コンフィグレーションガイド Vol.1


9.2.2 マネージメントポートの設定

〈この項の構成〉

(1) マネージメントポートのシャットダウン

[設定のポイント]

マネージメントポートのコンフィグレーションでは,複数のコマンドでコンフィグレーションを設定することがあります。そのとき,コンフィグレーションの設定が完了していない状態でマネージメントポートがリンクアップ状態になると期待した通信ができません。したがって,最初にマネージメントポートをシャットダウンしてから,コンフィグレーションの設定が完了したあとにマネージメントポートのシャットダウンを解除することを推奨します。

[コマンドによる設定]

  1. (config)# interface mgmt 0

    マネージメントポートの設定を指定します。

  2. (config-if)# shutdown

    マネージメントポートをシャットダウンします。

  3. (config-if)# *****

    マネージメントポートに対するコンフィグレーションを設定します。

  4. (config-if)# no shutdown

    マネージメントポートのシャットダウンを解除します。

[関連事項]

運用コマンドinactivate でマネージメントポートの運用を停止することもできます。ただし, inactivate コマンドでinactive 状態とした場合は,装置を再起動するとマネージメントポートがactive 状態になります。マネージメントポートをシャットダウンした場合は,装置を再起動してもマネージメントポートはdisable 状態のままです。マネージメントポートをactive 状態にするにはコンフィグレーションでno shutdown を設定して,シャットダウンを解除する必要があります。

(2) 速度とduplex の設定

本装置と相手装置の伝送速度とduplexを設定できます。デフォルトではオートネゴシエーションで,相手装置と伝送速度およびduplexを決定します。

(a) オートネゴシエーション に対応していない相手装置と接続する場合

[設定のポイント]

10BASE-T および100BASE-TX では,相手装置によってはオートネゴシエーションで接続できない場合があります。その場合は,相手装置に合わせて回線速度とduplexを指定し,固定設定で接続します。

[コマンドによる設定]

  1. (config)# interface mgmt 0

    (config-if)# shutdown

    (config-if)# speed 10

    (config-if)# duplex full

    相手装置と10BASE-T全二重で接続するようにします。

  2. (config-if)# no shutdown

(b) オートネゴシエーションでも特定の速度を使用したい場合

[設定のポイント]

本装置は,オートネゴシエーションで接続する場合でも,回線速度を設定できます。オートネゴシエーションに加えて回線速度を設定した場合,相手装置とオートネゴシエーションで接続しても,設定された回線速度にならないときはリンクがアップしません。そのため,意図しない回線速度で接続されることを防止できます。

[コマンドによる設定]

  1. (config)# interface mgmt 0

    (config-if)# shutdown

    (config-if)# speed auto 100

    相手装置とオートネゴシエーションで接続しても,100BASE-TX だけで接続するようにします。

  2. (config-if)# no shutdown

[注意事項]

回線速度とduplexは正しい組み合わせで設定してください。オートネゴシエーションの場合は,回線速度とduplexの両方ともにオートネゴシエーションを設定する必要があります。固定設定の場合は,回線速度とduplexの両方を固定設定にする必要があります。正しい組み合わせが設定されていない場合は,オートネゴシエーションで相手装置と接続します。

(3) IPv4 アドレスの設定

[設定のポイント]

マネージメントポートにIPv4 アドレスを設定します。IPv4 アドレスを設定するには,インタフェースのコンフィグレーションモードに移行する必要があります。

[コマンドによる設定]

  1. (config)# interface mgmt 0

    マネージメントポートのコンフィグレーションモードに移行します。

  2. (config-if)# ip address 192.168.1.1 255.255.255.0

    マネージメントポートにIPv4 アドレス192.168.1.1,サブネットマスク255.255.255.0 を設定します。

(4) IPv6 アドレスの設定

[設定のポイント]

マネージメントポートにIPv6 アドレスを設定します。ipv6 enable コマンドを設定して,IPv6 機能を有効にする必要があります。ipv6 enable コマンドの設定がない場合,IPv6 設定は無効になります。

[コマンドによる設定]

  1. (config)# interface mgmt 0

    マネージメントポートのコンフィグレーションモードに移行します。

  2. (config-if)# ipv6 enable

    マネージメントポートにIPv6 アドレス使用可を設定します。

  3. (config-if)# ipv6 address 2001:db8::1/64

    マネージメントポートにIPv6 アドレス2001:db8::1,プレフィックス長64 を設定します。