コンフィグレーションガイド Vol.1


27.9.4 マルチプルスパニングツリー使用時の注意事項

〈この項の構成〉

(1) 他機能との共存

22.3 レイヤ2スイッチ機能と他機能の共存について」を参照してください。

(2) MSTリージョンについて

本装置と他装置で扱えるVLANの範囲が異なることがあります。そのような装置を同じMSTリージョンとして扱いたい場合は,該当VLANをMSTインスタンス0に所属させてください。

(3) トポロジーの収束に時間が掛かる場合について

CISTのルートブリッジまたはMSTインスタンスのルートブリッジで,次の表に示すイベントが発生すると,トポロジーが落ち着くまでに時間が掛かる場合があります。その間,通信が途絶えたり,MACアドレステーブルのクリアが発生したりします。

表27‒16 ルートブリッジでのイベント発生

イベント

内容

イベントの発生したルートブリッジ種別

影響トポロジー

コンフィグレーション変更

リージョン名(1),リビジョン番号(2),またはインスタンス番号とVLANの対応(3)をコンフィグレーションで変更し,リージョンを分割または同じにする場合

(1) MSTコンフィグレーションモードのnameコマンド

(2) MSTコンフィグレーションモードのrevisionコマンド

(3) MSTコンフィグレーションモードのinstanceコマンド

CISTのルートブリッジ

CIST

MSTインスタンス0 (IST)でのルートブリッジ

CIST

MSTインスタンス1以降でのルートブリッジ

当該MSTインスタンス

ブリッジ優先度をspanning-tree mst root priorityコマンドで下げた(現状より大きな値を設定した)場合

CISTのルートブリッジ

CIST

MSTインスタンス1以降でのルートブリッジ

当該MSTインスタンス

その他

本装置が停止した場合

CISTのルートブリッジ

CIST

MSTインスタンス0 (IST)でのルートブリッジ

CIST

MSTインスタンス1以降でのルートブリッジ

当該MSTインスタンス

本装置と接続している対向装置で,ループ構成となっている本装置の全ポートがダウンした場合(本装置が当該ループ構成上ルートブリッジではなくなった場合)

CISTのルートブリッジ

CIST

MSTインスタンス0 (IST)でのルートブリッジ

CIST

MSTインスタンス1以降でのルートブリッジ

当該MSTインスタンス