡張PSUメモリダンプは採取されません。
- 拡張PSUメモリダンプファイルの場合,ディレクトリ内に同一名称のPSUダンプファイルがあると,自動的にダンプファイルを削除します。
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