8.1.6 メンバスイッチの交換
次の図に示すように,マスタスイッチとして動作するメンバスイッチAとバックアップスイッチとして動作するメンバスイッチBで構成するスタックで,メンバスイッチBを同じ構成のメンバスイッチCに交換します。
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メンバスイッチを交換する流れを次の表に示します。
操作の流れとその内容 |
設定対象 |
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メンバスイッチA 本装置C (メンバスイッチC) |
メンバスイッチB |
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本装置C (メンバスイッチC) |
(4) メンバスイッチAと接続するためのメンバスイッチCのコンフィグレーションの設定
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本装置C (メンバスイッチC) |
(5) メンバスイッチAとメンバスイッチCの2台スタックへ移行
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− |
(凡例)−:該当なし
- 〈この項の構成〉
(1) メンバスイッチAと本装置Cのソフトウェアを確認
動作しているメンバスイッチAと,交換する本装置Cのソフトウェアの種類およびバージョンを確認します。
メンバスイッチAと本装置Cとでソフトウェアの種類またはバージョンが異なる場合には,本装置CのソフトウェアをメンバスイッチAと同じソフトウェアの種類またはバージョンにアップデートして一致させてください。
- [手順]
1. > show version software Date 20XX/12/26 12:01:00 UTC S/W: OS-L3CA Ver. 11.11
メンバスイッチAでソフトウェアの種類およびバージョンを確認します。
2. > show version software Date 20XX/12/26 13:01:00 UTC S/W: OS-L3CA Ver. 11.11
本装置Cでソフトウェアの種類およびバージョンを確認します。手順1で確認したメンバスイッチAのソフトウェアの種類およびバージョンと同じであることを確認してください。
(2) メンバスイッチBの停止
メンバスイッチBにログインして,メンバスイッチBを停止します。
[手順]
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> reload stop
メンバスイッチBを停止します。
なお,マスタスイッチであるメンバスイッチAからもメンバスイッチBを停止できます。その場合は,メンバスイッチAにログインして次のコマンドを実行してください。
> reload switch 2 stop
-
電源をOFFにして,スタック構成から外します。
(3) 本装置Cをスイッチ番号2として1台スタックへ移行
本装置Cのスイッチ番号を2にして,スタック機能を有効にする設定をします。
- [設定のポイント]
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本装置Cのスイッチ番号を2に設定します。その後,stack enableコマンドでスタックで動作させる設定をしてから本装置を再起動する必要があります。そのため,運用を開始する前に設定してください。また,stack enableコマンドを設定すると,本装置を再起動するまですべてのコンフィグレーションが変更できません。
なお,stack enableコマンドを設定すると,同時に次のコンフィグレーションが自動で設定されます。
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no service ipv6 dhcp
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[コマンドによる設定]
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# set switch 2
# configure
スイッチ番号を2に設定します。
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(config)# stack enable
After this command execute, please save configuration editing now in startup-config, and please reboot a device.
Do you wish to continue ? (y/n):
スタックで動作させる設定をします。コンフィグレーションの変更確認メッセージに対してyを入力します。
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(config)# save
(config)# exit
コンフィグレーションを保存して,コンフィグレーションコマンドモードから装置管理者モードに戻ります。
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# reload
本装置を再起動します。再起動後,本装置は1台構成のスタックのメンバスイッチとして動作します。
(4) メンバスイッチAと接続するためのメンバスイッチCのコンフィグレーションの設定
メンバスイッチCに,メンバスイッチAと接続してスタックを構成するための最小限のコンフィグレーションを設定します。
- [設定のポイント]
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メンバスイッチAと接続したときにメンバスイッチAが障害などで再起動してもメンバスイッチCがマスタスイッチとして動作しないように,メンバスイッチCのマスタ選出優先度を1に設定します。
なお,ここで設定したコンフィグレーションは,マスタスイッチとなるメンバスイッチAで設定したコンフィグレーションに置き換えられます。
[コマンドによる設定]
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(config)# interface fortygigabitethernet 2/0/1
(config-if)# switchport mode stack
(config-if)# exit
(config)# interface fortygigabitethernet 2/0/2
(config-if)# switchport mode stack
(config-if)# exit
メンバスイッチC(スイッチ番号2)のイーサネットインタフェースにスタックポートを設定します。
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(config)# switch 2 priority 1
メンバスイッチC(スイッチ番号2)のマスタ選出優先度を1に設定します。
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(config)# save
(config)# exit
コンフィグレーションを保存して,コンフィグレーションコマンドモードから装置管理者モードに戻ります。
(5) メンバスイッチAとメンバスイッチCの2台スタックへ移行
それぞれ1台構成のスタックのメンバスイッチとして動作しているメンバスイッチAとメンバスイッチCのスタックポートを接続して,2台構成のスタックに移行します。
メンバスイッチCのマスタ選出優先度が1のため,メンバスイッチAはマスタスイッチとして動作を継続して,メンバスイッチCは自動で再起動します。
再起動後,メンバスイッチAのコンフィグレーションに同期するためにメンバスイッチCは自動で再起動します。その後,メンバスイッチAがマスタスイッチ,メンバスイッチCがバックアップスイッチとなるスタック構成で動作します。
マスタとなったメンバスイッチAから,バックアップスイッチ(メンバスイッチC)に対して,コンフィグレーションの同期が実施されます。
[手順]
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メンバスイッチAとメンバスイッチCのスタックポートを接続します。
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# show switch detail
運用コマンドshow switch detailを実行して,メンバスイッチAがマスタスイッチ,メンバスイッチCがバックアップスイッチとなるスタックで動作していることを確認します。