コンフィグレーションガイド Vol.1


28.3.2 障害検出時の動作

シングルリングでのリング障害検出時の動作について次の図に示します。

図28‒10 リング障害時の動作

[図データ]

〈この項の構成〉

(1) マスタノード動作

あらかじめ設定された時間内に,両方向のヘルスチェックフレームを受信しなければ障害と判断します。障害を検出したマスタノードは,次に示す手順で切り替え動作を行います。

1. データ転送用リングVLAN状態の変更

セカンダリポートのリングVLAN状態をブロッキングからフォワーディングに変更します。障害検出時のリングVLAN状態は次の表のように変更します。

表28‒2 障害検出時のデータ転送用リングVLAN状態

リングポート

変更前(正常時)

変更後(障害時)

プライマリポート

フォワーディング

フォワーディング

セカンダリポート

ブロッキング

フォワーディング

2. フラッシュ制御フレームの送信

マスタノードのプライマリポートおよびセカンダリポートからフラッシュ制御フレームを送信します。

3. MACアドレステーブルのクリア

MACアドレステーブルエントリのクリアを行います。MACアドレステーブルエントリをクリアすることで,迂回経路へ切り替えられます。

4. 監視状態の変更

リング障害を検出すると,マスタノードは障害監視状態から復旧監視状態に遷移します。

(2) トランジットノード動作

障害を検出したマスタノードから送信されるフラッシュ制御フレームを受信すると,トランジットノードでは次に示す動作を行います。

5. フラッシュ制御フレームの転送

受信したフラッシュ制御フレームを次のノードに転送します。

6. MACアドレステーブルのクリア

MACアドレステーブルエントリのクリアを行います。MACアドレステーブルエントリをクリアすることで,迂回経路へ切り替えられます。