21.2.4 ポートチャネルインタフェースの設定
ポートチャネルインタフェースでは,チャネルグループ上で動作する機能を設定します。
ポートチャネルインタフェースは,コンフィグレーションコマンドで設定するか,イーサネットインタフェースコンフィグレーションモードでchannel-group modeコマンドを設定することによって自動的に生成されます。
(1) ポートチャネルインタフェースとイーサネットインタフェースの関係
ポートチャネルインタフェースは,チャネルグループ上で動作する機能を設定します。それらはイーサネットインタフェースコンフィグレーションモードでも設定することができます。このような機能を設定するコマンドはポートチャネルインタフェースとイーサネットインタフェースで関連性があり,設定する際に次のように動作します。
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ポートチャネルインタフェースとイーサネットインタフェースで関連コマンドの設定が一致している必要があります。
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ポートチャネルインタフェースを未設定の状態でイーサネットインタフェースにchannel-group modeコマンドを設定すると,自動的にポートチャネルインタフェースを生成します。このとき,channel-group modeコマンドを設定するイーサネットインタフェースに関連コマンドが設定されていてはいけません。
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ポートチャネルインタフェースがすでに設定済みの状態でイーサネットインタフェースにchannel-group modeコマンドを設定する場合,関連コマンドが一致している必要があります。
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ポートチャネルインタフェースで関連コマンドを設定すると,channel-group modeコマンドで登録されているイーサネットインタフェースの設定にも同じ設定が反映されます。
ポートチャネルインタフェースとイーサネットインタフェースで一致している必要のあるポートチャネル関連コマンドを次の表に示します。
機能 |
コマンド |
---|---|
VLAN |
switchport mode |
switchport access |
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switchport trunk |
|
switchport protocol |
|
switchport mac |
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switchport vlan mapping |
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switchport vlan mapping enable |
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スパニングツリー |
spanning-tree portfast |
spanning-tree bpdufilter |
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spanning-tree bpduguard |
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spanning-tree guard |
|
spanning-tree link-type |
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spanning-tree port-priority |
|
spanning-tree cost |
|
spanning-tree vlan port-priority |
|
spanning-tree vlan cost |
|
spanning-tree single port-priority |
|
spanning-tree single cost |
|
spanning-tree mst port-priority |
|
spanning-tree mst cost |
|
IEEE802.1X |
dot1x port-control |
dot1x force-authorize-port |
|
dot1x multiple-hosts |
|
dot1x multiple-authentication |
|
dot1x max-supplicant |
|
dot1x reauthentication |
|
dot1x timeout reauth-period |
|
dot1x timeout tx-period |
|
dot1x timeout supp-timeout |
|
dot1x timeout server-timeout |
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dot1x timeout keep-unauth |
|
dot1x timeout quiet-period |
|
dot1x max-req |
|
dot1x ignore-eapol-start |
|
dot1x supplicant-detection |
|
DHCP snooping |
ip dhcp snooping trust |
ip arp inspection trust |
|
ip verify source |
|
GSRP |
gsrp direct-link |
gsrp reset-flush-port |
|
gsrp no-flush-port |
|
gsrp exception-port |
|
L2ループ検知 |
loop-detection |
OADP |
oadp enable |
(2) チャネルグループ上で動作する機能の設定
- [設定のポイント]
-
ポートチャネルインタフェースでは,VLANやスパニングツリーなど,チャネルグループ上で動作する機能を設定します。ここでは,トランクポートを設定する例を示します。
[コマンドによる設定]
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(config)# interface range gigabitethernet 1/0/1-2
(config-if-range)# channel-group 10 mode on
(config-if-range)# exit
ポート1/0/1,1/0/2をスタティックモードのチャネルグループ10に登録します。また,チャネルグループ10のポートチャネルインタフェースが自動生成されます。
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(config)# interface port-channel 10
チャネルグループ10のポートチャネルインタフェースコンフィグレーションモードに移行します。
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(config-if)# switchport mode trunk
チャネルグループ10をトランクポートに設定します。
(3) ポートチャネルインタフェースのshutdown
- [設定のポイント]
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ポートチャネルインタフェースをshutdownに設定すると,チャネルグループに登録されているすべてのポートの通信を停止します。リンクアップしているポートはアップ状態のまま通信停止状態になります。
[コマンドによる設定]
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(config)# interface range gigabitethernet 1/0/1-2
(config-if-range)# channel-group 10 mode on
(config-if-range)# exit
ポート1/0/1,1/0/2をスタティックモードのチャネルグループ10として登録します。
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(config)# interface port-channel 10
(config-if)# shutdown
ポートチャネルインタフェースコンフィグレーションモードに移行してshutdownを設定します。ポート1/0/1,1/0/2の通信が停止し,チャネルグループ10は停止状態になります。