コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1

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vlan(VLAN情報)

VLANに関する項目を設定します。Tag-VLAN連携機能を設定したい場合は,vlan(Tag-VLAN連携)コマンドを使用してください。

[入力モード]

グローバルコンフィグモード

[入力形式]

情報の設定・変更
vlan <VLAN ID>
 >>移行モード:vlan(vlanモードサブコマンド)
vlan <VLAN ID list>
 >>移行モード:vlan(vlanモードマルチサブコマンド)
vlan <VLAN ID> protocol-based
 >>移行モード:vlan(vlanモードサブコマンド)
vlan <VLAN ID list> protocol-based
 >>移行モード:vlan(vlanモードマルチサブコマンド)
vlan <VLAN ID> mac-based【AX7800S】
 >>移行モード:vlan(vlanモードサブコマンド)
vlan <VLAN ID list> mac-based【AX7800S】
 >>移行モード:vlan(vlanモードマルチサブコマンド)

情報の削除
delete vlan <VLAN ID>
delete vlan <VLAN ID list>
delete -r vlan <VLAN ID>

情報の表示
show vlan <VLAN ID>
show vlan <VLAN ID list>
show -r vlan <VLAN ID>

[サブコマンド入力形式]

情報の設定
{ enable | disable }
description <strings>
protocol <Protocol Name List>
mac-address <MAC>【AX7800S】
untagged-port { <Port list> | la-id <LA ID list> }
tagged-port { <Port list> | la-id <LA ID list> } [ translated-tag <Translated ID> ]
uplink-vlan { loose | strict }
uplink-port { <Port list> | la-id <LA ID list> }
uplink-block
block-port { <Port list> | la-id <LA ID list> }
private-vlan primary <VLAN ID list>
private-vlan secondary { isolated | community }
vlan-mac
bpdu-forwarding
eapol-forwarding
router-interface <VLAN name>

情報の変更
{ enable | disable }
description <strings>
protocol <Protocol Name List>
tagged-port { <Port list> | la-id <LA ID list> } [ translated-tag <Translated ID> ]
uplink-vlan { loose | strict }

情報の削除
delete { enable | disable }
delete description
delete protocol <Protocol Name List>
delete mac-address <MAC>【AX7800S】
delete untagged-port { <Port list> | la-id <LA ID list> }
delete tagged-port { <Port list> | la-id <LA ID list> } [ translated-tag ]
delete uplink-vlan
delete uplink-port { <Port list> | la-id <LA ID list> }
delete uplink-block
delete block-port { <Port list> | la-id <LA ID list> }
delete private-vlan primary <VLAN ID list>
delete private-vlan secondary
delete vlan-mac
delete bpdu-forwarding
delete eapol-forwarding
delete router-interface

[モード階層]

vlan

[パラメータ]

<VLAN ID>
VLAN IDを指定します。初めて指定するVLAN IDの場合は,新規にVLANを作成します。本コマンドを入力後,vlanモードサブコマンドに移行します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    なし
  2. 値の設定範囲
    設定・変更時:1〜4095
    削除時:2〜4095
    表示時:1〜4095

<VLAN ID list>
複数のVLAN IDを一括指定します。本コマンドを入力後,vlanモードマルチサブコマンドに移動します。

【"-"または","による範囲指定】
範囲内のすべてのVLAN IDを指定します。初めて指定するVLAN IDが含まれている場合,該当するVLANを新規に作成します。

【"*"による範囲指定】
すべての作成済みVLANを指定します。ただし,protocol-basedまたはmac-based指定時は作成済みVLANのうちプロトコルVLANまたはMAC VLANだけを指定します。変更時に使用し,新規作成には指定できません。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    なし
  2. 値の設定範囲
    設定・変更時:1〜4095
    削除時:2〜4095
    表示時:1〜4095

protocol-based
プロトコルVLANとしてVLANを作成する場合に指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    新規VLAN作成時:ポートVLANとなります。
    作成済みVLAN指定時:作成時の指定によります。
  2. 本パラメータ使用時の注意事項
    ・プロトコルVLANを作成する場合は,最初のVLAN作成時にprotocol-basedを指定する必要があります。
    ・すでにポートVLANおよびMAC VLANとして作成したVLANには指定できません。
    ・VLANトンネリング機能と同時に利用できません。

mac-based【AX7800S】
MAC VLANとしてVLANを作成する場合に指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    新規VLAN作成時:ポートVLANとなります。
    作成済みVLAN指定時:作成時の指定によります。
  2. 本パラメータ使用時の注意事項
    ・MAC VLANを作成する場合は,最初のVLAN作成時にmac-basedを指定する必要があります。
    ・すでにポートVLANおよびプロトコルVLANとして作成したVLANには指定できません。
    ・VLANトンネリング機能と同時に利用できません。

