コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1

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route-filter

経路フィルタ(route-filter)は,経路情報のフィルタです。条件に基づいてフィルタリングや経路情報を変更できます。本情報をインポート・フィルタやエキスポート・フィルタと組み合わせて使用すると,各プロトコルを使用し送受信される経路に対し,経路情報(宛先アドレス等)に基づくフィルタリングや経路情報の変更が制御できます。route-filterコマンドは上記経路フィルタ情報を設定するコマンドです。本コマンドはIPv4,IPv6共用コマンドです。

[入力モード]

グローバルコンフィグモード

[入力形式]

情報の設定
route-filter name <Id>
 >>移行モード:route-filter

情報の削除
delete route-filter
delete route-filter name <Id>

情報の表示
show route-filter

[サブコマンド入力形式]

フィルタ条件情報の設定
seq <No> match <Filter-Info>
適用先 <Filter-Info>
フィルタ種別 プロトコル
インポート・フィルタ 共通 network <Route-Filter>
network-filter <Id>
OSPF,OSPFv3 tag <Tag>
BGP4,BGP4+ aspath <Aspath>
aspath-regexp <Extended Regular Expression>
origin <Origin>
community { <Community> | <As> : <Comm-id> }
comm-split <As> <Comm-id>
community-regexp <Extended Regular Expression>
attribute-filter <Id>
IS-IS metric-type { internal | external }
route-type { internal | external }
{ level-1 | level-2 }
エキスポート・フィルタ 共通 network <Route-Filter>
network-filter <Id>
BGP4,BGP4+ proto bgp local
proto bgp4+ local
aspath <Aspath>
aspath-regexp <Extended Regular Expression>
origin <Origin>
community { <Community> | <As> : <Comm-id> }
comm-split <As> <Comm-id>
community-regexp <Extended Regular Expression>
attribute-filter <Id>
IPv4プロトコル proto all
proto direct [ interface <Interface Address>... ]
proto static [ interface <Interface Address>... ]
proto bgp [ peer <Peer> ]
proto bgp [ as <As> ]
proto bgp [ policygroup <No> ]
proto rip [ interface <Interface Address>...]
proto rip [ gateway <Host Address>...]
proto rip [ tag <Tag> ]
proto ospf [ domain <No> ]
proto ospfase [ domain <No> ]
proto ospfase [ tag <Tag> ]
proto default
proto aggregate
proto isis
IPv6プロトコル proto all
proto direct [ interface <Interface Address>... ]
proto static [ interface <Interface Address>... ]
proto bgp4+ [ peer <Peer> ]
proto bgp4+ [ as <As> ]
proto bgp4+ [ policygroup <No> ]
proto ripng [ interface <Interface Address>...]
proto ripng [ gateway <Host Address>...]
proto ripng [ tag <Tag> ]
proto ospf6[ domain <No> ]
proto ospf6ase [ domain <No> ]
proto ospf6ase [ tag <Tag> ]
proto default
proto aggregate
proto isis
IS-IS metric-type { internal | external }
route-type { internal | external }
{ level-1 | level-2 }

フィルタ条件情報が設定されていないseqは,すべての経路が対象(インポート・フィルタではimportコマンドで指定したターゲットから受信したすべての経路,エキスポート・フィルタではproto all指定と同等)となります。

注※
インポート・フィルタは受信元プロトコル,エキスポート・フィルタは学習元プロトコルを指します。

変更情報の設定
seq <No> set <Set-Info>
適用先 <Set-Info>
フィルタ種別 プロトコル
インポート・フィルタ 共通 preference <preference>
BGP4,BGP4+ localpref <Local_Preference>
ascount <Count>
origin <Origin>
med <Metric>
community { <Community> | <As> : <Comm-id> }
comm-split <As> <Comm-id>
remove-community <As> : <Comm-id>
set-attribute <Id>
エキスポート・フィルタ RIP,RIPng metric <Metric>
OSPF,OSPFv3 metric <Metric>
type <Type>
tag <Tag>
BGP4,BGP4+ localpref <Local_Preference>
ascount <Count>
origin <Origin>
med <Metric>
community { <Community> | <As> : <Comm-id> }
comm-split <As> <Comm-id>
remove-community <As> : <Comm-id>
set-attribute <Id>
IS-IS metric <Metric>
metric-type { internal | external }
{ level-1 | level-1-2 | level-2 }

注※
インポート・フィルタは受信元プロトコル,エキスポート・フィルタは配布先プロトコルを指します。

抑止情報の設定
seq <No> drop

検索終了情報の設定
seq <No> accept

シーケンス番号の削除
delete seq <No>

フィルタ条件情報の削除(個別削除)
delete seq <No> match <Filter-Info>

変更情報の削除(個別削除)
delete seq <No> set <Set-Info>

抑止情報の削除(個別削除)
delete seq <No> drop

検索終了情報の削除(個別削除)
delete seq <No> accept

[モード階層]

route-filter

[パラメータ]

name <Id>
各々の経路フィルタを識別するための識別子を指定します。本識別子はインポート・フィルタまたはエキスポート・フィルタとのマッピングに使用します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    なし(省略不可)
  2. 値の設定範囲
    <Id>に1〜65535(10進数),または32文字以内の文字列を指定します。
    文字列には,先頭が英字の場合,英数字と"−"(ハイフン),"_"(アンダースコア),"."(ピリオド)が使用できます。先頭が数字の場合,数字と"−"(ハイフン)が使用できます。

