24.1.9 CFM使用時の注意事項
- 〈この項の構成〉
(1) CFMを動作させない装置について
CFMを適用する際,ドメイン内の全装置でCFMを動作させる必要はありませんが,CFMを動作させない装置ではCFM PDUを透過させる必要があります。
本装置を除き,CFMを動作させない装置は,次の表に示すフレームを透過するように設定してください。
フレーム種別 |
宛先MACアドレス |
---|---|
マルチキャスト |
0180.c200.0030〜0180.c200.003f |
本装置は,CFMが動作していない場合はすべてのCFM PDUを透過します。
(2) 他機能との共存について
(a) レイヤ2スイッチ機能との共存
「コンフィグレーションガイド Vol.1」 「22.3 レイヤ2スイッチ機能と他機能の共存について」を参照してください。
(b) レイヤ2認証との共存
「5.2.1 レイヤ2認証と他機能との共存」を参照してください。
(3) CFM PDUのバースト受信について
CCで常時監視するリモートMEP数が96以上あると,リモートMEPからのCFM PDU送信タイミングが偶然一致した場合に,本装置でCFM PDUをバースト受信することがあります。その場合,本装置でCFM PDUを廃棄することがあり,障害を誤検出するおそれがあります。
本現象が頻発する場合は,各装置でのCFM PDUの送信タイミングが重ならないように調整してください。
(4) 同一ドメインで同一プライマリVLANを設定しているMAでのMEP設定について
同一ドメインで同一プライマリVLANを設定しているMA(同一MAも含む)で,同一ポートに対して2個以上のMEPを設定できません。設定した場合は,該当するMEPでCFMが正常に動作しません。
(5) Linktraceでのルート情報の収集について
Linktraceではリンクトレースメッセージの転送先ポートは,MIP CCMデータベースまたはMACアドレステーブルを参照して決定します。そのため,リンクアップ時(リンクダウン後の再アップ含む)やスパニングツリーなどによる経路変更後は,CCでCCMを送受信するまで転送先ポートが決定できないため,正しいルート情報の収集ができません。
(6) Up MEPおよびMIPでCFMが動作しないタイミング
次のイベント発生後に,一度もリンクアップしていないUp MEPおよびMIPのポートではCFMの各機能が動作しません。一度リンクアップさせることで動作します。
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装置起動(装置再起動も含む)
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コンフィグレーションファイルのランニングコンフィグレーションへの反映
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運用コマンドrestart vlanの実行
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運用コマンドrestart cfmの実行
(7) ブロック状態のポートでMIPがLoopback,Linktraceに応答しない場合について
ブロック状態のポートにMIPを設定し,該当ポートで次に示す運用をした場合,MIPはLoopback,Linktraceに応答しないことがあります。
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スパニングツリー(PVST+,シングル)でループガード機能を運用
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スパニングツリー(MSTP)の運用時に,アクセスVLANまたはネイティブVLANをプライマリVLANとして設定
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LLDPを運用
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OADPを運用
(8) 冗長構成でのCCの動作について
レイヤ2の冗長構成(スパニングツリー,Ring Protocolなど)を組んだネットワーク上でCCを運用している場合,通信経路の切り替えが発生したときに,自装置のMEPが送信したCCMを受信してErrorCCMを検出することがあります。本障害は通信経路が安定すると回復します。