コンフィグレーションガイド Vol.2


17.2.2 L2ループ検知の設定

L2ループ検知機能を設定する手順を次に示します。ここでは,次の図に示す本装置Cの設定例を示します。

ポート1/0/1および1/0/2はコアネットワークと接続しているため,アップリンクポートを設定します。ポート1/0/3および1/0/4は下位装置と接続しているため,検知送信閉塞ポートを設定します。

図17‒6 L2ループ検知の設定例

[図データ]

〈この項の構成〉

(1) L2ループ検知機能の設定

[設定のポイント]

L2ループ検知機能のコンフィグレーションでは,装置全体で機能を有効にする設定と,実際にL2ループ障害を検知したいポートを設定する必要があります。

[コマンドによる設定]

  1. (config)# loop-detection enable

    本装置でL2ループ検知機能を有効にします。

  2. (config)# interface range gigabitethernet 1/0/1-2

    (config-if-range)# loop-detection uplink-port

    (config-if-range)# exit

    ポート1/0/1および1/0/2をアップリンクポートに設定します。この設定によって,ポート1/0/1および1/0/2でL2ループ検知フレームを受信した場合,送信元ポートに対して送信元のポート種別に従った動作をします。

  3. (config)# interface range gigabitethernet 1/0/3-4

    (config-if-range)# loop-detection send-inact-port

    (config-if-range)# exit

    ポート1/0/3および1/0/4を検知送信閉塞ポートに設定します。この設定によって,ポート1/0/3および1/0/4でL2ループ検知フレームを送信し,また,本ポートでループ障害検知時は,本ポートをinactive状態にします。

(2) L2ループ検知フレームの送信間隔の設定

[設定のポイント]

L2ループ検知フレームの最大送信レートを超えたフレームは送信しません。フレームを送信できなかったポートやVLANでは,ループ障害を検知できなくなります。L2ループ検知フレームの最大送信レートを超える場合は,送信間隔を長く設定し最大送信レートに収まるようにする必要があります。

[コマンドによる設定]

  1. (config)# loop-detection interval-time 60

    L2ループ検知フレームの送信間隔を60秒に設定します。

(3) inactive状態にする条件の設定

[設定のポイント]

通常は,1回のループ障害の検知でinactive状態にします。この場合,初期値(1回)のままで運用できます。しかし,瞬間的なループでinactive状態にしたくない場合には,inactive状態にするまでのL2ループ検知フレーム受信数を設定できます。

[コマンドによる設定]

  1. (config)# loop-detection threshold 100

    L2ループ検知フレームを100回受信することでinactive状態にするように設定します。

  2. (config)# loop-detection hold-time 60

    L2ループ検知フレームを最後に受信してからの受信数を60秒保持するように設定します。

(4) 自動復旧時間の設定

[設定のポイント]

inactive状態にしたポートを自動的にactive状態にしたい場合に設定します。

[コマンドによる設定]

  1. (config)# loop-detection auto-restore-time 300

    300秒後に,inactive状態にしたポートを自動的にactive状態に戻す設定をします。