コンフィグレーションガイド Vol.2

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1.1.8 フィルタ使用時の注意事項

<この項の構成>
(1) 複数フィルタエントリ一致時の動作【AX3650S】
(2) VLAN Tag付きフレームに対するフィルタ
(3) IPv4フラグメントパケットに対するフィルタ
(4) 拡張ヘッダのあるIPv6パケットに対するフィルタ
(5) IPv4プロトコル検出について
(6) フィルタエントリ適用時の動作
(7) フィルタエントリ変更時の動作
(8) ほかの機能との同時動作

(1) 複数フィルタエントリ一致時の動作【AX3650S】

フレームが複数のフィルタエントリに一致した場合,一致したフィルタエントリの統計情報が採られます。

(2) VLAN Tag付きフレームに対するフィルタ

3段以上のVLAN Tagがあるフレームに対して,MAC条件のイーサネットタイプ,IPv4条件,またはIPv6条件をフロー検出条件としたフィルタを実施できません。

2段のVLAN Tagがあるフレームに対して,MAC条件のイーサネットタイプ,IPv4条件,またはIPv6条件をフロー検出条件としたフィルタを受信側で実施するためには,次の条件のどちらかを満たす必要があります。

(3) IPv4フラグメントパケットに対するフィルタ

IPv4フラグメントパケットに対してTCP/UDPヘッダ・ICMPヘッダをフロー検出条件としたフィルタを行った場合,2番目以降のフラグメントパケットはTCP/UDPヘッダ・ICMPヘッダがパケット内にないため,検出できません。フラグメントパケットを含めたフィルタを実施する場合は,フロー検出条件にMACヘッダ,IPヘッダを指定してください。

(4) 拡張ヘッダのあるIPv6パケットに対するフィルタ

IPv6拡張ヘッダのあるIPv6パケットに対してTCP/UDPヘッダ・ICMPヘッダをフロー検出条件としたフィルタはできません。拡張ヘッダのあるパケットに対してフィルタを実施する場合は,フロー検出条件にMACヘッダ,IPv6ヘッダを指定してください。

(5) IPv4プロトコル検出について

プロトコル名称ahまたはプロトコル番号51は,フィルタ条件として指定しても検出できません。

(6) フィルタエントリ適用時の動作

本装置では,インタフェースに対してフィルタを適用すると,設定したフィルタエントリが適用されるまでの間,暗黙の廃棄を含むほかのフィルタエントリで検出される場合があります。その場合,検出した暗黙の廃棄を含むフィルタエントリの統計情報が採られます。

注※
  • 1エントリ以上を設定したアクセスリストをアクセスグループコマンドでインタフェースに適用する場合
  • アクセスリストをアクセスグループコマンドで適用し,エントリを追加する場合
  • 装置起動時,運用コマンドcopy実行時,または運用コマンドrestart vlan実行時に,フィルタエントリを適用する場合

(7) フィルタエントリ変更時の動作

本装置では,インタフェースに適用済みのフィルタエントリを変更すると,変更が反映されるまでの間,検出の対象となるフレームが検出されなくなります。そのため,一時的にほかのフィルタエントリまたは暗黙の廃棄エントリで検出されます。

(8) ほかの機能との同時動作

(a) 特定の条件によって廃棄されたフレームの統計情報

以下の場合フレームは廃棄しますが,受信側のインタフェースに対してフィルタエントリを設定し一致した場合,一致したフィルタエントリの統計情報が採られます。

(b) フィルタ使用時のストーム検出

フィルタ検出による廃棄とストーム検出による廃棄が同時に発生すると,本来中継されるはずのフレームを含め,より多くのフレームが廃棄されることがあります。

(c) IP未設定VLAN抑止モードと他機能との共存

IP未設定VLAN抑止モードと共存不可の関係にある機能を次に示します。

注※1 「コンフィグレーションガイド Vol.1 21.3 レイヤ2スイッチ機能と他機能の共存について」を参照してください。

注※2 「5.2.1 レイヤ2認証と他機能との共存」を参照してください。

注※3 「13.1.7 DHCP snooping使用時の注意事項」を参照してください。

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