コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1
フレーム受信エラーおよびフレーム送信エラー発生時のエラーの通知条件を設定します。フレーム受信エラーおよびフレーム送信エラーは,軽度の障害発生により,フレームの受信または送信に失敗してフレームが廃棄されたことを表し,廃棄された要因は統計情報に採取されます。30秒間に発生したエラーの回数と,エラーの発生した割合が本コマンドで設定した設定値以上の場合にエラーを通知します。本コマンドの設定は本装置の全回線に適用され,送信側および受信側で同一の設定内容となります。
本コンフィグレーションが設定されていない場合は,30秒間に15回以上のエラーが発生した場合に,エラーを通知します。
フレーム受信エラーおよびフレーム送信エラーの対象となる統計項目の一覧を次の表に示します。
表3-6 対象統計項目の一覧
項番 インタフェース 統計項目 受信 送信 1 イーサネット
- CRC errors
- Alignment
- Fragments
- Jabber
- Overrun
- Symbol errors
- Layer 1 symbol errors
- Layer 2 symbol errors
- Short frames
- Long frames
- Descramble errors
- Late collision
- Excessive collisions
- Carrier sense lost
- Excessive deferral
- Underrun
2 POS【AX7800S】
- CRC errors
- Short frames
- Long frames
- Aborted frames
- Underrun
- Aborted frames
エラーが通知された場合は,ログの表示,およびプライベートトラップの発行を行います。ログについては「メッセージ・ログレファレンス 3.5.1 イベント発生部位=LINELAN」および「メッセージ・ログレファレンス 3.5.2 イベント発生部位=LINEWAN【AX7800S】」を参照してください。プライベートトラップについては「MIBレファレンス 4. サポートMIBトラップ」を参照してください。
[入力モード]
グローバルコンフィグモード
[入力形式]
- 情報の設定
- frame-error-notice error_frames <Frames>
- frame-error-notice error_rate <Rate>
- frame-error-notice { onetime_display | everytime_display | no_display }
- 情報の表示
- show frame-error-notice
- 情報の削除
- delete frame-error-notice
[サブコマンド入力形式]
なし
[モード階層]
なし
[パラメータ]
- error_frames <Frames>
- エラーの通知条件のうち,エラーの発生回数(エラーフレーム数)の閾値を設定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
15
- 値の設定範囲
1〜446400000
- error_rate <Rate>
- エラーの通知条件のうち,エラーの発生した割合の閾値を%(パーセント)単位で指定します。エラーの発生した割合は総フレーム数に対するエラーフレーム数の割合で算出し,小数点以下は切り捨てて,本設定値と比較します。なお,本パラメータを省略した場合は,エラーの発生した割合を通知条件としません。
- 本パラメータ省略時の初期値
エラーの発生した割合を通知条件としません。
- 値の設定範囲
1〜100
- error_framesパラメータとerror_rateパラメータの設定有無の組み合わせによって,エラーの通知条件が異なります。各パラメータの設定有無に対する,エラーの通知条件の一覧を次の表に示します。
表3-7 エラーの通知条件の一覧
項番 パラメータ 送信/受信 エラーの通知条件 error_frames error_rate 1 省略 省略 受信 受信エラーフレーム数が15フレーム以上の場合。 2 送信 送信エラーフレーム数が15フレーム以上の場合。 3 あり 受信 総受信フレーム数に対する受信エラーフレーム数の割合が<Rate>で設定した設定値以上の場合。本設定では,エラーの発生回数を通知条件としません。 4 送信 総送信フレーム数に対する送信エラーフレーム数の割合が<Rate>で設定した設定値以上の場合。本設定では,エラーの発生回数を通知条件としません。 5 あり 省略 受信 受信エラーフレーム数が<Frames>で設定した設定値以上の場合。本設定では,エラーの発生した割合を通知条件としません。 6 送信 送信エラーフレーム数が<Frames>で設定した設定値以上の場合。本設定では,エラーの発生した割合を通知条件としません。 7 あり 受信 受信エラーフレーム数が<Frames>で設定した設定値以上,かつ総受信フレーム数に対する受信エラーフレーム数の割合が<Rate>で設定した設定値以上の場合。 8 送信 送信エラーフレーム数が<Frames>で設定した設定値以上,かつ総送信フレーム数に対する送信エラーフレーム数の割合が<Rate>で設定した設定値以上の場合。
- { everytime_display | onetime_display | no_display }
- エラーが通知された場合のログの表示有無を指定します。本設定によって,エラーが継続して大量に発生した場合に,ログファイルが本ログで埋め尽くされることを防止できます。なお,本パラメータはプライベートトラップには影響ありません。プライベートトラップの発行有無は,snmpコマンドで指定します。詳細は「コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.2 snmp(SNMPマネージャの登録)」を参照してください。
- everytime_display
- エラー通知のたびにログを表示します。
- onetime_display
- 最初のエラー通知時だけログを表示し,以後は表示しません。ただし,当該回線を再起動した場合は,再起動後の最初のエラー通知時に表示します。
- no_display
- ログを表示しません。
- 本パラメータ省略時の初期値
onetime_display
[サブコマンド]
なし
[入力例]
- 情報の設定
エラーの通知条件のうち,エラーの発生回数(エラーフレーム数)の閾値を50に設定します。
(config)# frame-error-notice error_frames 50 (config)#- 設定情報の表示
設定された情報を表示します。
(config)# show frame-error-notice frame-error-notice error_frames 50 (config)#- 設定情報の変更
エラーの通知条件のうち,エラーの発生回数(エラーフレーム数)の閾値を100に変更します。
(config)# show frame-error-notice frame-error-notice error_frames 50 (config)# frame-error-notice error_frames 100 (config)# show frame-error-notice frame-error-notice error_frames 100 (config)#- 設定情報の削除
設定情報を削除します。
(config)# show frame-error-notice frame-error-notice error_frames 50 (config)# delete frame-error-notice (config)# show frame-error-notice- エラーの発生した割合の設定
エラーの通知条件のうち,エラーの発生した割合の閾値を20%に設定します。
(config)# show frame-error-notice frame-error-notice error_frames 50 (config)# frame-error-notice error_rate 20 (config)# show frame-error-notice frame-error-notice error_frames 50 frame-error-notice error_rate 20 (config)#- エラーの発生した割合の設定を削除
エラーの発生した割合の設定を削除します。
(config)# show frame-error-notice frame-error-notice error_frames 50 frame-error-notice error_rate 20 (config)# delete frame-error-notice error_rate (config)# show frame-error-notice frame-error-notice error_frames 50 (config)#- ログの表示有無の設定
everytime_displayパラメータを設定し,エラー通知のたびにログを表示するように指定します。
(config)# show frame-error-notice frame-error-notice error_frames 50 (config)# frame-error-notice everytime_display (config)# show frame-error-notice frame-error-notice error_frames 50 frame-error-notice everytime_display (config)#- ログの表示有無の設定を削除
ログの表示有無の設定を削除します。
(config)# show frame-error-notice frame-error-notice error_frames 50 frame-error-notice everytime_display (config)# delete frame-error-notice everytime_display (config)# show frame-error-notice frame-error-notice error_frames 50 (config)#
[関連コマンド]
snmp(SNMPマネージャの登録)
[注意事項]
なし
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