解説書 Vol.2

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15.3.2 ソフトウェアアップデート時の注意事項

<この項の構成>
(1) PVST+スパニングツリーを運用中にVer.9.1以前からVer.9.2以降にアップデートする際の注意事項

(1) PVST+スパニングツリーを運用中にVer.9.1以前からVer.9.2以降にアップデートする際の注意事項

対向のPVST+スパニングツリーが動作している装置との接続にPVST+スパニングツリーが動作しない装置を経由している場合,次の点に注意してください。

Ver.9.2で,シングル接続ポートでは,PVST+スパニングツリーが送受信するBPDUをPVST+スパニングツリーからシングルスパニングツリー(IEEE802.1D規格またはIEEE802.1w規格)に変更しました。

シングル接続ポートで,対向のPVST+スパニングツリーが動作している装置との接続にPVST+スパニングツリーが動作しない装置を経由している場合,アップデート前の運用では,経由している装置がPVST+スパニングツリーのBPDUを中継していると考えられます。しかし,アップデート後は,シングル接続ポートで送受信するシングルスパニングツリーのBPDU(IEEE802.1D規格またはIEEE802.1w規格)を,経由している装置が中継しない場合があります。このような場合,アップデート後にPVST+スパニングツリーを正しく運用できないおそれがあります。

そのため,アップデート実行前に,経由している装置がシングルスパニングツリーのBPDU(IEEE802.1D規格またはIEEE802.1w規格)を中継することを確認してください。中継しない装置の場合,次に示すどれかを実施することで正しく運用を継続できます。

  1. 経由する装置が,設定によってBPDUを中継できる装置の場合,中継するように設定してください。
  2. 経由する装置がスパニングツリー(IEEE802.1D規格またはIEEE802.1w規格)をサポートしている場合,経由する装置でスパニングツリーを動作させてください。
  3. 1,2のどちらも実施できない場合,本装置および対向の装置で,シングル接続ポートとして運用しているポートに未使用のVLANでTaggedポートを設定してください。この設定によって,シングル接続ポートの条件を満たさなくなり,PVST+スパニングツリーのBPDUで送受信を継続するため,アップデート前と同じように動作します。なお,未使用のVLANはdisableを設定することで,通信しないVLANとして設定できます。

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