14.2.2 backup/restoreコマンドを用いる手順
- 〈この項の構成〉
(1) 情報のバックアップ
装置が正常に稼働しているときに,backupコマンドを用いてバックアップを作成しておきます。backupコマンドは,装置の稼働に必要な次の情報を一つのファイルにまとめて,MCまたは外部のFTPサーバに保存します。
これらの情報に変更があった場合,backupコマンドによるバックアップの作成をお勧めします。
-
ソフトウェアを稼働中のバージョンにアップデートするためのファイル
-
ソフトウェアライセンスおよびオプションライセンス
-
電源運用モード
-
スタートアップコンフィグレーション
-
ユーザアカウント/パスワード
-
SSHサーバのホスト鍵ペア
-
内蔵Web認証DB
-
Web認証画面
-
Web認証のサーバ証明書・秘密鍵・中間CA証明書
-
内蔵MAC認証DB
-
IPv6 DHCPサーバの本装置DUID
-
スタック情報ファイル
-
インストール済みのスクリプトファイル
backupコマンドでは次に示す情報は保存されないので注意してください。
-
show loggingコマンドで表示される運用ログ情報など
-
装置内に保存されているダンプファイルなどの障害情報
-
ユーザアカウントごとに設けられるホームディレクトリにユーザが作成および保存したファイル
(2) 情報のリストア
backupコマンドで作成されたバックアップファイルから情報を復旧する場合,restoreコマンドを使用します。
restoreコマンドを実行すると,バックアップファイル内に保存されているソフトウェアアップデート用ファイルを使用して装置のソフトウェアをアップデートします。このアップデート作業後,装置は自動的に再起動します。再起動後,復旧された環境になります。
なお,restoreコマンドを実行するときは,次の点に注意してください。
-
restoreコマンドで情報を復旧する場合は,リストア対象の装置と同じモデル名称の装置で作成したバックアップファイルを使用してください。
装置のモデル名称は,show versionコマンドで表示されるModelで確認してください。
-
バックアップファイル作成時のソフトウェアバージョンが,リストア対象の装置に適していることを確認してください。
-
装置に設定されたユーザアカウントと,バックアップファイルに含まれるユーザアカウントが同じ(ユーザ名およびユーザの追加/削除順序が同じ)になるようにしてください。ユーザアカウントが異なる場合,リストア後にファイルが操作できなくなります。