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8.6.4 DNSリレー通信でドメイン解決ができない

DNSリレーの通信トラブル(ドメイン解決ができない)の発生要因として考えられるのは,次の3種類があります。

  1. コンフィグレーションの設定誤り
  2. 本装置内の障害
  3. ネームサーバの障害・設定誤り

本節では,障害部位および原因の切り分け手順を説明いたします。障害部位および原因の切り分け方法は,次のフローに従ってください。

[図データ]

<この項の構成>
(1) ログおよびインタフェースの確認
(2) 本装置のDNSリレー状態確認
(3) コンフィグレーションの確認
(4) ネームサーバの確認

(1) ログおよびインタフェースの確認

通信ができなくなる原因として,PSU(AX5400SではBSU),NIF,Lineの障害(または壊れ)や,隣接装置の障害が考えられます。本装置が表示するログやshow ip interfaceコマンドによるインタフェースのup/down状態を確認してください。手順については「8.6.1 通信ができない,または切断されている」を参照してください。

(2) 本装置のDNSリレー状態確認

(a) DNSリレーデーモンの起動確認

show dns-relayコマンドでDNSリレーデーモンから情報が取得できるか確認してください。show dns-relayコマンドの実行結果が次の場合は,コンフィグレーションコマンドdns-resolverでリレー機能を再設定してください。

[実行結果]
> show dns-relay
 Can not execute this command.
 No DNS relay configuration.
 

(b) ネームサーバの設定確認

show dns-relayコマンドでDNSリレーデーモンが使用しているネームサーバ情報を確認してください。ネームサーバが設定されていない場合は,コンフィグレーションの確認を参照してください。

[図データ]

(c) DNSリレーの輻輳状態確認

DNSリレーは最大で2000個の要求を処理できます。しかし,その収容条件を超えてしまった場合はDNSリレーでクライアントへエラー応答を送信してしまいます。この状態に陥った要因を調査する場合は運用コマンドを使用して確認してください。

(3) コンフィグレーションの確認

コンフィグレーションの誤りによってDNSリレーが通信を行えない可能性があります。次にコンフィグレーションの確認手順を示します。

(a) DNSリレー機能の有効設定確認

コンフィグレーションコマンドshow dns-resolverでDNSリレー機能が有効になっているか確認してください。

[図データ]

(b) ネームサーバの設定確認

ネームサーバが設定されているか確認してください。

[図データ]

(4) ネームサーバの確認

本装置に異常が発生していなくても,ネームサーバがダウンしていたり,ルーティングできないIPアドレスが設定されていたりする場合には通信を行えません。ネームサーバに関連する情報の正常性や状態を確認してください。

(a) IPアドレスの正常性確認

コンフィグレーションコマンドdns-resolverで設定したIPアドレスに間違いがないか再度確認してください。

(b) ネームサーバへのルーティング確認

コンフィグレーションコマンドdns-resolverで設定したIPアドレスと本装置の間でpingコマンドによる疎通試験を実施して,問題ないことを確認してください。

(c) ネームサーバの起動確認

ネームサーバ管理者にお問い合わせください。

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