運用コマンドレファレンス Vol.1
[機能]
指定したコンフィグレーションファイルをスタートアップコンフィグレーションファイルにマージし,メモリ上のランニングコンフィグレーションも同時に変更します。
[入力モード]
装置管理者モード
[入力形式]
copy merge-config <File Name> primary [debug]
[パラメータ]
- <File Name>
- マージ元コンフィグレーションファイル名として以下を指定します。(ファイル名”primary”のファイルを指定することはできません)
- ローカルのコンフィグレーションファイル指定
装置内のファイル名を指定します。
- リモートのコンフィグレーションファイル指定
以下のURLを指定します。
・FTP
ftp://[<username>[:<password>]@]<host>[:<port>]/<filepath>
・TFTP
tftp://<host>[:<port>]/<filepath>
・HTTP
http://[<username>[:<password>]@]<host>[:<port>]/[<filepath>]
<username>:リモートサーバのユーザ名
<password>:リモートサーバのパスワード
<host>:リモートサーバの名称またはIPアドレスを指定します。
IPv6アドレスを使用する場合は”[ ]”で囲む必要があります。
(例)[2001:240:400::101]
<port>:ポート番号を指定します。
<filepath>:リモートサーバのファイルパスを指定します。
ftp,http指定時に,<username>と<password>を省略した場合は,匿名ログインを行います。<password>を省略した場合は,問い合わせプロンプトが表示され,入力を促します。
- debug
- リモートファイル指定時に通信状況の詳細を表示します。
- リモートファイル取得時に”Data transfer failed.”としてエラーとなった場合に,このパラメータをつけて再度コマンド実行することにより,サーバレスポンス等エラーの詳細を知ることができます。
[実行例]
- ファイル名”snmp.cnf”をスタートアップコンフィグレーションファイルへマージします。
# copy merge-config snmp.cnf primary Are you sure? (y/n): y Load complete. #- リモートサーバのコンフィグレーションファイルをスタートアップコンフィグレーションファイルへマージします。
# copy merge-config ftp://staff@[2001:240:400::101]/snmp.cnf primary Authentication for 2001:240:400::101. User: staff Password: xxx …リモートサーバ上のユーザstaffのパスワードを入力します。 transferring… Data transfer succeeded. Are you sure? (y/n): y Load complete. #
[ユーザ通信への影響]
本コマンドでマージを行った場合,運用に即時反映されます。なお,読み込み途中でエラーが起こった場合は,マージ・反映されません。
[応答メッセージ]
表8-3 copy merge-configコマンドのメッセージ一覧
メッセージ 内容 Data transfer succeeded. リモートサーバからのコンフィグレーションファイル転送が成功しました。 Data transfer failed. (<reason>) リモートサーバからのコンフィグレーションファイル転送に失敗しました。
<reason>:付加情報
調査のためdebugパラメータをつけて再実行してみてください。Load complete. コンフィグレーションファイルの読込・編集が完了しました。 Too many lines (max 1000 lines). マージ元のコンフィグレーションファイルは最大で1000行までです。show fileコマンドで行数を確認して修正してください。 Line <line no>:
<file contents>
<configuration error>マージ元のコンフィグレーションファイルで,行番号<line no>の内容<file contents>がコンフィグレーション編集エラーとなりました。エラーメッセージは<configuration error>です。マージ元,マージ現用どちらかのコンフィグレーションを修正してください。
エラーメッセージについては,「コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.2 20. その他のエラーメッセージ」を参照してください。Load failed, no changes made. コンフィグレーションファイルの読込・編集に失敗しました。コンフィグレーションは変更されませんでした。 「コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.2 19. コンフィグレーション編集時のエラーメッセージ」,「コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.2 20. その他のエラーメッセージ」を参照してください。
[注意事項]
- マージ先のコンフィグレーションの内容と,マージ元のコンフィグレーションファイルの内容に矛盾があるなどマージできない場合は,最初のエラー個所のエラー内容を出力します。その場合,指定されたマージ先のコンフィグレーションは変更されません。マージ元のコンフィグレーションファイルか,マージ先のコンフィグレーションを修正して,再度マージしてください。
- 二重化で運用している装置においてコンフィグレーションをマージする場合,一時的に運用系と待機系のコンフィグレーションに差分が生じるため,系切替が抑止されたとのメッセージが表示されることがあります。
- コンフィグレーションファイルを編集中のユーザがいる場合はcopy merge-configコマンドを使用できません。コンフィグレーションの編集終了後,再度copy merge-configコマンドを使ってコンフィグレーションのマージを行ってください。
- 本コマンドでは,マージ完了のLoad complete.を表示後にコンフィグレーションファイルへの保存を行います。そのため,マージ先のコンフィグレーションファイルが大きいときなどに,Load complete.表示後のコマンド応答が戻るまで時間がかかります。
- 運用対象となるCP,PSU(AX5400SではBSU),またはNIFが非運用状態の場合,”NIF board is not mounted.”(実装されているパッケージの種別が分かりません)と表示し,コンフィグレーションのマージはできません。この場合,運用対象となるCP,PSU(AX5400SではBSU),またはNIFが運用状態に移行したのを確認後,再度copy merge-configコマンドを実行してください。
- マージ元のコンフィグレーションファイルは,1000行以内であることが必要です。1000行を超えるファイルを指定した場合,Too many linesエラーが出力され,マージできません。show fileコマンドで行数を確認してください。
- <File Name>でのURL指定時に,<password>を含めてコマンド投入しないことをお勧めします。投入されたコマンドは運用ログに記録され,他のユーザに参照される恐れがあります。セキュリティを保つため,<password>は省略し,問い合わせプロンプトで入力することをお勧めします。
- 指定するファイルは,正しいコンフィグレーションファイルとします。バイナリ形式等の不正なファイルを指定しないでください。なお,HTTP転送の場合,このような不正なファイルは途中で切り捨てられ,「Data transfer failed.」としてダウンロードしないことがあります。
- URL表記上,<host>指定と<filepath>指定の間の”/”はパス成分に含みません。例えば,ftpリモートサーバ上の/usr/home/staff/a.cnfを指定する場合は,ftp://<host>//usr/home/staff/a.cnfとなります。
- 一重化/二重化運用モードがauto_duplexで,かつ二重化で動作している場合,本コマンドの実行により待機系がリスタートしたとき,’System mode changed from duplex to simplex.’というログが表示されます。この場合,’System mode changed from simplex to duplex.’のログが表示されるまで系切替は抑止されます。
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