[サブコマンド]

seq <No> match <Filter-Info>
経路フィルタ内の適用順序を示すシーケンス番号とフィルタ条件情報を指定します。同じシーケンス番号にフィルタ条件情報が複数ある場合,フィルタ条件情報の種類が異なる場合(aspathとorigin等)はAND条件として取り扱います。また,フィルタ条件情報の種類が同じ場合(複数のaspath等)はOR条件として取り扱います。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    当該シーケンス番号のフィルタ条件は,すべての経路が対象(インポート・フィルタではimportコマンドで指定したターゲットから受信したすべての経路,エキスポート・フィルタではproto all指定と同等)となります。
  2. 値の設定範囲
    <No>に1〜65535(10進数)を指定します。
    <Filter-Info> にフィルタ情報を指定します。

seq <No> set <Set-Info>
経路フィルタ内の適用順序を示すシーケンス番号と変更情報を指定します。シーケンス番号が同じ変更情報を複数定義できます。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    当該シーケンス番号のフィルタ条件に一致した経路情報に対して変更を加えません。
  2. 値の設定範囲
    <No>に1〜65535(10進数)を指定します。
    <Set-Info> に変更情報を指定します。

seq <No> drop
経路フィルタ内の適用順序を示すシーケンス番号,および抑止情報を指定します。インポート・フィルタに適用した場合,当該シーケンス番号のフィルタ条件に一致した経路情報を受け入れません。エキスポート・フィルタに適用した場合,当該シーケンス番号のフィルタ条件に一致した経路情報は,このフィルタがexportコマンドで指定された配布先に関して,フィルタリングを終了し,再配布を抑止します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    フィルタ条件に一致した経路情報は,非抑止(accept)となります。なお,importコマンドまたはexportコマンドで,この経路フィルタに続けてほかの経路フィルタを指定している場合,当該経路情報は,次の経路フィルタへ入力され,フィルタリングの結果に従って処理します。
  2. 値の設定範囲
    <No>に1〜65535(10進数)を指定します。

seq <No> accept
経路フィルタ内の適用順序を示すシーケンス番号,およびフィルタ検索の終了を指定します。インポート・フィルタに適用した場合,当該シーケンス番号のフィルタ条件に一致した経路情報をルーティングテーブルに受け入れます。エキスポート・フィルタに適用した場合,当該シーケンス番号のフィルタ条件に一致した経路情報はこのフィルタがexportコマンドで指定された配布先に関して,フィルタリングを終了し,再配布を行います。なお,同一シーケンス番号にdrop指定がある場合は,drop指定が優先されます。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    フィルタ情報に一致した経路情報は非抑止(accept)となります。なお,importコマンドまたはexportコマンドで,この経路フィルタに続けてほかの経路フィルタを指定している場合,当該経路情報は,次の経路フィルタへ入力され,フィルタリングの結果に従って処理します。
  2. 値の設定範囲
    <No>に1〜65535(10進数)を指定します。

filter-info(フィルタ情報)パラメータ

proto { all | bgp | rip | ospf | ospfase | direct | static | default | isis | aggregate }(IPv4)

proto { all | bgp4+ | ripng | ospf6 | ospf6ase | direct | static | default | isis | aggregate }(IPv6)
(フィルタ情報:Export(RIP/OSPF/BGP/RIPng/OSPFv3/BGP4+/IS-IS)用)
学習元プロトコルをフィルタ条件として使用する場合に指定します。本パラメータは,エキスポート・フィルタとマッピングされた場合だけ有効です。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    学習元プロトコルをフィルタ条件として使用しません。
  2. 値の設定範囲
    all,bgp,rip,ospf,ospfase,bgp4+,ripng,ospf6,ospf6ase,direct,static,default,isis,またはaggregateを指定します。

peer <Peer> (フィルタ情報:protoパラメータ付加情報)【OP-BGP】
送信元ピアアドレスをフィルタ条件として使用する場合に指定します。本パラメータは,エキスポート・フィルタとマッピングされた場合だけ有効です。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    送信元ピアアドレスをフィルタ条件として使用しません。
  2. 値の設定範囲
    <Peer>は次の形式で指定できます。

[proto bgp]
 
<Peer> := { <IP Address> |
            <Host Name> 
            }
 

[proto bgp4+]
 
<Peer> := { <IPv6 Global Address> |
            <IPv6 LinkLocal Address>%<Interface Name> }
 

<IP Address>:
ピアをドット記法のIPv4アドレスで指定します。

<Host Name>:
ピアをホスト名称で指定します。

<IPv6 Global Address>:
ピアをコロン記法のIPv6グローバルアドレスで指定します。

<IPv6 LinkLocal Address>%<Interface Name>:
ピアをコロン記法のIPv6リンクローカルアドレスで指定します。

as <As> (フィルタ情報:protoパラメータ付加情報)【OP-BGP】
送信元AS番号をフィルタ条件として使用する場合に指定します。本パラメータは,エキスポート・フィルタとマッピングされた場合だけ有効です。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    送信元AS番号をフィルタ条件として使用しません。
  2. 値の設定範囲
    <As>に1〜4294967295(10進数)を指定します。

policygroup <No> (フィルタ情報:protoパラメータ付加情報)【OP-BGP】
送信元ピアのポリシーグループ番号をフィルタ条件として使用する場合に指定します。本パラメータは,エキスポート・フィルタとマッピングされた場合だけ有効です。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    ポリシーグループ番号をフィルタ条件として使用しません。
  2. 値の設定範囲
    <No>に1〜16(10進数)を指定します。

local(フィルタ情報:protoパラメータ付加情報)【OP-BGP】
BGP広告用経路生成(bgpコマンドのnetworkサブコマンド),またはBGP4+広告用経路生成(bgp4+コマンドのnetworkサブコマンド)によって生成した経路を学習元とする際に指定します。本パラメータは配布先プロトコルがBGPまたはBGP4+の場合だけ有効です。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    BGP広告用経路,またはBGP4+広告用経路をフィルタ条件として使用しません。
  2. 値の設定範囲
    なし

interface <Interface Address>... (フィルタ情報:protoパラメータ付加情報)
経路情報の受信インタフェースをフィルタ条件として使用する場合に指定します。該当インタフェースがブロードキャスト型の場合,該当インタフェースのIPアドレスを設定します。ポイント−ポイント型の場合,該当インタフェースに接続する相手装置のインタフェースのIPアドレスを設定します。本パラメータは,エキスポート・フィルタとマッピングされた場合だけ有効です。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    受信インタフェースをフィルタ条件として使用しません。
  2. 値の設定範囲
    <Interface Address>にIPv4アドレス(ドット記法,インタフェース名称,もしくは最大15文字のホスト名称),またはIPv6アドレス(インタフェース名称)を指定します。複数のIPアドレス(受信インタフェース)を指定できます。ただし,同一のアドレスを重複して指定できません。

