コンフィグレーションガイド Vol.1


20.6.1 機能一覧

100BASE-FXの光ファイバを使用したインタフェースについて説明します。

〈この項の構成〉

(1) 接続インタフェース

(a) 100BASE-FX

100BASE-FXをサポートしています。回線速度は100Mbit/s,全二重固定接続だけをサポートします。オートネゴシエーションはサポートしていません。

100BASE-FX:

マルチモード光ファイバを使用して2kmの伝送距離を実現します。

(マルチモード,最大2km)

(b) 100BASE-FX接続仕様

本装置のコンフィグレーションでの指定値と相手装置の伝送速度および,全二重および半二重モードの接続仕様を次の表に示します。なお,100BASE-FXの物理仕様については,「ハードウェア取扱説明書」を参照してください。

表20‒12 伝送速度および,全二重および半二重モードごとの接続仕様

接続装置側設定

本装置の設定

設定

インタフェース

固定

100BASE

全二重

固定

100BASE

半二重

×

100BASE

全二重

100BASE

全二重

オートネゴシエーション

100BASE

半二重

×

100BASE

全二重

×

(凡例) ×:接続できない

(2) フローコントロール

フローコントロールは,装置内の受信バッファ枯渇でフレームを廃棄しないように,相手装置にフレームの送信をポーズパケットによって,一時的に停止指示する機能です。自装置がポーズパケット受信時は,送信規制を行います。

本装置では,受信バッファの使用状況を監視し,相手装置の送信規制を行う場合,ポーズパケットを送信します。本装置がポーズパケット受信時は,送信規制を行います。フローコントロールのコンフィグレーションは,送信と受信とでそれぞれ設定でき,有効または無効モードを選択できます。本装置と相手装置の設定を送信と受信が一致するように合わせてください。例えば,本装置のポーズパケット送信をonに設定した場合,相手装置のポーズパケット受信は有効に設定してください。本装置と相手装置の設定内容と実行動作を「表20‒13 フローコントロールの送信動作」および「表20‒14 フローコントロールの受信動作」に示します。

表20‒13 フローコントロールの送信動作

本装置のポーズパケット送信

相手装置のポーズパケット受信

フローコントロール動作

on

有効

相手装置が送信規制を行う

off

無効

相手装置が送信規制を行わない

desired

desired

相手装置が送信規制を行う

(凡例)on:有効 off:無効 desired:有効

表20‒14 フローコントロールの受信動作

本装置のポーズパケット受信

相手装置のポーズパケット送信

フローコントロール動作

on

有効

本装置が送信規制を行う

off

無効

本装置が送信規制を行わない

desired

desired

本装置が送信規制を行う

(凡例)on:有効 off:無効 desired:有効

(3) ジャンボフレーム

ジャンボフレームは,MACヘッダのDA〜データが1518オクテットを超えるフレームを中継するための機能です。コンフィグレーションコマンドip mtuのMTU長を合わせて変更することで,IPパケットをフラグメント化するサイズを大きくすることもできます。

本装置では,Ethernet V2形式フレームだけをサポートします。802.3形式フレームはサポートしていません。フレームについては,「20.1.3 MACおよびLLC副層制御」のフレームフォーマットを参照してください。Taggedフレームについては,「24.1.5 VLAN Tag」のTaggedフレームのフォーマットを参照してください。また,物理インタフェースは100BASE-FX(全二重)だけサポートします。ジャンボフレームのサポート機能を次の表に示します。

表20‒15 ジャンボフレームサポート機能

項目

フレーム形式

内容

EthernetV2

IEEE802.3

フレーム長

(オクテット)

1519〜9234

×

MACヘッダのDA〜データの長さ。FCSは含みません。

受信機能

×

IEEE802.3フレームは,LENGTHフィールド値が0x05DD(1501オクテット)以上の場合に廃棄します。

送信機能

×

IEEE802.3フレームは送信しません。

(凡例) ○:サポート ×:未サポート

注※ 「20.1.3 MACおよびLLC副層制御」のフレームフォーマットを参照してください。

(4) 100BASE-FX接続時の注意事項