14.1.6 エクストラネット【SL-L3A】
- 〈この項の構成〉
(1) VRF間経路フィルタリング
VRF間で導入する経路をフィルタできます。フィルタした結果導入しないことになった経路はルーティングテーブルに入りません。
(a) フィルタの適用方法
VRF間で導入したい経路を,import inter-vrfに従ってフィルタします。
フィルタした結果がpermitである場合,経路をルーティングテーブルに導入します。適用するフィルタがない場合,またはフィルタした結果がdenyである場合,経路を導入しません。
VRF間経路フィルタリングに使うコンフィグレーションコマンドを次の表に示します。
コマンド名 |
フィルタ対象経路 |
---|---|
import inter-vrf |
route-mapに指定されたVRFの経路がフィルタリング対象になります。 |
(b) VRF間経路フィルタリングで変更可能な経路属性
他VRFまたはグローバルネットワークからインポートした経路で変更可能な属性を次の表に示します。
属性 |
デフォルト値 |
---|---|
ディスタンス値 |
210 |
タグ値 |
ルーティングテーブルの経路の値を引き継ぎます。 |
AS_PATH属性 |
(c) VRF間経路の設定
VRF間経路フィルタを指定します。フィルタ条件に従って,他VRFまたはグローバルネットワークからインポートした経路を自VRFのルーティングテーブルに導入します。導入した経路のVRF IDは導入先ルーティングテーブルのVRF IDと同じになります。また,導入した経路のプロトコル種別はextra-vrfになります。
VRF間経路フィルタにコンフィグレーションコマンドmatch vrfを指定した場合,導入元ルーティングテーブルのVRF IDと条件比較します。match vrfコマンドを指定しない場合,他VRFまたはグローバルネットワークすべてでフィルタ条件は同じになります。
(d) プロトコルでのVRF間経路の広告
各プロトコルで広告フィルタを指定すると,そのプロトコルが動作しているVRFのルーティングテーブルから経路を広告します。他VRFまたはグローバルネットワークからインポートした経路を指定する場合,コンフィグレーションコマンドredistributeでプロトコルにextra-vrfを指定します。