gateway <Host Address>... (フィルタ情報:protoパラメータ付加情報)
経路情報の送信元ゲートウェイをフィルタ条件として使用する場合に指定します。本パラメータは,エキスポート・フィルタとマッピングされた場合だけ有効です。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    送信元ゲートウェイをフィルタ条件として使用しません。
  2. 値の設定範囲
    <Host Address>にIPv4アドレス(ドット記法,もしくはホスト名称),またはIPv6アドレス(コロン記法,もしくはホスト名)を指定します。IPv6リンクローカルアドレスを指定する場合は,<IPv6 Linklocal Address>%<InterfaceName>の形式で指定します。複数のIPアドレス(送信元ゲートウェイ)を指定できます。ただし,同一のアドレスは重複して指定できません。

tag <Tag>(フィルタ情報:protoパラメータ付加情報)
経路情報のタグ値をフィルタ条件として使用する場合に指定します。本サブコマンドは,エキスポート・フィルタとマッピングされた場合だけ有効です。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    タグ値をフィルタ条件として使用しません。
  2. 値の設定範囲
    RIP/RIPngの場合,<Tag>に1〜65535(10進数)を指定します。OSPF/OSPFv3の場合,<Tag>に0〜4294967295(10進数)を指定します。

domain <No> (フィルタ情報:protoパラメータ付加情報)【OP-OSPF(AX5400S)】
OSPF,またはOSPFv3ドメイン番号をフィルタ条件として使用する場合に指定します。本パラメータは,エキスポート・フィルタとマッピングされた場合だけ有効です。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    OSPF,またはOSPFv3ドメイン番号をフィルタ条件として使用しません。
  2. 値の設定範囲
    <No>に1〜65535(10進数)を指定します。

network <Route_Filter> (フィルタ情報:Import/Export(RIP/OSPF/BGP/RIPng/OSPFv3/BGP4+/IS-IS)用)
経路情報の宛先アドレスをフィルタ条件として使用する場合に指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    経路情報の宛先アドレスをフィルタ条件として使用しません。
  2. 値の設定範囲
    <Route_Filter>は次の形式で指定できます。

[IPv4情報]
 
<Route_Filter> := { all |
                    ip-all |
                    default |
                    <IP Address> mask <Mask> 
                    [{ exact | refines | between <No.1> <No.2> }] |
                    <IP Address> masklen <Len> 
                    [{ exact | refines | between <No.1> <No.2> }] |
                    <IP Address> / <Len> 
                    [{ exact | refines | between <No.1> <No.2> }] }
 

[IPv6情報]
 
<Route_Filter> := { all |
                    ip6-all |
                    ip6-default |
                    <IPv6 Prefix> prefixlen <Prefixlen> 
                    [{ exact | refines |between <No.1> <No.2> }] |
                    <IPv6 Prefix> / <Prefixlen> 
                    [{ exact | refines | between <No.1> <No.2> }] }
 

all:
すべての経路情報を対象とします。

ip-all:【OP-ISIS】
すべてのIPv4経路情報を対象とします。

ip6-all:【OP-ISIS】
すべてのIPv6経路情報を対象とします。

default:
IPv4デフォルト経路の経路情報を対象とします。

ip6-default:
IPv6デフォルト経路の経路情報を対象とします。

<IP Address> mask <Mask>:
IPv4アドレス<IP Address>とマスク<Mask>で示されるネットワークで包含される経路情報を対象とします。IPv4アドレス<IP Address>,マスク<Mask>はドット記法で指定します。また,<IP Address>の<Mask>範囲外のビットは0としてください。

<IP Address> masklen <Len>:

<IP Address> / <Len>:
IPv4アドレス<IP Address>とマスク長<Len>で示されるネットワークで包含される経路情報を対象とします。IPv4アドレス<IP Address>はドット記法で,マスク長<Len>は0〜32:10進数で指定します。また,<IP Address>の<Len>範囲外のビットは0としてください。

<IPv6 Prefix> prefixlen <Prefixlen>:

<IPv6 Prefix> / <Prefixlen>:
IPv6プレフィックス<IPv6Prefix>とプレフィックス長<PrefixLen>で示されるネットワークで包含される経路情報を対象とします。IPv6プレフィックス<IPv6 Prefix>はコロン記法で,プレフィックス長<PrefixLen>は0〜128:10進数で指定します。
次の付加オプションによって条件が追加(AND条件)できます。

exact:
経路情報のマスクおよびプレフィックスと,指定したマスクおよびプレフィックスが同一である経路情報を対象とします。

refines:
経路情報のマスクおよびプレフィックスが,指定したマスクおよびプレフィックスより長い経路情報を対象とします。

between:
経路情報のマスクおよびプレフィックスが,指定した範囲にある経路情報を対象とします。<No.1>,<No.2>はIPv4の場合は0〜32(10進数)の範囲で指定します。また,<No.1>≦<No.2>の条件を満たしてください。IPv6の場合は0〜128(10進数)の範囲で指定します。また,<No.1> ≦ <No.2>の条件を満たしてください。

network-filter <Id>(フィルタ情報:Import/Export(RIP/OSPF/BGP/RIPng/OSPFv3/BGP4+)用)
ネットワーク・フィルタ情報で指定されたフィルタ情報をフィルタ条件として使用する場合に指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    ネットワーク・フィルタ情報をフィルタ条件として使用しません。
  2. 値の設定範囲
    <Id>に1〜65535(10進数),または32文字以内の文字列を指定します。

tag <Tag> (フィルタ情報:Import(OSPF/OSPFv3)用)【OP-OSPF(AX5400S)】
タグ情報をフィルタ条件として使用する場合に指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    タグ値をフィルタ条件として使用しません。
  2. 値の設定範囲
    <Tag>に0〜4294967295(10進数)を指定します。

aspath <Aspath> (フィルタ情報:Import/Export(BGP/BGP4+)用)【OP-BGP】
ASPATH情報をフィルタ条件として使用する場合に指定します。複数のASPATH属性の指定もできます。複数のASPATH属性を指定した場合は,OR条件となります。なお,フィルタ条件にはパスタイプAS_SET,およびCONFEDERATION_SETを含みます。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    ASPATH属性をフィルタ条件として使用しません。
  2. 値の設定範囲
    Aspathは次の形式で指定します。
 
