解説書 Vol.2

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14.1.2 運用形態

運用端末の接続形態による特徴を次の表に示します。

表14-4 運用端末接続形態ごとの特徴

運用機能 RMシリアル 通信用ポート RMイーサネット(AX5400Sではリモートマネージメントポート) メンテナンスポート【AX5400S】
接続運用端末 コンソール リモート運用端末 リモート運用端末 リモート運用端末
遠隔からのログイン 不可 不可
待機系へのログイン 不可 不可
本装置から運用端末へのログイン 不可 不可
アクセス制御 なし あり あり なし
コマンド入力
ROMコマンド入力 不可 不可 不可
ファイル転送方式 zmodem手順 ftp ftp ftp
IP通信 不可 IPv4およびIPv6 IPv4だけ IPv4だけ
SNMPマネージャ接続 不可 不可
コンフィグレーション設定 不要 必要 必要 不要

注※ AX7800Sでは,AUXポートでダイアルアップIP接続が可能です。

<この項の構成>
(1) RMシリアル接続ポート
(2) 通信用ポート
(3) RMイーサネット(AX5400Sではリモートマネージメントポート)
(4) メンテナンスポート【AX5400S】

(1) RMシリアル接続ポート

RMシリアル接続ポートには運用端末としてコンソールを接続します。コンフィグレーションの設定なしに本ポートを介してログインすることができますので,初期導入時には本ポートからログインし,初期設定を行うことができます。また,ROMプロンプトでのコマンド入力は本ポートでだけ使用可能ですので,BCUパッケージ交換時のハードウェア設定時にはこのポートを使用して設定を行います。

このポートにモデムまたはRS-232Cの無手順通信に対応した回線を接続することで,遠隔からログイン可能ですが,基本的には遠隔からのログインを行うことはできません。

(2) 通信用ポート

NIF通信用ポートを介して,遠隔のリモート運用端末からの本装置に対するログイン,SNMPマネージャによるネットワーク管理を行うことができます。このポートを介してtelnetやftpによる本装置へログインするためには,本装置のコンフィグレーションでIPアドレスおよびリモートアクセスの設定を行う必要があります。このポートを介して,待機系BCUへのログインはできません。

(3) RMイーサネット(AX5400Sではリモートマネージメントポート)

通信用ポートと同様な運用が可能ですが,IPv6による通信を行うことができません。

(4) メンテナンスポート【AX5400S】

メンテナンスポートではリモート運用端末を接続して,コンフィグレーションの設定なしに本装置の運用系BCUおよび待機系BCUへログインすることができます。BCU0のメンテナンスポートには192.168.0.1/24,BCU1のメンテナンスポートには192.168.0.2/24のIPアドレスを自動で割り付けます。メンテナンスポートに割り付けられるIPアドレスはほかの通信ポートとは装置内で別管理となりますので,ほかのインタフェースにメンテナンスポートと同一のネットワークアドレスやIPアドレスを割り当てても問題ありません。ただし,経路情報の設定は行うことができませんので,ルータ越えを伴う別サブネットワークに属する遠隔のリモート運用端末から,このポートを介してログインすることはできません。また,このポートからほかの通信ポートへIP中継も行いません。

このポートではIPアドレスによるアクセス制限を行いません。そのため,セキュリティ上,常時ネットワークに接続して運用するのではなく,本装置へのログイン時にリモート運用端末をクロスケーブルで直結して接続し,ログアウト後にはケーブルを抜くような運用を推奨いたします。メンテナンスポートでのサポート機能を次の表に示します。

表14-5 メンテナンスポートのサポート機能

機能 解説
telnetによるログイン リモート運用端末から本装置へtelnetでログインするこができます(ただし,本装置からリモート運用端末へtelnetでログインすることはできません)。
ftpによるログイン リモート運用端末から本装置へftpでログインするこができます(ただし,本装置からリモート運用端末へftpでログインすることはできません)。
ping応答 リモート運用端末から実行したpingコマンドに対して本装置が応答することができます(ただし,本装置からpingコマンドを実行することはできません)。
ARP 運用コマンドで,このポートで学習したARPエントリの表示および削除を行うことができます(ただし,スタティックARPを設定することはできません)。
IPアドレス設定 自動的に以下のIPアドレスを割り付けます。
 BCU0: 192.168.0.1/24
 BCU1: 192.168.0.2/24
このIPアドレスはコンフィグレーションにて変更可能です。
保守機能 以下の保守機能があります。
  • 運用状態をshow ip interfaceコマンドで確認できます。
  • tcpdumpコマンドでパケットのモニタができます。
  • 回線テストを行うことができます。

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