コンフィグレーションガイド Vol.2


13.5.1 VLANグループ単位のロードバランス構成

GSRPでは,VLANグループ単位にマスタ状態,バックアップ状態の状態管理を行います。1台のGSRPスイッチで最大64個のVLANグループまで設定できます。複数のVLANグループを同居させることで,VLANグループ単位のロードバランス構成をとり,トラフィックの負荷分散を図ることができます。ロードバランス構成の概要を次の図に示します。

この図では,本装置AがVLANグループ1に対してマスタ状態,VLANグループ2に対してバックアップ状態で動作,また本装置BがVLANグループ1に対してバックアップ状態,VLANグループ2に対してマスタ状態で動作している例を示しています。

図13‒10 ロードバランス構成

[図データ]

レイヤ3冗長切替機能でロードバランス構成をとると,異なる装置がマスタ状態のVLAN間で通信するためにはGSRPスイッチ間で通信経路を確保する必要があります。この通信は,「13.5.3 レイヤ3冗長切替機能での上流ネットワーク障害による切り替え」で示したダイレクトリンク上のVLANで行います。レイヤ3冗長切替機能を使用する場合のロードバランス構成の概要を次の図に示します。

この図では,本装置AがVLAN 10に対してマスタ状態,本装置BがVLAN 20に対してマスタ状態で動作しています。上流IPネットワークへの通信はそれぞれマスタ状態の装置を経由します。VLAN10とVLAN20の間での通信はダイレクトリンク上のVLANを経由します。

図13‒11 レイヤ3冗長切替機能使用時のロードバランス構成

[図データ]