<Aspath> := { "<Aspath_Term>..." | '^$' }
<Aspath_Term> := <Aspath_Symbol>[{ {m,n} | {m} | {m,} | * | + | ? }]
<Aspath_Symbol> := { <As> | . }
 
^$:空のASパスを意味します。
{m,n}:Aspath_Symbolをm回からn回,繰り返すことを意味します。
m,nの設定範囲は0〜255です。
{m}:Aspath_Symbolをm回,繰り返すことを意味します。
mの設定範囲は0〜255です。
{m,}:Aspath_Symbolをm回以上,繰り返すことを意味します。
mの設定範囲は0〜255です。
*:Aspath_Symbolを0回以上,繰り返すことを意味します。
+:Aspath_Symbolを1回以上,繰り返すことを意味します。
?:Aspath_Symbolを0回または1回,繰り返すことを意味します。
([Ctrl]+[V]を入力後[?]を入力してください)
<As>:指定したAS番号を意味します。設定範囲は1〜4294967295(10進数)です。
.:任意のAS番号を意味します。
また,aspathには<Aspath>を「|」で連結して最大八つの<Aspath>を指定できます。<Aspath>を複数指定した場合,各条件の論理和がフィルタリング条件となります。記述例(空,AS番号65000だけ,AS番号65001だけのどれかのASパス)を次に示します。
 
aspath "^$ | 65000 | 65001"
 
  1. 注意事項
    同一route-filter文中で,aspathとaspath_regexpの両方をフィルタ条件に指定できません。

aspath-regexp <Extended Regular Expression> (フィルタ情報:Import/Export(BGP/BGP4+)用)【OP-BGP】
AS_PATH属性のフィルタ条件に拡張正規表現を使用する場合に指定します。また,複数のAS_PATH属性の指定は別シーケンス番号の場合だけ可能です。別シーケンス番号に複数のAS_PATH属性を指定した場合は,指定したAS_PATH属性のどれかに一致(OR条件)する経路情報がフィルタリングの対象となります。なお,フィルタ条件にはパスタイプAS_SEQ,AS_SET,およびAS_CONFED_SETを含みます。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    拡張正規表現によるAS_PATH属性フィルタを行いません。
  2. 値の設定範囲
    <Extended Regular Expression>は拡張正規表現でAS_PATH属性を指定します。<Extended Regular Expression>の前後を「”(ダブルクォート)」で囲んで指定してください。
    拡張正規表現の指定方法については,「解説書 Vol.1 13.4.1(3) 拡張正規表現」を参照してください。
  3. 注意事項
    同一route-filter文中で,aspathとaspath_regexpの両方をフィルタ条件に指定できません。

origin <Origin> (フィルタ情報:Import/Export(BGP/BGP4+)用)【OP-BGP】
ORIGIN属性をフィルタ条件として使用する場合に指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    ORIGIN属性をフィルタ条件として使用しません。
  2. 値の設定範囲
    anyまたはigp,egp,incompleteを「|」で連結して指定します。また,文字列を「“」で囲んで指定します。設定例を次に示します。
  • origin “igp | egp”

community <Community>,community <As> : <Comm-id>,comm-split <As> <Comm_id>(フィルタ情報:Import/Export(BGP/BGP4+)用)【OP-BGP】
Community属性をフィルタ条件として使用する場合に指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    Community属性をフィルタ条件として使用しません。
  2. 値の設定範囲
    本パラメータは次の形式で指定できます。また,複数のCommunity属性の指定もできます。複数のCommunity属性を指定した場合は,指定したすべてのCommunity属性を持つ経路情報だけが対象となります。

community <Community>:
<Community>は次のどれかで指定します。指定したCommunity属性を持つ経路を対象とします。例外として,none指定時はCommunity属性を持たない経路情報を対象とします。
 
<Community> := { no-export | no-advertise | no-export-subconfed | none }
 

community <As> : <Comm-id>

comm-split <As> <Comm_id>:
<As>(上位16ビット),<Comm_id>(下位16ビット)で指定されたCommunity属性を持つ経路情報を対象とします。<As>には1〜65534(10進数),<Comm_id>には0〜65535(10進数)を指定します。
  1. 注意事項
    同一route-filter文中で,comm-splitやcommunityと,community-regexpの両方をフィルタ条件に指定できません。

community-regexp <Extended Regular Expression> (フィルタ情報:Import/Export(BGP/BGP4+)用)【OP-BGP】
Community属性のフィルタ条件に拡張正規表現を使用する場合に指定します。また,複数のCommunity属性の指定は別シーケンス番号の場合だけ可能です。別シーケンス番号に複数のCommunity属性を指定した場合は,指定したCommunity属性のどれかに一致(OR条件)する経路情報がフィルタリング対象となります。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    拡張正規表現によるCommunity属性フィルタを行いません。
  2. 値の設定範囲
    <Extended Regular Expression>は拡張正規表現でCommunity属性を指定します。<Extended Regular Expression>の前後を「”(ダブルクォート)」で囲んで指定してください。
    拡張正規表現の指定方法については,「解説書 Vol.1 13.4.1(3) 拡張正規表現」を参照してください。
  3. 注意事項
    同一route-filter文中で,comm-splitやcommunityと,community-regexpの両方をフィルタ条件に指定できません。

attribute-filter <Id>(フィルタ情報:Import/Export(BGP/BGP4+)用)【OP-BGP】
アトリビュート・フィルタ情報で指定されたフィルタ情報をフィルタ条件として使用する場合に指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    アトリビュート・フィルタ情報をフィルタ条件として使用しません。
  2. 値の設定範囲
    <Id>に1〜65535(10進数),または32文字以内の文字列を指定します。

