コンフィグレーションガイド Vol.1


28.7.6 リンクアグリゲーションを用いた場合の障害監視時間の設定

リングポートをリンクアグリゲーションで構成した場合に,ヘルスチェックフレームが転送されているリンクアグリゲーション内のポートに障害が発生すると,リンクアグリゲーションの切り替えまたは縮退動作が完了するまでの間,制御フレームが廃棄されてしまいます。このため,マスタノードの障害監視時間(health-check holdtime)がリンクアグリゲーションの切り替えまたは縮退動作が完了する時間よりも短いと,マスタノードがリングの障害を誤検出し,経路の切り替えを行います。この結果,ループが発生するおそれがあります。

リングポートをリンクアグリゲーションで構成した場合は,マスタノードの障害監視時間をリンクアグリゲーションによる切り替えまたは縮退動作が完了する時間よりも大きくする必要があります。

なお,LACPによるリンクアグリゲーションを使用する場合は,LACPDUの送信間隔の初期値がlong(30秒)となっていますので,初期値を変更しないまま運用すると,ループが発生するおそれがあります。LACPによるリンクアグリゲーションを使用する際は,マスタノードの障害監視時間を変更するか,LACPDUの送信間隔をshort(1秒)に設定してください。

図28‒41 リンクアグリゲーション使用時の障害検出

[図データ]