ip route
IPv4スタティック経路を生成します。
[入力形式]
- 情報の設定・変更
-
ip route [vrf <vrf id>] <IPv4-Prefix> <Mask> <Nexthop-Address> [<Distance>] [weight <Weight>] [tag <Tag>] [{noinstall | reject}] [poll] [noresolve]
ip route [vrf <vrf id>] <IPv4-Prefix> <Mask> <Nexthop-Address> <interface type> <interface number> [<Distance>] [weight <Weight> ] [tag <Tag>] [{noinstall | reject}] [poll] [noresolve]
ip route [vrf <vrf id>] <IPv4-Prefix> <Mask> <Nexthop-Address> {vrf <nexthop vrf id> | global} [<Distance>] [weight <Weight> ] [tag <Tag>] [{noinstall | reject}] [poll] [noresolve]
ip route [vrf <vrf id>] <IPv4-Prefix> <Mask> <interface type> <interface number> [<Distance>] [weight <Weight> ] [tag <Tag>]
- 情報の削除
-
no ip route [vrf <vrf id>] <IPv4-Prefix> <Mask> <Nexthop-Address>
no ip route [vrf <vrf id>] <IPv4-Prefix> <Mask> <Nexthop-Address> <interface type> <interface number>
no ip route [vrf <vrf id>] <IPv4-Prefix> <Mask> <Nexthop-Address> {vrf <nexthop vrf id> | global}
no ip route [vrf <vrf id>] <IPv4-Prefix> <Mask> <interface type> <interface number>
[入力モード]
(config)
[パラメータ]
- vrf <vrf id>【SL-L3A】
-
経路が属するVRFを指定します。
-
本パラメータ省略時の初期値
経路はグローバルネットワークに属します。
-
値の設定範囲
<vrf id>にVRF IDを指定します。
詳細は,「パラメータに指定できる値」を参照してください。
-
- <IPv4-Prefix>
-
宛先IPv4アドレスを指定します。
-
本パラメータ省略時の初期値
省略できません
-
値の設定範囲
IPv4アドレスを指定します。
注 <IPv4-Prefix>の<Mask>範囲外のビットは0にしてください。
-
- <Mask>
-
宛先IPアドレスマスクを指定します。
-
本パラメータ省略時の初期値
省略できません
-
値の設定範囲
IPアドレスマスクを指定します。
注 アドレスマスクを2進数に変換した際,最初に0となるビット以降はすべて0となるように指定してください。
-
- <Nexthop-Address>
-
当該経路のネクストホップアドレスを指定します。
-
本パラメータ省略時の初期値
ネクストホップを特定しません。
-
値の設定範囲
IPv4アドレスを指定します。
-
- <interface type> <interface number>
-
ネクストホップを解決するためのインタフェースを指定します。ネクストホップを解決する経路が指定インタフェースと異なる場合,本経路は有効となりません。
-
本パラメータ省略時の初期値
<Nexthop-Address>の指定がある場合:
ネクストホップを解決するためのインタフェースを特定しません。
<Nexthop-Address>の指定がない場合:
省略できません。
-
値の設定範囲
<interface type> <interface number>には,次に示すインタフェース種別グループに対応するインタフェース名およびインタフェース番号を指定できます。詳細は,「パラメータに指定できる値」の「■インタフェースの指定方法」を参照してください。
<Nexthop-Address>の指定がある場合:
・VLANインタフェース
<Nexthop-Address>の指定がない場合:
・Nullインタフェース
-
- {vrf <nexthop vrf id> | global}【SL-L3A】
-
ネクストホップが属するVRF,またはネクストホップがグローバルネットワークに属することを指定します。
- <nexthop vrf id>
-
ネクストホップが属するVRFを指定します。
- global
-
ネクストホップがグローバルネットワークに属することを指定します。
-
本パラメータ省略時の初期値
ネクストホップは経路と同一のVRFに属します。
-
値の設定範囲
<nexthop vrf id>には<vrf id>の設定範囲と同一のVRF IDを指定します。
<vrf id>の設定範囲については,「パラメータに指定できる値」を参照してください。
- <Distance>
-
該当経路のディスタンス値を指定します。
-
本パラメータ省略時の初期値
2
-
値の設定範囲
2〜255(10進数)を指定します。2は最高の優先度,255は最低の優先度を示します。
-
- weight <Weight>
-
該当経路の優先度を指定します。本パラメータは,同一宛先間の優先度を決定するためのパラメータです。
-
本パラメータ省略時の初期値
0
-
値の設定範囲
<Weight>に0〜255(10進数)を指定します。255は最高の優先度,0は最低の優先度を示します。
-
- tag <Tag>
-
該当経路に付加するタグ値を指定します。
-
本パラメータ省略時の初期値
0
-
値の設定範囲
<Tag>に0〜4294967295(10進数)を指定します。
-
- {noinstall | reject}
-
- noinstall
-
該当スタティック経路をフォワーディングテーブルに登録しないように指定します。ただし,ルーティングプロトコルを使用したスタティック経路の配布は可能です。本パラメータは,スタティック経路をほかのルーティングプロトコルにより外部に広告するものの,本装置のパケット転送には使用したくない場合に指定します。
- reject
-
該当スタティック経路をリジェクト経路として生成する場合に指定します。本パラメータは,該当スタティック経路と一致したパケットを廃棄したい場合に指定します。
-
本パラメータ省略時の初期値
該当スタティック経路を非リジェクト経路として生成し,フォワーディングテーブルに登録します。
-
値の設定範囲
なし
- poll
-
ネクストホップに対して,到達監視のためのポーリングを行うことを指定します。ポーリング指定は,ネクストホップアドレス指定時だけ設定できます。
-
本パラメータ省略時の初期値
ポーリングを行いません。
-
値の設定範囲
なし
-
- noresolve
-
該当スタティック経路のネクストホップの解決に,直結経路だけ使用します。
-
本パラメータ省略時の初期値
該当スタティック経路のネクストホップの解決に,直結経路を含むすべての経路※を使用します。
注※ noresolve未指定のスタティック経路は,ネクストホップの解決経路として使用できません。
-
値の設定範囲
なし
-
[コマンド省略時の動作]
IPv4スタティック経路を生成しません。
[通信への影響]
なし
[設定値の反映契機]
設定値変更後,すぐに運用に反映されます。
[注意事項]
-
異なるVRFのネクストホップ間でマルチパスは構成できません。
マルチパスを構成するネクストホップは,現在有効でかつ最も高いweight値を持つネクストホップを基準として,それと同じVRF上のネクストホップの中から選択されます。
例えば,次の場合,マルチパスを構成するネクストホップは,172.16.1.1と172.16.3.1の二つです。
ip route vrf 10 10.1.1.0 255.255.255.0 172.16.1.1 vrf 20 weight 30
ip route vrf 10 10.1.1.0 255.255.255.0 172.16.2.1 vrf 10 weight 20
ip route vrf 10 10.1.1.0 255.255.255.0 172.16.3.1 vrf 20 weight 10
[関連コマンド]
ip route static poll-interval
ip route static poll-multiplier
ip route static maximum-paths