-r
指定されたVLAN IDに関するすべてのコンフィグレーションに適用(削除,表示)されます。

[サブコマンド]

{ enable | disable }

enable:
全フレームの送受信を開始します。

disable:
全フレームの送受信を停止します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    enable
SNMPのSetRequestオペレーションを用いて,SNMPマネージャから本コマンドを設定できます。SNMPのSetRequestオペレーションを用いて本コマンドを設定した場合,その設定はコンフィグレーションに反映されます。

description <strings>
補足説明を設定します。64文字以内の文字列を”(ダブルクォート)で囲んで設定します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    初期値はNULLです。
  2. 値の設定範囲
    64字以内の文字列を”(ダブルクォート)で囲んで設定します。入力できる文字は,英数字と特殊文字です。ただし,入力文字列に,スペースなどの特殊文字を含まない場合,文字列を”(ダブルクォート)で囲まなくても入力できます。詳細は,「パラメータに指定できる値」を参照願います。ただし,以下の文字は使用できませんので注意願います。
    ダブルクォート(”),大カッコ始め({),大カッコ終わり(}),シングルクォート(’),セミコロン(;),ドル($),逆シングルクォート(`)

protocol <Protocol Name list>
プロトコルVLANのプロトコル名称を指定します。本サブコマンドは該当VLANがプロトコルVLANの場合だけ指定できます。一つのVLANに複数のプロトコル名称を適用でき,スペースで区切って一括して指定できます。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし
  2. 値の設定範囲
    予約名称またはvlan-protocolコマンドで定義したプロトコル名称
    予約名称一覧
    予約名称 vlan-protocolコマンドのパラメータ
    ipv4 ethertype 0800
    ethertype 0806
    ipv6 ethertype 86DD
    ipx ethertype 8137
    appletalk snap-ethertype 809B
    snap-ethertype 80F3
  3. 本サブコマンド使用時の注意事項
    ・プロトコルVLANにIPv4アドレスまたはIPv6アドレスを設定して使用する場合,該当するプロトコルを本サブコマンドで指定する必要があります。
    ・装置全体で定義できるプロトコル値(ethertype値,llc値,snap-ethertype値)は最大16種類です。

mac-address <MAC>【AX7800S】
MAC VLANに設定するMACアドレスを指定します。本サブコマンドは該当VLANがMAC VLANの場合だけ指定できます。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし
  2. 値の設定範囲
    00:00:00:00:00:00〜fe:ff:ff:ff:ff:ff
    先頭1バイトの最下位ビット(マルチキャストビット)が1でないこと。
  3. 本サブコマンド使用時の注意事項
    ・ほかのVLANに設定されているMACアドレスは設定できません。削除してから設定してください。
    ・L2認証機能で動的に設定されているMACアドレスを指定した場合,L2認証機能の設定は無効となり,本コマンドの設定内容が有効となります。
    ・BCU実装メモリが256MBの場合,設定可能なMACアドレス数は,装置当たり1000個です。
    ・BCU実装メモリが512MB以上の場合,設定可能なMACアドレス数は,装置当たり5000個です。

untagged-port { <Port list> | la-id <LA ID list> }
指定ポートまたはリンクアグリゲーションを該当VLANの所属とし,Untaggedポートとして運用します。<Port list>または<LA ID list>に無効な値が含まれていた場合,本定義をエラーとします。

【"-"または","による範囲指定】
<Port list>
 範囲指定のすべてのポートを指定したことと同じ意味になります。
<LA ID list>
 範囲指定のすべてのリンクアグリゲーションを指定したことと同じ意味になります。

