コンフィグレーションガイド Vol.3


29.4.5 ルート・リフレッシュ

ルート・リフレッシュ機能は,変化が発生した経路だけを広告することを基本とするBGP4+で,すでに広告された経路を強制的に再広告させる機能です。

ルート・リフレッシュ機能には,自装置側から経路を再広告する機能とBGP4+ピアである相手装置側から経路を再広告させる機能があります。また,再広告の経路種別を選択できます。この機能は,clear ipv6 bgpコマンドで実行されます。

ルート・リフレッシュ機能を次の表に示します。

表29‒8 ルート・リフレッシュ機能

機能種別

経路種別

再広告方向

IPv6-Unicast経路の再送信

IPv6ユニキャスト経路

自装置側よりピアリングされた相手装置に経路を再広告します。

IPv6-Unicast経路の再受信

ピアリングされた相手装置側より自装置に経路を再広告させます。

また,ルート・リフレッシュ機能の動作概念を次の図に示します。

図29‒15 ルート・リフレッシュ機能の動作概念

[図データ]

〈この項の構成〉

(1) ルート・リフレッシュ使用時の注意事項

相手装置側から経路を再送信するには,ピアリングされた両ルータがルート・リフレッシュ機能をサポートしている必要があります。ルート・リフレッシュ機能を使用するためには,BGP4+ピア確立時にルート・リフレッシュ機能の使用を両ルータ間でネゴシエーションしておく必要があります。

また,コンフィグレーションコマンドneighbor soft-reconfiguration でinboundパラメータ指定がある場合,学習経路フィルタで抑止した経路を無効経路として保持しているため,相手装置側より自装置へ経路再広告のためのルート・リフレッシュ要求を行いません。

本装置のルート・リフレッシュ機能はRFC2918に準拠しています。ネゴシエーションで使用するルート・リフレッシュ用のCapability codeはRFC2918準拠のコード(値=2) とプライベートなコード(値=128)です。なお,ほかのベンダーによってRFC2434で定義されているプライベートなコードであるCapability code(値=128〜255)を使用されることがあります。

本装置と他装置間でルート・リフレッシュ機能を使用するときは注意してください。