解説書 Vol.2
次の図に装置障害時の動作例を示します。
装置障害などが発生したことによって,マスタ状態の本装置AがGSRP Advertiseフレームを正常に送信できなくなった場合,本装置Bは本装置AからのGSRP Advertiseフレームの受信タイムアウトを検出します。このとき,本装置Bはバックアップ(隣接不明)状態に遷移します。バックアップ(隣接不明)状態では,バックアップ状態と同様,フレームの中継は行いません。バックアップ(隣接不明)状態になった場合,メッセージを出力し,運用者に対して装置の状態の確認を促します。
GSRPでは,バックアップ(隣接不明)状態となった本装置Bをマスタ状態へ切り替える手段として手動で切り替える方法と,自動的に切り替える方法の二つをサポートしています。
- 手動による切り替え
GSRPでは手動でマスタ状態へ切り替えるための運用コマンド(set gsrp masterコマンド)をサポートしています。運用者は本装置Aのポートがブロッキングされていること,または装置が起動していないことを確認したうえで,本コマンドを使用することによって本装置Bをマスタ状態に遷移させることができます。set gsrp masterコマンド入力後の動作を次の図に示します。
図5-6 set gsrp masterコマンド入力後の動作
- 自動での切り替え(ダイレクトリンク障害検出)
コンフィグレーションコマンドgsrpのno-neighbor-to-masterサブコマンドでdirect-downを指定することによって,バックアップ(隣接不明)状態に遷移した際,ダイレクトリンクのポートがダウン状態であれば,対向装置が装置障害状態であるとみなして,自動的にマスタ状態へ遷移します。
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