【"*"による範囲指定】
<Port list>
 すべてのポートを指定したことと同じ意味になります。
<LA ID list>
 定義済みのすべてのリンクアグリゲーションを指定したことと同じ意味になります。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし
  2. 値の設定範囲
    <Port list>
     装置に実装されているNIF番号/Line番号
    <LA ID list>
     定義済みのリンクアグリゲーションID
  3. 本サブコマンド使用時の注意事項
    1) untagged-portを定義できるポートおよびリンクアグリゲーションは次のとおりです。
    ・Lineまたはリンクアグリゲーションに対してIPアドレスを設定していない。
    ・Lineまたはリンクアグリゲーションに対してTag-VLAN連携機能を設定していない。
    【ポートVLANの場合】
    ・ほかのポートVLANのuntagged-portに指定されていない。
    【プロトコルVLANの場合】
    ・ほかのVLAN(ポート/プロトコル/MAC)のtagged-portに指定されていない。
    ・同じプロトコル名称を指定したプロトコルVLANのuntagged-portに指定されていない。
    ・MAC VLANのuntagged-portに指定されていない。
    【MAC VLANの場合】
    ・該当ポートがMAC VLANが動作するPSU上のポートである。
    ・リンクアグリゲーションのaggregated-portに指定されている全ポートがMAC VLANが動作するPSU上のポートである
    ・<Port list>にリンクアグリゲーションに設定されたポートを含まない。
    ・ほかのVLAN(ポート/プロトコル/MAC)のtagged-portに指定されていない。
    ・プロトコルVLANのuntagged-portに指定されていない。
    【プライベートVLANの場合】
    ・[注意事項]を参照してください。
    2) <Port list>で指定する場合,link-aggregationコマンドのaggregated-portに指定されているポートは該当するaggregated-portすべてを同時に指定する必要があります。
    3)lineコマンドでoc48posまたはoc192posを設定しているポートは指定できません。【AX7800S】

tagged-port { <Port list> | la-id <LA ID list> } [ translated-tag <Translated ID> ]
指定ポートまたはリンクアグリゲーションを該当VLANの所属とし,Taggedポートとして運用します。また,Tag変換機能を設定します。<Port list>または<LA ID list>に無効な値が含まれていた場合,本定義をエラーとします。

{ <Port list> | la-id <LA ID list> }

【"-"または","による範囲指定】
<Port list>
 範囲指定のすべてのポートを指定したことと同じ意味になります。
<LA ID list>
 範囲指定のすべてのリンクアグリゲーションを指定したことと同じ意味になります。

【"*"による範囲指定】
<Port list>
 すべてのポートを指定したことと同じ意味になります。
<LA ID list>
 定義済みのすべてのリンクアグリゲーションを指定したことと同じ意味になります。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし
  2. 値の設定範囲
    <Port list>
     装置に実装されているNIF番号/Line番号
    <LA ID list>
     定義済みのリンクアグリゲーションID
  3. 本サブコマンド使用時の注意事項
    1) tagged-portを定義できるポートおよびリンクアグリゲーションは次のとおりです。
    ・Lineまたはリンクアグリゲーションに対してIPアドレスを設定していない。
    ・Lineまたはリンクアグリゲーションに対してTag-VLAN連携機能を設定していない。
    ・ほかのプロトコルVLANのuntagged-portに指定されていない。
    ・ほかのMAC VLANのuntagged-portに指定されていない。
    【MAC VLANの場合】
    ・<Port list>にリンクアグリゲーションに設定されたポートを含まない。
    【プライベートVLANの場合】
    ・[注意事項]を参照してください。
    2) <Port list>で指定する場合,link-aggregationコマンドのaggregated-portに指定されているポートは該当するaggregated-portすべてを同時に指定する必要があります。
    3) ほかのVLANで,同一ポートおよびリンクアグリゲーションにTag変換機能(translated-tag)で当該VLANのVLAN IDを指定している場合,translated-tag指定なしでの設定はできません。別のTranslated IDを指定して設定する必要があります。
    4)lineコマンドでoc48posまたはoc192posを設定しているポートは指定できません。【AX7800S】

