コンフィグレーションガイド Vol.3

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28.1.4 VRFでのBGP4+の機能

<この項の構成>
(1) 概要
(2) VRFでBGP4+を使用する場合の注意事項

(1) 概要

BGP4+はVRF機能によって論理的に分割されたネットワーク単位で独立して動作します。なお,異なるVRF間のピア接続はできません。

(2) VRFでBGP4+を使用する場合の注意事項

本装置で,異なるVRFまたはグローバルネットワークからインポートした経路は,インポート元経路のPATH属性をそのまま引き継ぎます。このため,本装置から該当経路を広告した場合,隣接装置で経路ループを検出するおそれがあります。

  1. 異なるVRFまたはグローバルネットワークで同一のAS番号を使用する場合の注意事項
    経路のインポート元のVRFまたはグローバルネットワークと同一のAS番号を使用しているインポート先のVRFまたはグローバルネットワークに該当経路を広告する場合,その経路は隣接装置でASループを検出して,有効な経路として取り扱われません。本装置では,VRFまたはグローバルネットワークに経路のAS_PATH属性上の先頭AS番号を自装置のAS番号で上書きするコンフィグレーションコマンドneighbor as-overrideを設定できます。同一のAS番号を持つVRFまたはグローバルネットワークとの接続にBGP4+を使用する場合は,本コマンドを設定してください。
    また,本装置が直接接続していないVRFまたはグローバルネットワーク内で同一のAS番号を使用している場合,コンフィグレーションコマンドneighbor as-overrideを設定しても,隣接装置でASループを解決できません。本装置(隣接装置)では,ASループ経路を有効な経路として取り扱うコンフィグレーションコマンドneighbor permit-asloopを設定できます。VRFまたはグローバルネットワーク内で同一のAS番号を使用する場合は,本コマンドを設定してください。なお,本コマンドを設定した場合は,経路ループが発生するおそれが高くなりますのでネットワーク設計に十分注意してください。
  2. 異なるVRFまたはグローバルネットワークで同一のルータID,クラスタIDを使用する場合(ルート・リフレクション機能)の注意事項
    異なるVRFまたはグローバルネットワークで同一のルータID(オリジネータID)を使用している場合,もしくは異なるVRFまたはグローバルネットワーク内のルートリフレクタで同一のクラスタIDを使用している場合,その経路はルートリフレクタでループを検出して有効な経路として取り扱われません。ネットワーク設計に十分注意してください。

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