{ level-1 | level-2 }(フィルタ情報:Import/Export(IS-IS)用)【OP-ISIS】
IS-ISレベルをフィルタ条件として使用する場合に指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    レベルをフィルタ条件として使用しません。
    (IS-ISのレベル1から学習した経路のレベル2への広告は,フィルタ条件に一致しない場合も行います)
  2. 値の設定範囲
    level-1またはlevel-2を指定します。

metric-type { internal | external }(フィルタ情報:Import/Export(IS-IS)用)【OP-ISIS】
IS-ISメトリック種別をフィルタ条件として使用する場合に指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    メトリック種別をフィルタ条件として使用しません。
  2. 値の設定範囲
    internalまたはexternalを指定します。

route-type { internal | external }(フィルタ情報:Import/Export(IS-IS)用)【OP-ISIS】
IS-IS経路種別をフィルタ条件として使用する場合に指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    経路種別をフィルタ条件として使用しません。
  2. 値の設定範囲
    internalまたはexternalを指定します。

Set-info(変更情報)パラメータ

preference <Preference> (変更情報:Import(RIP/OSPF/BGP/RIPng/OSPFv3/BGP4+)用)
経路情報に設定するプレファレンス値を指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    初期値は学習プロトコルのPreferenceで指定された値です。
  2. 値の設定範囲
    <Preference>に2〜255(10進数)を指定します。2は最高の優先度,255は最低の優先度を示します。

metric <Metric>(変更情報:Export(RIP/OSPF/RIPng/OSPFv3/IS-IS)用)
配布する経路情報のメトリック値,またはメトリック値に加算する値を指定します。
配布先プロトコルがIS-ISの場合,学習元プロトコルのメトリック値を引き継ぎます。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    初期値は配布先プロトコルのデフォルト・メトリックで指定された値です。
  2. 値の設定範囲
    配布先プロトコルがRIP/RIPngの場合,<Metric>に1〜16(10進数),または+1〜+15(10進数)を指定します。
    配布先プロトコルがOSPFASE/OSPF6ASEの場合,<Metric>に0〜16777215(10進数),または+1〜+16777215(10進数)を指定します。
    配布先プロトコルがIS-ISの場合,<Metric>に1〜4261412864(10進数),または+1〜+4261412864(10進数)を指定します。
    なお,+指定によって経路情報のメトリック値が最大値(RIP/RIPngでは16,OSPFASE/OSPF6ASEでは16777215,IS-ISでは4261412864)を超える場合,経路情報の配布は行いません。

type <Type> (変更情報:Export(OSPF/OSPFv3)用)【OP-OSPF(AX5400S)】
配布する経路情報のAS外経路タイプ値を指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    初期値はospf defaults/ospf6 defaultsモードのtypeサブコマンドで定義されたデフォルトのタイプ値になります。
  2. 値の設定範囲
    <type>に1または2を指定します。

tag <Tag> (変更情報:Export(OSPF/OSPFv3)用)【OP-OSPF(AX5400S)】
配布する経路情報のタグ値を指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    初期値はospf defaults/ospf6 defaultsモードのtagサブコマンドで定義されたデフォルトのタグ値になります。
  2. 値の設定範囲
    <Tag>に0〜4294967295(10進数)を指定します。

localpref <Local_Preference> (変更情報:Import/Export(BGP/BGP4+)用)【OP-BGP】
経路情報に設定するLOCAL_PREF属性値,またはLOCAL_PREF属性値に±する値を指定します。インポート・フィルタとマッピング時は,受信経路のLOCAL_PREF属性値を変更します。エキスポート・フィルタとマッピング時は広告経路のLOCAL_PREF属性値を変更します。なお,エキスポート・フィルタとマッピング時は広告先ピアのピアグループがinternal,routingおよびexternal(メンバーAS間ピア)時だけ有効です。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    LOCAL_PREF属性を変更しません。
  2. 値の設定範囲
    <Local_Preference>に0〜65535 (10進数),または+1〜+65535(10進数),-1〜-65535(10進数)を指定します。0は最低の優先度,65535は最高の優先度を示します。
    ±指定の場合,受信経路または広告経路のLOCAL_PREF属性を指定した値だけプラスもしくはマイナスします。なお,±指定でLOCAL_PREF属性値がマイナスになる場合は0に,65535を超える場合は65535に設定されます。

ascount <Count> (変更情報:Import/Export(BGP/BGP4+)用)【OP-BGP】
経路情報に追加するASPATH数を指定します。インポート・フィルタとマッピング時は,受信経路のASPATH属性に広告元AS番号を指定数分追加します。エキスポート・フィルタとマッピング時は広告経路のASPATH属性に自AS番号を指定数分追加します。なお,エキスポート・フィルタとマッピング時は広告先ピアのピアグループがexternal(メンバーAS間ピアを除く)時だけ有効です。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    インポート・フィルタとマッピング時はASPATH属性を変更しません。エキスポート・フィルタとマッピング時は1個の自AS番号がASPATH属性に追加されます。
  2. 値の設定範囲
    <Count>に1〜25(10進数)を指定します。

origin <Origin> (変更情報:Import/Export(BGP/BGP4+)用)【OP-BGP】
経路情報に設定するORIGIN属性値を指定します。インポート・フィルタとマッピング時は,受信経路のORIGIN属性値を変更します。エキスポート・フィルタとマッピング時は広告経路のORIGIN属性値を変更します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    ORIGIN属性を変更しません。
  2. 値の設定範囲
    igp,egp,incompleteのどれかを指定します。