translated-tag <Translated ID>
Tag変換機能を設定します。VLAN Tagに使用するTranslated IDを指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    Tag変換機能を適用しません。VLAN TagのIDとして当該VLANのVLAN IDを使用します。
  2. 値の設定範囲
    2〜4095
  3. 本パラメータ使用時の注意事項
    1) 同じポートまたはリンクアグリゲーションでVLAN Tagに使用するIDを重複させることはできません。以下と重複しないように設定してください。
    ・ほかのVLANで指定済みのTranslated ID
    ・Tag変換未指定のTagggedポートのVLAN ID
    2) Tag変換機能を設定可能なポートとリンクアグリゲーションの合計は1VLAN当たり16までです。ただし,<Port list>と<LA ID list>の両方で同じリンクアグリゲーションを指定した場合,<Port list>で指定したポート数でカウントします。
    3) <Port list>で指定する場合,link-aggregationコマンドのaggregated-portに指定されているポートは該当するaggregated-portすべてを同時に同じ値に指定する必要があります。
    4) デフォルトVLAN(vlan 1)ではTag変換機能は設定できません。

uplink-vlan { loose | strict }
アップリンクVLAN機能の使用と,端末接続ポート(該当VLANに所属し,アップリンクポートを定義しないポート)間の転送抑止タイプを設定します。アップリンクポートを指定しない場合,すべてのポートで転送が抑止されます。

loose:
ブロードキャスト,マルチキャスト,floodingの転送を抑止します。ユニキャストは転送します。

strict:
すべてのフレーム転送を抑止します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    アップリンクVLAN機能を使用しません。
  2. 値の設定範囲
    looseまたはstrict
  3. 本サブコマンド使用時の注意事項
    ・アップリンクブロック機能と同時には使用できません。
    ・プライベートVLAN機能と同時には使用できません。

uplink-port { <Port list> | la-id <LA ID list> }
アップリンクポートを指定します。
<Port list>または<LA ID list>に無効な値が含まれていた場合,本定義をエラーとします。

【”-”または”,”による範囲指定】
<Port list>
 範囲指定のすべてのポートを指定したことと同じ意味になります。
<LA ID list>
 範囲指定のすべてのリンクアグリゲーションを指定したことと同じ意味になります。

【”*”による範囲指定】
<Port list>
 すべてのポートを指定したことと同じ意味になります。
<LA ID list>
 定義済みのすべてのリンクアグリゲーションを指定したことと同じ意味になります。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし
  2. 値の設定範囲
    untagged-portサブコマンドまたはtagged-portサブコマンドで指定済みのポートおよびリンクアグリゲーション
  3. 本サブコマンド使用時の注意事項
    ・untagged-portまたはtagged-portで指定済みのポートおよびリンクアグリゲーションだけ設定できます。
    ・本サブコマンドを設定可能なポートとリンクアグリゲーションの合計は,1VLAN当たり8までです。ただし,<Port list>と<LA ID list>の両方で同じリンクアグリゲーションを指定した場合,<Port list>で指定したポート数でカウントします。
    ・uplink-vlanを指定している場合だけ設定できます。
    ・<Port list>で指定する場合,link-aggregationコマンドのaggregated-portに指定されているポートは該当するaggregated-portすべて(最大8ポート)を同時に指定する必要があります。

uplink-block
アップリンクブロック機能を有効にします。ブロックポート間の転送を抑止します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    アップリンクブロック機能を使用しません。
  2. 値の設定範囲
    パラメータなし
  3. 注意事項
    ・アップリンクVLAN機能と同時には使用できません。
    ・プライベートVLAN機能と同時には使用できません。

block-port { <Port list> | la-id <LA ID list> }
アップリンクブロック機能で使用するブロックポートを指定します。
<Port list>または<LA ID list>に無効な値が含まれていた場合,本定義をエラーとします。

【”-”または”,”による範囲指定】
<Port list>
 範囲指定のすべてのポートを指定したことと同じ意味になります。
<LA ID list>
 範囲指定のすべてのリンクアグリゲーションを指定したことと同じ意味になります。

