コンフィグレーションガイド Vol.3


8.12.3 エクストラネット

エクストラネットを実現するには次の二つの方法があります。

ここでは,ルーティングテーブルを操作するVRF間の経路交換,およびVRF間にわたるスタティックルーティングについて説明します。また,VRF間でインポートできる経路について説明します。

〈この項の構成〉

(1) VRF間の経路交換

各VRFが持つ経路情報を交換して,エクストラネットを実現します。

VRF間の経路交換を次の図に示します。

図8‒24 VRF間の経路交換

[図データ]

(2) VRF間にわたるスタティックルーティング

他VRFのゲートウェイをネクストホップとするスタティック経路を生成して,エクストラネットを実現します。

VRF間にわたるスタティックルーティングを次の図に示します。

図8‒25 VRF間にわたるスタティックルーティング

[図データ]

(3) VRF間でインポートできる経路

他VRFまたはグローバルネットワークからインポートできる経路種別を次の表に示します。

表8‒15 他VRFまたはグローバルネットワークからインポートできる経路種別

経路種別

インポートの可否

非アクティブ経路

×

削除保留中の経路

×

エクストラネット用にインポートした経路

×

集約経路

loopbackインタフェースで設定したIPv4装置アドレスの経路

VLANインタフェースの直結経路

マネージメントポートの直結経路

×

出力インタフェースがVLANインタフェースとなる経路

出力インタフェースがloopbackインタフェースとなる経路

出力インタフェースがNullインタフェースとなる経路

(凡例) ○:インポートできる ×:インポートできない

なお,複数の経路種別に一致する場合は,一致したすべての経路種別がインポートできるときだけインポートできます。