med <Metric> (変更情報:Import/Export(BGP/BGP4+)用)【OP-BGP】
経路情報に設定するMED属性値,またはMED属性値に±する値を指定します。インポート・フィルタとマッピング時は,受信経路のMED属性値を変更します。エキスポート・フィルタとマッピング時は広告経路のMED属性値を変更します。また,数値(10進数)指定時は指定値をMED属性値として使用します。±(10進数)指定時はMED属性値を指定した値だけプラス,またはマイナスします。inherit-metric指定は,エキスポート・フィルタとマッピング時だけ有効であり,広告元経路のメトリック値をMED属性値として引き継ぎます。同様に,internal-metric指定は,エキスポート・フィルタとマッピング時だけ有効であり,広告するBGP4またはBGP4+経路のnexthop解決に使用しているIGP経路のメトリック値をMED属性値として使用します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    MED属性を変更しません。
  2. 値の設定範囲
    <Metric>に0〜4294967295(10進数),または+1〜+4294967295(10進数),-1〜-4294967295(10進数),inherit-metric,internal-metricを指定します。
    なお,±指定によって経路情報のMED属性値がマイナスになる場合は0に,4294967295を超える場合は4294967295に設定されます。

community <Community>,community <As> : <Comm-id>,comm-split <As> <Comm_id> (変更情報:Import/Export(BGP/BGP4+)用)【OP-BGP】
経路情報に追加するCommunity属性値を指定します。インポート・フィルタとマッピング時は,受信経路に指定されたCommunity属性を追加します。エキスポート・フィルタとマッピング時は広告経路に指定されたCommunity属性を追加します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    Community属性を変更しません。
  2. 値の設定範囲
    本パラメータは次の形式で指定できます。また,複数のCommunity属性の指定もできます。

community <Community>:
<Community>は次のどれかで指定します。指定したCommunity属性を経路情報に追加します。例外として,none指定時は経路情報に付加されたすべてのCommunity属性を削除します。none指定とその他の指定(none指定以外)を併用した場合は,すべてのCommunity属性を削除後,その他の指定で指定されたCommunity属性を追加します(Community属性の置換え)。
 
<Community> := { no-export | no-advertise | no-export-subconfed | none }
 

community <As> : <Comm-id>:

comm-split <As> <Comm_id>:
<As>(上位16ビット),<Comm_id>(下位16ビット)で指定されたCommunity属性を経路情報に追加します。<As>には1〜65534(10進数),<Comm_id>には0〜65535(10進数)を指定します。なお,本パラメータとremove-communityを同時に指定した場合は,remove-communityを先に実行します。

remove-community { <As> : <Comm_id> | "* : <Comm_id>" | "<As> : *" | "* : * "} (変更情報:Import/Export(BGP/BGP4+)用)【OP-BGP】
広告する経路情報から削除するCommunity属性値を指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    個別のCommunity属性を削除しません。
  2. 値の設定範囲
    <As>(上位16ビット),<Comm_id>(下位16ビット)で指定されたCommunity属性を経路情報から削除します。
    <As>には1〜65534(10進数)または1〜65534の範囲の任意の値を削除する“ * ”, <Comm_id>には0〜65535(10進数)または0〜65535の範囲の任意の値を削除する“ * ”を指定します。
    また,複数のCommunity属性を指定できます。
“ * : * ”を指定した場合は,no-export,no-advertise,no-export-subconfed以外のCommunity属性をすべて削除します。なお,本パラメータとcommunityまたはcomm-splitを同時に指定した場合は,remove-communityを先に実行します。

set-attribute <Id>(変更情報:Import/Export(BGP/BGP4+)用)【OP-BGP】
アトリビュート変更情報で指定された経路変更情報を使用する場合に指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    アトリビュート変更情報を経路変更情報として使用しません。
  2. 値の設定範囲
    <Id>に1〜65535(10進数),または32文字以内の文字列を指定します。

{ level-1 | level-1-2 | level-2 }(変更情報:Export(IS-IS)用)【OP-ISIS】
経路の広告先のIS-ISレベルを指定します。level-1-2を指定した場合,レベル1とレベル2のそれぞれで広告します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    level-2となります。ただし,本装置がレベル2で動作していない場合は,level-1となります。
  2. 値の設定範囲
    level-1,level-1-2,またはlevel-2を指定します。

metric-type { internal | external }(変更情報:Export(IS-IS)用)【OP-ISIS】
経路情報として設定するメトリック種別を指定します。メトリックの広告方式(IS-ISコンフィグレーションのmetric-styleパラメータ)にナローを定義している場合,IPv4経路で本パラメータが有効になります。IPv6経路では,本パラメータは意味を持ちません。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    internalとなります。
  2. 値の設定範囲
    internalまたはexternalを指定します。

[入力例]

  1. 経路フィルタ情報の設定
    AS100から受信する経路のうち,プライベート・アドレスを除くAS300を始点とするASPATHを持ち,Community値がAS100:<任意の値>だけを持つ経路を受け入れ,その他の経路を拒否するフィルタ情報を設定します。また,受け入れる経路のうち,Community値に100:40〜100:50までの値だけを持つ経路のLOCALPREF値を200に,その他の経路のLOCALPREF値を300に設定します。
     
    (config)# route-filter name AS100-IN
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 100 match network 10.0.0.0/8
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 100 match network 172.16.0.0/12
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 100 match network 192.168.0.0/16
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 100 drop
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 200 match aspath-regexp "_300$"
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 200 match community-regexp "^100:(4[0-9]|50)$"
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 200 set localpref 200
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 300 match aspath-regexp "_300$"
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 300 match community-regexp "^100:[0-9]+$"
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 300 set localpref 300
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 900 drop
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# exit
    (config)# show route-filter
    route-filter name AS100-IN
      seq 100 match network 10.0.0.0/8
      seq 100 match network 172.16.0.0/12
      seq 100 match network 192.168.0.0/16
      seq 100 drop
      seq 200 match aspath-regexp "_300$"
      seq 200 match community-regexp "^100:(4[0-9]|50)$"
      seq 200 set localpref 200
      seq 300 match aspath-regexp "_300$"
      seq 300 match community-regexp "^100:[0-9]+$"
      seq 300 set localpref 300
      seq 900 drop
    (config)# 
     