【”*”による範囲指定】
<Port list>
 すべてのポートを指定したことと同じ意味になります。
<LA ID list>
 定義済みのすべてのリンクアグリゲーションを指定したことと同じ意味になります。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし
  2. 値の設定範囲
    untagged-portサブコマンドまたはtagged-portサブコマンドで指定済みのポートおよびリンクアグリゲーション
  3. 本サブコマンド使用時の注意事項
    ・untagged-portまたはtagged-portで指定済みのポートおよびリンクアグリゲーションだけ設定できます。
    ・本サブコマンドを設定可能なポートとリンクアグリゲーションの合計は,1VLAN当たり8までです。ただし,<Port list>と<LA ID list>の両方で同じリンクアグリゲーションを指定した場合,<Port list>で指定したポート数でカウントします。
    ・uplink-blockを指定している場合だけ設定できます。
    ・<Port list>で指定する場合,link-aggregationコマンドのaggregated-portに指定されているポートは該当するaggregated-portすべて(最大8ポート)を同時に指定する必要があります。

private-vlan primary <VLAN ID list>
プライベートVLANのPrimaryに設定し,本VLANに対応づけるSecondary VLANを指定します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし
  2. 値の設定範囲
    2〜4095
  3. 本パラメータ使用時の注意事項
    [注意事項]を参照してください。

private-vlan secondary {isolated | community}
プライベートVLANのSecondaryに設定し,また動作タイプを指定します。

isolated:
同一VLAN内のポート間の通信を遮断し,Primary VLANのポートとの間で通信を行います。

community:
同一VLAN内のポート間の通信を行い,Primary VLANとの間でも通信を行います。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし
  2. 値の設定範囲
    なし
  3. 本パラメータ使用時の注意事項
    ・private-vlan secondaryサブコマンド設定は,該当VLANがprivate-vlan primaryサブコマンドの<VLAN ID list>に設定されている場合に有効となります。
    ・他については[注意事項]を参照してください。

vlan-mac
VLANのMACアドレスとしてvlan-mac-prefixコマンドで指定したアドレスを使用します。本コマンドはvlan-mac-prefixを設定すると有効になります。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    装置単位のMACアドレス
  2. 本サブコマンド使用時の注意事項
    ・シェーパ付きSFP(NE1GSHP-4S,NE1GSHP-8S)の場合,vlan-mac-prefixコマンドで指定したアドレスは使用できません。
    ・プライベートVLANを設定しているVLANでは使用できません。

bpdu-forwarding
BPDUフォワーディング機能を有効にします。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし
  2. 本サブコマンド使用時の注意事項
    ・スパニングツリーPVST+を設定しているVLANでは指定できません。
    ・プロトコルVLANでは指定できません。

eapol-forwarding
EAPOLフォワーディング機能を有効にします。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし
  2. 本サブコマンド使用時の注意事項
    ・IEEE802.1X機能を設定しているVLANは指定できません。
    ・VLANに所属しているポートがIEEE802.1X機能を設定している場合も指定できません。

router-interface <VLAN name>
ip定義等に使用するVLAN名称を指定します。
なお,flow filter情報,flow qos情報で<Interface Names>指定をする場合,「文字列+数字」の形式でVLAN名称を指定してください。詳細は,「コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.2 1. フロー情報」のflow filter,flow qosを参照してください。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし
  2. 値の設定範囲
    14文字以内の文字列

[入力例]

  1. 情報の設定
    VLAN10を作成し,NIF番号0/Line番号0からLine番号3をUntaggedポートとして定義し,NIF番号1/Line番号0をTaggedポートとして定義します。
    同様にVLAN30を作成し,NIF番号2/Line番号0からLine番号5をUntaggedポートとして定義し,IPアドレス(192.168.1.1/24)を定義します。
     
    (config)# vlan 10
    [vlan 10]
    (config)# untagged-port 0/0-3
    [vlan 10]
    (config)# tagged-port 1/0
    [vlan 10]
    (config)# exit
    (config)# vlan 30
    [vlan 30]
    (config)# untagged-port 2/0-5
    [vlan 30]
    (config)# router-interface VLAN30
    [vlan 30]
    (config)# ip 192.168.1.1/24
    [vlan 30]
    (config)# exit
    (config)# 
     
