解説書 Vol.2
運用端末の接続形態による特徴を次の表に示します。
運用機能 RMシリアル 通信用ポート RMイーサネット(AX5400Sではリモートマネージメントポート) メンテナンスポート【AX5400S】 接続運用端末 コンソール リモート運用端末 リモート運用端末 リモート運用端末 遠隔からのログイン 不可 可 可 不可 待機系へのログイン 可 不可 不可 可 本装置から運用端末へのログイン 不可 可 可 不可 アクセス制御 なし あり あり なし コマンド入力 可 可 可 可 ROMコマンド入力 可 不可 不可 不可 ファイル転送方式 zmodem手順 ftp ftp ftp IP通信 不可※ IPv4およびIPv6 IPv4だけ IPv4だけ SNMPマネージャ接続 不可 可 可 不可 コンフィグレーション設定 不要 必要 必要 不要 注※ AX7800Sでは,AUXポートでダイアルアップIP接続が可能です。
- <この項の構成>
- (1) RMシリアル接続ポート
- (2) 通信用ポート
- (3) RMイーサネット(AX5400Sではリモートマネージメントポート)
- (4) メンテナンスポート【AX5400S】
(1) RMシリアル接続ポート
RMシリアル接続ポートには運用端末としてコンソールを接続します。コンフィグレーションの設定なしに本ポートを介してログインすることができますので,初期導入時には本ポートからログインし,初期設定を行うことができます。また,ROMプロンプトでのコマンド入力は本ポートでだけ使用可能ですので,BCUパッケージ交換時のハードウェア設定時にはこのポートを使用して設定を行います。
このポートにモデムまたはRS-232Cの無手順通信に対応した回線を接続することで,遠隔からログイン可能ですが,基本的には遠隔からのログインを行うことはできません。
(2) 通信用ポート
NIF通信用ポートを介して,遠隔のリモート運用端末からの本装置に対するログイン,SNMPマネージャによるネットワーク管理を行うことができます。このポートを介してtelnetやftpによる本装置へログインするためには,本装置のコンフィグレーションでIPアドレスおよびリモートアクセスの設定を行う必要があります。このポートを介して,待機系BCUへのログインはできません。
(3) RMイーサネット(AX5400Sではリモートマネージメントポート)
通信用ポートと同様な運用が可能ですが,IPv6による通信を行うことができません。
(4) メンテナンスポート【AX5400S】
メンテナンスポートではリモート運用端末を接続して,コンフィグレーションの設定なしに本装置の運用系BCUおよび待機系BCUへログインすることができます。BCU0のメンテナンスポートには192.168.0.1/24,BCU1のメンテナンスポートには192.168.0.2/24のIPアドレスを自動で割り付けます。メンテナンスポートに割り付けられるIPアドレスはほかの通信ポートとは装置内で別管理となりますので,ほかのインタフェースにメンテナンスポートと同一のネットワークアドレスやIPアドレスを割り当てても問題ありません。ただし,経路情報の設定は行うことができませんので,ルータ越えを伴う別サブネットワークに属する遠隔のリモート運用端末から,このポートを介してログインすることはできません。また,このポートからほかの通信ポートへIP中継も行いません。
このポートではIPアドレスによるアクセス制限を行いません。そのため,セキュリティ上,常時ネットワークに接続して運用するのではなく,本装置へのログイン時にリモート運用端末をクロスケーブルで直結して接続し,ログアウト後にはケーブルを抜くような運用を推奨いたします。メンテナンスポートでのサポート機能を次の表に示します。
機能 解説 telnetによるログイン リモート運用端末から本装置へtelnetでログインするこができます(ただし,本装置からリモート運用端末へtelnetでログインすることはできません)。 ftpによるログイン リモート運用端末から本装置へftpでログインするこができます(ただし,本装置からリモート運用端末へftpでログインすることはできません)。 ping応答 リモート運用端末から実行したpingコマンドに対して本装置が応答することができます(ただし,本装置からpingコマンドを実行することはできません)。 ARP 運用コマンドで,このポートで学習したARPエントリの表示および削除を行うことができます(ただし,スタティックARPを設定することはできません)。 IPアドレス設定 自動的に以下のIPアドレスを割り付けます。
BCU0: 192.168.0.1/24
BCU1: 192.168.0.2/24
このIPアドレスはコンフィグレーションにて変更可能です。保守機能 以下の保守機能があります。
- 運用状態をshow ip interfaceコマンドで確認できます。
- tcpdumpコマンドでパケットのモニタができます。
- 回線テストを行うことができます。
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