    上記設定をネットワーク・フィルタとの組み合わせで設定します。
     
    (config)# network-filter name private-net
    [network-filter name private-net]
    (config)# 10.0.0.0/8
    [network-filter name private-net]
    (config)# 172.16.0.0/12
    [network-filter name private-net]
    (config)# 192.168.0.0/16
    [network-filter name private-net]
    (config)# exit
    (config)# show network-filter
    network-filter name private-net
      10.0.0.0/8
      172.16.0.0/12
      192.168.0.0/16
    (config)# route-filter name AS100-IN
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 100 match network-filter private-net
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 100 drop
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 200 match aspath-regexp "_300$"
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 200 match community-regexp "^100:(4[0-9]|50)$"
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 200 set localpref 200
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 300 match aspath-regexp "_300$"
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 300 match community-regexp "^100:[0-9]+$"
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 300 set localpref 300
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 900 drop
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# exit
    (config)# show route-filter
    route-filter name AS100-IN
      seq 100 match network-filter private-net
      seq 100 drop
      seq 200 match aspath-regexp "_300$"
      seq 200 match community-regexp "^100:(4[0-9]|50)$"
      seq 200 set localpref 200
      seq 300 match aspath-regexp "_300$"
      seq 300 match community-regexp "^100:[0-9]+$"
      seq 300 set localpref 300
      seq 900 drop
    (config)# 
     
  2. 設定情報の表示
    経路フィルタ情報を表示します。
     
    (config)# show route-filter
    route-filter name AS100-IN
      seq 100 match network-filter private-net
      seq 100 drop
      seq 200 match aspath-regexp "_300$"
      seq 200 match community-regexp "^100:(4[0-9]|50)$"
      seq 200 set localpref 200
      seq 300 match aspath-regexp "_300$"
      seq 300 match community-regexp "^100:[0-9]+$"
      seq 300 set localpref 300
      seq 900 drop
    (config)# 
     
  3. 設定情報の削除
    経路フィルタで受け入れる経路の条件を,次のように設定します。AS100から受信する経路のうち,プライベート・アドレスを除くAS400を経由するASPATHを持ち,Community値がAS100:<任意の値>を持つ経路を受け入れ,その他の経路を拒否するフィルタ情報に変更(削除後に設定)します。また,受け入れる経路のうち,Community値に100:10,100:30,100:50のどれかの値だけを持つ経路のLOCALPREF値を200に,その他の経路のLOCALPREF値を300に変更(削除後に設定)します。
     
    (config)# show route-filter
    route-filter name AS100-IN
      seq 100 match network-filter private-net
      seq 100 drop
      seq 200 match aspath-regexp "_300$"
      seq 200 match community-regexp "^100:(4[0-9]|50)$"
      seq 200 set localpref 200
      seq 300 match aspath-regexp "_300$"
      seq 300 match community-regexp "^100:[0-9]+$"
      seq 300 set localpref 300
      seq 900 drop
    (config)# route-filter name AS100-IN
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# delete seq 200 match aspath-regexp "_300$"
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# delete seq 200 match community-regexp "^100:(4[0-9]|50)$"
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# delete seq 300 match aspath-regexp "_300$"
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# delete seq 300 match community-regexp "^100:[0-9]+$"
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 200 match aspath-regexp "_400_"
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 200 match community-regexp "^100:[135]0$"
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 300 match aspath-regexp "_400_"
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# seq 300 match community-regexp "_100:[0-9]+_"
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# exit
    (config)# show route-filter
    route-filter name AS100-IN
      seq 100 match network-filter private-net
      seq 100 drop
      seq 200 match aspath-regexp "_400_"
      seq 200 match community-regexp "^100:[135]0$"
      seq 200 set localpref 200
      seq 300 match aspath-regexp "_400_"
      seq 300 match community-regexp "_100:[0-9]+_"
      seq 300 set localpref 300
      seq 900 drop
    (config)# 
     
    プライベート・アドレス関連の情報を削除(個別削除)します。
     
    (config)# show route-filter
    route-filter name AS100-IN
      seq 100 match network-filter private-net
      seq 100 drop
      seq 200 match aspath-regexp "_400_"
      seq 200 match community-regexp "^100:[135]0$"
      seq 200 set localpref 200
      seq 300 match aspath-regexp "_400_"
      seq 300 match community-regexp "_100:[0-9]+_"
      seq 300 set localpref 300
      seq 900 drop
    (config)# route-filter name AS100-IN
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# delete seq 100 match network-filter private-net
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# delete seq 100 drop
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# exit
    (config)# show route-filter
    route-filter name AS100-IN
      seq 200 match aspath-regexp "_400_"
      seq 200 match community-regexp "^100:[135]0$"
      seq 200 set localpref 200
      seq 300 match aspath-regexp "_400_"
      seq 300 match community-regexp "_100:[0-9]+_"
      seq 300 set localpref 300
      seq 900 drop
    (config)# 
     
    プライベート・アドレス関連の情報を削除(seq単位削除)します。
     
    (config)# show route-filter
    route-filter name AS100-IN
      seq 100 match network-filter private-net
      seq 100 drop
      seq 200 match aspath-regexp "_400_"
      seq 200 match community-regexp "^100:[135]0$"
      seq 200 set localpref 200
      seq 300 match aspath-regexp "_400_"
      seq 300 match community-regexp "_100:[0-9]+_"
      seq 300 set localpref 300
      seq 900 drop
    (config)# route-filter name AS100-IN
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# delete seq 100
    [route-filter name AS100-IN]
    (config)# exit
    (config)# show route-filter
    route-filter name AS100-IN
      seq 200 match aspath-regexp "_400_"
      seq 200 match community-regexp "^100:[135]0$"
      seq 200 set localpref 200
      seq 300 match aspath-regexp "_400_"
      seq 300 match community-regexp "_100:[0-9]+_"
      seq 300 set localpref 300
      seq 900 drop
    (config)# 
     