  2. 情報の全表示
    設定内容を表示します。
     
    (config)# show vlan
    vlan 10
      untagged-port 0/0-3
      tagged-port 1/0
    !
    vlan 30
      untagged-port 2/0-5
      router-interface VLAN30
      ip 192.168.1.1/24
    (config)# 
     
  3. 情報の全削除
    VLAN 10の定義を削除します。
     
    (config)# delete vlan 10
    Are you sure? (y/n): y
    (config)# show vlan
    vlan 30
      untagged-port 2/0-5
      router-interface VLAN30
      ip 192.168.1.1/24
    (config)#
     

[関連コマンド]

line(Line情報)

vlan(Tag-VLAN連携情報)

link-aggregation(リンクアグリゲーション情報)

vlan-protocol(プロトコルVLAN情報)

vlan-mac-prefix(VLANごとMACアドレス情報)

vlan-drop-unknown(未定義フレーム廃棄機能情報)

[注意事項]

  1. VLANとTag-VLAN連携機能はともにvlanコマンドで設定します。
    vlanコマンドに続くパラメータによって,どちらかの機能の設定になります。
    • vlan <VLAN ID> … <VLAN ID>が続く場合はVLAN
    • vlan <VLAN name> … <VLAN name>が続く場合はTag-VLAN連携機能
  2. マルチサブコマンドでのVLANの指定について,プロトコルVLANまたはMAC VLANを設定している状態でポートVLANだけを対象としたい場合は,明示的にポートVLANに関する<VLAN ID list>を指定する必要があります。例えば,protocol-basedまたはmac-basedを省略し”*”指定した場合,作成済みのポートVLAN,プロトコルVLAN,およびMAC VLANのすべてが対象となります。
  3. router-interface定義後は,「lineコマンドの配下」で定義できるすべてがvlanモードサブコマンドで定義できます。
    注※ 次のものを除きます。
    • Tag-VLAN連携機能のコマンド
    • lineコマンドのパラメータ
    • POSのポート【AX7800S】
  4. <VLAN ID list>によるリスト指定をすると,一度に複数のVLANに関する定義ができます。しかし,サブコマンドの一部はリスト指定の配下(マルチサブコマンドモード)で使用できません。詳細については,次の表を参照してください。
    項番 サブコマンド マルチコマンドモード可否
    1 { enable | disable }
    2 description
    3 protocol
    4 mac-address ×
    5 untagged-port
    6 tagged-port
    7 tagged-portのtranslated-tagパラメータ ×
    8 uplink-vlan
    9 uplink-port
    10 uplink-block
    11 block-port
    12 private-vlanのprimaryコマンド ×
    13 private-vlanのsecondaryコマンド
    14 vlan-mac
    15 bpdu-forwarding
    16 eapol-forwarding
    17 router-interface ×
    18 router-interface定義後に指定できるコマンド ×

    (凡例)○:使用可能 ×:使用不可


  5. デフォルトVLANの定義(vlan 1)はコンフィグレーションファイル上に常に存在し,削除できません。デフォルトVLANの初期状態は,すべてのポートがUntaggedポートとして所属しますが,コンフィグレーション上にuntagged-port定義は存在しないで,ほかのコンフィグレーションによって,ポートは自動的にデフォルトVLANから除外されます。コンフィグレーションで明示的にuntagged-portを指定することで自動的な除外を防げます。
    注※ デフォルトVLANから自動的に除外するポートを次に示します。
    • ポートVLANにuntagged-portを設定
    • Lineまたはリンクアグリゲーションに対してIPアドレスを設定
    • Tag-VLAN連携機能を設定
    • vlan-drop-unknownコマンドで指定したポート
    • vlan-tunneling-enableを定義している場合は,全ポートを自動的に除外します
  6. デフォルトVLANで設定できるパラメータの項目,およびデフォルトVLAN固有の動作について次に示します。
    • vlanコマンド
      vlanコマンドでは,次のようになります。
      項番 パラメータ ユーザの設定可否 デフォルトVLAN固有の動作
      1 <VLAN ID> △(固定値) 装置起動時に定義されます。
      「1」固定。変更と削除不可。
      2 <VLAN ID list> ×
      3 protocol-based × ポートVLAN
      4 mac-based × ポートVLAN

