15.1.3 マスタ,バックアップの選択に関する設定
(1) マスタ,バックアップの選択方法の設定
- [設定のポイント]
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GSRPのマスタ,バックアップ状態を切り替えるときの,選択基準(アクティブポート数,優先度,装置MACアドレス)の優先順を設定します。優先順は,アクティブポート数→優先度→装置MACアドレスの順番と優先度→アクティブポート数→装置MACアドレスの順番のどちらかを選択します。
通常,アクティブポート数を最優先とすることをお勧めします。ネットワーク構成を変更する際にVLANのポート数の増減やリンクダウンなどを伴う作業を行う場合,優先度を最優先とする設定によってマスタ,バックアップの状態を固定したまま作業を行えます。
[コマンドによる設定]
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(config)# gsrp 1
GSRPコンフィグレーションモードに移行します。
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(config-gsrp)# selection-pattern priority-ports-mac
選択基準の優先順位を,優先度→アクティブポート数→装置MACアドレスの順に設定します。
(2) VLANグループの優先度の設定
- [設定のポイント]
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VLANグループごとに,優先度を設定します。数字が大きいほど優先度が高くなります。優先度を設定することによって,アクティブポート数が同じ状態でマスタにしたい装置を設定します。
複数のVLANグループを作成し,VLANグループごとに優先度を変えることで,VLANグループごとのロードバランス構成をとることができます。
[コマンドによる設定]
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(config)# gsrp 1
GSRPコンフィグレーションモードに移行します。
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(config-gsrp)# vlan-group 1 priority 80
VLANグループ1の優先度を80に設定します。
(3) バックアップ固定機能の設定
- [設定のポイント]
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バックアップ固定機能は,片方のGSRPスイッチの全VLANグループを強制的にバックアップ状態にします。ケーブル配線の変更や装置の再起動を伴うような大きな構成変更を行いたい場合などに,本機能によって対向のGSRPスイッチをすべてのVLANグループのマスタとした状態で構成変更を行えます。
[コマンドによる設定]
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(config)# gsrp 1
GSRPコンフィグレーションモードに移行します。
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(config-gsrp)# backup-lock
バックアップ固定機能を設定します。すべてのVLANグループがバックアップになり,対向のGSRPスイッチがマスタになります。