    経路フィルタ情報を削除(経路フィルタ単位削除)します。
     
    (config)# show route-filter
    route-filter name AS100-IN
      seq 100 match network-filter private-net
      seq 100 drop
      seq 200 match aspath-regexp "_400_"
      seq 200 match community-regexp "^100:[135]0$"
      seq 200 set localpref 200
      seq 300 match aspath-regexp "_400_"
      seq 300 match community-regexp "_100:[0-9]+_"
      seq 300 set localpref 300
      seq 900 drop
    route-filter name AS100-OUT
      seq 100 match community 1111:2222
      seq 100 drop
      seq 900 accept
    (config)# delete route-filter name AS100-IN
    (config)# show route-filter
    route-filter name AS100-OUT
      seq 100 match community 1111:2222
      seq 100 drop
      seq 900 accept
    (config)# 
     
    経路フィルタ・リスト情報を削除(全削除)します。
     
    (config)# show route-filter
    route-filter name AS100-IN
      seq 100 match network-filter private-net
      seq 100 drop
      seq 200 match aspath-regexp "_400_"
      seq 200 match community-regexp "^100:[135]0$"
      seq 200 set localpref 200
      seq 300 match aspath-regexp "_400_"
      seq 300 match community-regexp "_100:[0-9]+_"
      seq 300 set localpref 300
      seq 900 drop
    route-filter name AS100-OUT
      seq 100 match community 1111:2222
      seq 100 drop
      seq 900 accept
    (config)# delete route-filter
    (config)# show route-filter
    no such route-filter
    (config)# 
     

[関連コマンド]

attribute-list(BGP属性リスト情報)

network-filter(ネットワーク・フィルタ情報)

import(インポート・フィルタ情報)

export(エキスポート・フィルタ情報)

apply(ルーティングプロトコルコンフィグレーション反映)

update(コンフィグレーション反映)

[注意事項]

  1. system config_update autoが定義されていない時に本コマンドを使用しコンフィグレーションの変更を行った場合は,applyコマンドを投入してください。
  2. system config_update autoが定義されている時に,本コマンドを使用しコンフィグレーションの変更を行い,BGP4ネットワークおよびBGP4+ネットワークの運用に反映する場合は,update bgp-filterコマンドを投入してください。
  3. 複数のネットワーク・フィルタ情報が設定されている場合,よりマスク長の長いネットワーク・フィルタ順に検索します。
  4. 経路フィルタは,複数のシーケンス番号から構成されています。一つのシーケンス番号に,フィルタ条件情報,変更情報,抑止情報,検索終了情報を複数設定できます。シーケンス番号の小さいものから順にフィルタ条件を確認します。フィルタ条件を満たした場合,同じシーケンス番号の変更情報を適用した後,抑止情報の有無をフィルタリングの結果としてフィルタリングを終了します。フィルタ条件を満たすシーケンス番号がない場合,経路フィルタの結果はデフォルト動作に従います。デフォルトの動作については,importコマンドおよびexportコマンドを参照してください。
     
    route-filter name Sample
        seq 1 match network ip-all
        seq 1 match aspath-regexp "^$"
        seq 1 drop
        seq 2 match network ip6-all
        seq 2 set metric 10
    !
    export proto isis route-filter Sample
    !
     

    [図データ]

    インポート・フィルタやエキスポート・フィルタには,経路フィルタを複数設定できます。複数設定した場合,まず先頭の経路フィルタでフィルタリングします。フィルタ条件が一致しなかった場合,次の経路フィルタでフィルタリングします。フィルタ条件が一致した場合,変更情報を適用します。その後,抑止情報または検索終了情報がある場合にはフィルタリングを終了します。抑止情報も検索終了情報もない場合は,次の経路フィルタでフィルタリングします。フィルタリング終了,または全ての経路フィルタをフィルタリングし終わった時点で,抑止情報でフィルタリングを終了した場合には抑止します。それ以外のとき,フィルタ条件が一度でも一致した場合には抑止しません。どのフィルタ条件にも一致しなかった場合は,デフォルト動作に従います。デフォルトの動作については,importコマンドおよびexportコマンドを参照してください。
     
    route-filter name Former
        seq 1 match network ip-all
        seq 1 match aspath-regexp "^$"
        seq 1 drop
        seq 2 match network ip6-all
        seq 2 set metric 10
    !
    route-filter name Latter
        seq 1 match community-regexp "^$"
        seq 1 set metric 2
    !
    export proto isis route-filter Former Latter
    !
     

    [図データ]

  5. 本コマンドを使用してコンフィグレーションの経路フィルタ情報の<Filter-Info>の”match proto xxx”を追加した場合,下記の例のとおり,既存の”match proto xxx”群と分割して表示される場合があります。
    コンフィグレーション上は問題ありませんが,sortコマンドを実行することにより,既存の”match proto xxx”群とまとまります。
    また,1度sortコマンドを実行すれば,以降の編集の際にはsortコマンドの実行は不要です。
    <seq 300 match proto rip interface 172.16.1.3を追加した例>
    (config)# show route-filter
    route-filter name RIP-OUT
      seq 100 match proto direct
      seq 200 match proto static
      seq 200 set metric 2
      seq 300 match proto rip interface 172.16.1.3  ←追加した経路フィルタ情報
      seq 300 match network-filter ADV-NET
      seq 300 match proto rip interface 172.16.1.1  ┐
      seq 300 match proto rip interface 172.16.1.2  ┘既存の経路フィルタ情報
    !
     
    (config)# sort  ←sortコマンドを投入する
     
    (config)# show route-filter
    route-filter name RIP-OUT
      seq 100 match proto direct
      seq 200 match proto static
      seq 200 set metric 2
      seq 300 match proto rip interface 172.16.1.1  ┐
      seq 300 match proto rip interface 172.16.1.2  │既存とまとまる
      seq 300 match proto rip interface 172.16.1.3  ┘
      seq 300 match network-filter ADV-NET
    !

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