コンフィグレーションガイド Vol.2

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3.10.2 CoS値・キューイング優先度

CoS値は,フレームの装置内における優先度を表すインデックスを示します。キューイング優先度は,キューイングする各キューに対して廃棄されやすさの度合いを示します。

CoS値とキューイング優先度の指定範囲を次の表に示します。

表3-18 CoS値とキューイング優先度の指定範囲

項目 指定範囲
CoS値 0〜7
キューイング優先度 1〜3

CoS値の指定は,ユーザ優先度引き継ぎと同時に設定できません。

また,フロー制御の優先度決定およびユーザ優先度引き継ぎが行われていないフレームは,デフォルトのCoS値とキューイング優先度を使用します。フレーム種別ごとのデフォルトのCoS値とキューイング優先度を次の表に示します。

表3-19 フレーム種別ごとのデフォルトのCoS値とキューイング優先度

フレーム種別 デフォルト値
CoS値 キューイング優先度
ユニキャストフレーム ユーザ優先度マッピングに従います 3
ブロードキャストフレーム 0
マルチキャストフレーム

また,ミラーリングしたフレームは,コピー元のフレームのCoS値およびキューイング優先度に準じます。

なお,次に示すフレームは,フロー制御の優先度決定およびユーザ優先度引き継ぎの有無にかかわらず,固定的にCoS値とキューイング優先度を決定します。

優先度決定およびユーザ優先度引き継ぎで変更できないフレームを次の表に示します。

表3-20 優先度決定で変更できないフレーム一覧

フレーム種別 CoS値 キューイング優先度
本装置が自発的に送信するフレーム 7 3
本装置が受信するフレームのうち次のフレーム
  • ARPフレーム※1※2
  • 回線テストに使用するフレーム
5
本装置が受信するフレームのうち次のフレーム
  • 自装置宛てのMACアドレス学習の移動検出と見なしたフレーム
2
本装置がレイヤ3中継し,本装置が受信するフレームのうち次のパケット/フレーム
  • MTUを超えるIPv4,IPv6パケット
  • TTLが1のフレーム
  • ホップリミットが1のフレーム
  • IPオプション付きのフレーム
  • IPv6拡張ヘッダ付きのフレーム
2
本装置がレイヤ3中継し,本装置が受信するフレームのうち次のパケット
  • 宛先不明のIPv4,IPv6パケット
2
本装置でレイヤ3中継するフレームのうち次のフレーム
  • 本装置でフラグメントしたフレーム
  • IPオプション付きのフレーム
  • IPv6拡張ヘッダ付きのフレーム
  • ARP/NDPの未解決により本装置に一時的に滞留する中継フレーム
3

(凡例) −:フロー制御の優先度決定で変更できる

注※1
コンフィグレーションコマンドflow action-change arp-discard-classで,ARPブロードキャストフレームのキューイング優先度を3から2に変更できます。

注※2
コンフィグレーションコマンドflow action-change arp-reply-cosで,本装置が受信する,宛先MACアドレスがブロードキャストアドレスであるARP応答フレームのCoS値を5から0に変更できます。

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