      (凡例)△:固定値で設定可能 ×:設定不可 −:該当しない


    • vlanモードサブコマンド
      vlanモードサブコマンドでは,次のようになります。
      項番 サブコマンド パラメータ ユーザの設定可否 デフォルトVLAN特有の動作
      1 { enable | disable }
      2 description <strings> × 装置起動時に定義されます。「Default VLAN」固定。
      3 protocol <Protocol Name list> ×
      4 mac-address <MAC> ×
      5 untagged-port <Port list>
      6 tagged-port <Port list>
      7 tagged-portのtranslated-tagパラメータ <Translated ID> ×
      8 uplink-vlan { loose | strict } ×
      9 uplink-port <Port list> ×
      10 uplink-block ×
      11 block-port <Port list> ×
      12 private-vlan ×
      13 vlan-mac
      14 bpdu-forwarding
      15 eapol-forwarding
      16 router-interface <VLAN name> × 装置起動時に定義されます。「DefaultVLAN」固定。
      17 router-interface定義後に指定できるコマンド サブコマンド依存

      (凡例)○:設定可能 ×:設定不可 −:該当しない

      注※
      router-interface定義後は,「lineコンフィグレーションの配下」で定義できるすべてがvlanモードサブコマンドで定義できます。ただし,次のものを除きます。
      ・Tag-VLAN連携機能のコマンド
      ・lineコマンドのパラメータ

  7. スタートアップコンフィグレーションファイル変更によってポートを追加または削除する場合には,次の注意事項があります。
    • tagged-portサブコマンドでポートを追加もしくは削除する場合,またはdelete vlanコマンドでtagged-portサブコマンド情報だけが設定されたvlanを一括削除する場合,1回のコンフィグレーションコマンド入力でリスト指定できる範囲は,各ポート上に設定する全VLANの延べポート数の合計値によって以下の制限があります。
      (a) スタートアップコンフィグレーションファイル変更を実施する装置で,LACPのように制御フレームを10秒以下の時間間隔で送受信して接続状態を確認するプロトコルを使用している場合は,4,096個以下となるようにしてください。この条件を満たさない場合,プロトコルの制御フレームの送受信に遅延が生じて接続状態の確認ができないことがあります。
      (b) (a)に記載のようなプロトコルを使用していない場合,8,192個以下となるようにしてください。コマンドレベルで数値チェックをしているので,この条件を満たさないコマンド入力はできません。
    • untagged-portサブコマンドでポートを追加または削除する場合,1回のコンフィグレーションコマンド入力では1個となるようにしてください。また,delete vlanコマンドでuntagged-portサブコマンド情報を含むvlanを一括削除しないでください。この条件を満たさない場合,本装置を経由する通信が一時的に停止する場合があります。

    注※ 延べポート数の合計値
    例えば,8個のポート上でそれぞれVLANを1,024個設定する場合,合計値は1,024×8=8,192個となります。

     (例)
    vlan2〜vlan4095にtagged-port 0/0-11が属している場合に,ポート0/0-3をすべてのVLANから削除する操作手順例を次に説明します。
    (1)VLAN 2〜4095の編集状態に入ります。
     
    (config)# vlan 2-4095
    [vlan 2-4095]
    (config)#
     
    (2)VLAN 2-4095からポート0/0-3を削除します。4,094個のVLANに属するポートを4個削除するので,操作対象の延べポート数は4,094×4=16,376です。1回のコマンド入力につき延べポート数が4,096以下になるように,4回に分割してコマンドを入力します。
     
    (config)# delete tagged-port 0/0
    [vlan 2-4095]
    (config)# delete tagged-port 0/1
    [vlan 2-4095]
    (config)# delete tagged-port 0/2
    [vlan 2-4095]
    (config)# delete tagged-port 0/3
    [vlan 2-4095]
    (config)#
     
