解説書 Vol.2

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5.3.1 GSRPの状態

GSRPは五つの状態を持ち動作します。状態の一覧を次の表に示します。

表5-4 GSRPの状態一覧

状態 内容
バックアップ バックアップ状態として稼働する状態です。バックアップ状態のGSRPスイッチは,VLANグループ内のVLANに対してポートごとにブロッキングします。GSRP制御フレーム以外のフレームの中継は行わないため,MAC学習は行いません。初期稼働時は必ずバックアップ状態から開始します。
バックアップ
(マスタ待ち)
バックアップ状態からマスタ状態へ切り替わる際,対向のGSRPスイッチが確実にバックアップ状態,またはバックアップ(固定)状態であることを確認するための過渡的な状態です。バックアップ(マスタ待ち)状態では,バックアップ状態と同様,GSRP制御フレーム以外のフレームの中継は行いません。
バックアップ
(隣接不明)
バックアップ状態,およびバックアップ(マスタ待ち)状態で,対向のGSRPスイッチからのGSRP Advertiseフレームの受信タイムアウトを検出した際に遷移する状態です。対向のGSRPスイッチはマスタ状態として稼働中の可能性があるため,GSRP Advertiseフレームを再受信する,または運用コマンド(set gsrp masterコマンド)によってマスタ状態へ遷移させる以外は,本状態で留まり続けます。バックアップ(隣接不明)状態では,バックアップ状態と同様,GSRP制御フレーム以外のフレームの中継は行いません。
バックアップ
(固定)
コンフィグレーション(コンフィグレーションコマンドgsrpのbackup-lockサブコマンド)によって,強制的にバックアップ固定にされた状態です。コンフィグレーションが削除されるまで,本状態で留まり続けます。バックアップ(固定)状態では,バックアップ状態と同様,GSRP制御フレーム以外のフレームの中継は行いません。
マスタ マスタ状態として稼働する状態です。マスタ状態のGSRPスイッチは,VLANグループ内のVLANに対してポートごとにフォワーディングします。GSRP制御フレームを含むすべてのフレームの中継を行い,MAC学習を行います。

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