コンフィグレーションガイド Vol.3


31.2.6 MLDv1/MLDv2装置との接続

本装置はMLDv1とMLDv2をサポートします。コンフィグレーションコマンドのipv6 mld versionで,インタフェースごとに使用するMLDバージョンを設定できます。指定するバージョンに応じた動作を次の表に示します。デフォルトはversion 2です。

表31‒6 MLDバージョン指定時の動作

指定バージョン

バージョン指定時の動作

version 1

MLDv1で動作します。

MLDv2パケットは無視します。

version 2

MLDv1,MLDv2の両方で動作可能です。

MLDv1,MLDv2それぞれグループアドレス単位で動作します。

version 2 only

MLDv2で動作します。

MLDv1パケットは無視します。

〈この項の構成〉

(1) MLDv1/MLDv2ルータとの接続

冗長構成などによって同一ネットワーク上に複数のMLDルータが存在する場合,互いのQueryを受信することでQuerierを決定します(「31.2.3 Querierの決定」を参照してください)。本装置は,MLDバージョンがversion 2あるいはversion 2 onlyに設定されているインタフェースでのMLDv1ルータとの接続はサポートしません(V1 Queryを無視するため,Querierを決定できなくなります)。MLDv1ルータと接続する場合は,当該インタフェースのMLDバージョンをversion 1に設定してください。

(2) MLDv1/MLDv2ホスト混在時の動作

MLDv1ホストとMLDv2ホストが混在するネットワークと接続する場合は,当該インタフェースのMLDバージョンをデフォルトの状態で使用してください。ただし,MLDv1ホストはMLDv2 QueryをMLDv1 Queryとして受信できる(RFC仕様)ことが必要になります。

MLDv1/MLDv2ホストが混在する場合,グループメンバーの登録はグループ加入を要求するMLDのバージョンによって次の表に従います。

表31‒7 MLDv1/MLDv2ホスト混在時のグループメンバー登録

グループ加入の要求

グループメンバーの登録

MLDv1で受信

MLDv1モードでグループメンバーを登録

MLDv2で受信

MLDv2モードでグループメンバーを登録

MLDv1とMLDv2で受信

MLDv1モードでグループメンバーを登録