  8. プライベートVLANを設定するVLANでは,以下の注意事項があります。
    • 対応関係を設定するVLAN同士で,同じポートをuntagged-portサブコマンドまたはtagged-portサブコマンドで指定できません。
    • private-vlan secondaryサブコマンド設定は,該当VLANがprivate-vlan primaryサブコマンドの<VLAN ID list>に設定されている場合に有効となります。
    • vlan-macサブコマンドを指定しているVLANには設定できません。
    • <Port list>で指定する場合,link-aggregationコマンドのaggregated-portに指定されているポートは指定できません。
  9. untagged-portサブコマンドには,以下の注意事項があります。
    ある物理ポートに対して次の事象が発生した場合,該当物理ポートでフレームを受信し続けていると,一時的にすべてのフレームが廃棄されることがあります。
    • 該当物理ポートで,VLANのuntagged-portとしてだけコンフィグレーションが設定されている状態から,untagged-portのコンフィグレーションを削除した場合
    • 該当物理ポートで,VLANのコンフィグレーション設定が何もされていない状態から,新規にVLANのuntagged-portとしてのコンフィグレーションを追加した場合
  10. コンフィグレーションにdisable情報を設定した場合,存在しないポート情報をコンフィグレーションに設定できるため,次の注意事項があります。
    • untagged-portサブコマンドまたはtagged-portサブコマンドで設定されているポートの合計数が384ポートを超えないようにしてください。この条件を満たさない場合,本装置を経由する通信が一時的に停止する場合があります。
      ポートの合計数の算出方法を次に示します。
      (a) untagged-portまたはtagged-portを<Port list>で指定した場合
      ・1個のVLAN上で複数のポートを指定した場合,ポートの合計数は指定したポートの合計数となります。
      ・複数のVLAN上でそれぞれ同じポートを指定した場合,ポートの合計数は1個となります。
      (例)
      untagged-portまたはtagged-portを<Port list>で指定した場合のコンフィグレーション例を示します。この場合,VLAN 2とVLAN 3でそれぞれ同じポートを指定しているため,ポートの合計数は一方のVLANに指定されたポートと同じ480となります。
       
      !
      disable nif 0
      disable nif 1
      disable nif 2
      disable nif 3
      disable nif 4
      disable nif 5
      disable nif 6
      disable nif 7
      disable nif 8
      disable nif 9
      !
      vlan 2
      tagged-port 0/0-47
      tagged-port 1/0-47
      tagged-port 2/0-47
      tagged-port 3/0-47
      tagged-port 4/0-47
      tagged-port 5/0-47
      tagged-port 6/0-47
      tagged-port 7/0-47
      tagged-port 8/0-47
      tagged-port 9/0-47
      !
      vlan 3
      tagged-port 0/0-47
      tagged-port 1/0-47
      tagged-port 2/0-47
      tagged-port 3/0-47
      tagged-port 4/0-47
      tagged-port 5/0-47
      tagged-port 6/0-47
      tagged-port 7/0-47
      tagged-port 8/0-47
      tagged-port 9/0-47
      !
       
      (b) untagged-portまたはtagged-portをla-id <LA ID list>で指定した場合
      ・1個のVLAN上でリンクアグリゲーションを指定した場合,ポートの合計数は指定したリンクアグリゲーションに該当するlink-aggregationコマンドのaggregated-portに指定されているポートの合計数となります。
      ・複数のVLAN上でそれぞれ同じリンクアグリゲーションを指定した場合,ポートの合計数は指定したリンクアグリゲーションに該当するlink-aggregationコマンドのaggregated-portに指定されているポートの数となります。
      ただし,la-id <LA ID list>で指定したリンクアグリゲーションに該当するlink-aggregationコマンドのaggregated-portに指定されているポートを,<Port list>で指定した場合,<Port list>で指定したポートはポートの合計数にはカウントされません。
      (例)
      untagged-portまたはtagged-portをla-id <LA ID list>で指定した場合のコンフィグレーション例を示します。この場合,VLAN 2とVLAN 3でそれぞれ同じリンクアグリゲーションを指定し,かつ該当リンクアグリゲーションのaggregated-portに指定されているポートも指定しているため,ポートの合計数は2となります。
       
      !
      disable nif 0
      !
      link-aggregation 1
      mode static
      aggregated-port 0/0-1
      !
      vlan 2
      tagged-port 0/0-1
      tagged-port la-id 1
      !
      vlan 3
      tagged-port 0/0-1
      tagged-port la-id 1
      !
       

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