コンフィグレーションガイド Vol.1

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29.4.2 IPアドレス制御方式

本装置ではswrt_multicast_tableコマンドを設定することによって,IPv6マルチキャストとMLD snoopingの両方を同一のVLAN上で同時に使用できます。IPv6マルチキャストとMLD snoopingを同時に使用する場合,該当するVLANに必ずIPv6マルチキャストを使用してください。

<この項の構成>
(1) IPアドレスの学習
(2) IPv6マルチキャストパケットのレイヤ2中継
(3) IPv6マルチキャストパケットのレイヤ3中継
(4) IPv6マルチキャスト同時使用時のSpecific Query送信

(1) IPアドレスの学習

MLD snoopingが設定されたVLANでMLDメッセージを受信することによってマルチキャストIPアドレスをダイナミックに学習します。学習したマルチキャストIPアドレスの情報はIPv6マルチキャストのマルチキャスト中継エントリに設定します。

(a) エントリの登録

MLDv1 ReportメッセージおよびMLDv2 Report(加入要求)メッセージを受信すると,メッセージに含まれるマルチキャストグループアドレスからマルチキャストIPアドレスを学習し,MLDv1/MLDv2 Reportメッセージを受信したポートにだけマルチキャストグループ宛てのトラフィックを転送するエントリを作成します。

(b) エントリの削除

学習したマルチキャストIPアドレスは次のどれかの場合に,すべてのポートにグループメンバーが存在しなくなった時点で削除されます。

(2) IPv6マルチキャストパケットのレイヤ2中継

IPv6マルチキャストパケットの受信VLAN内のレイヤ2中継はIPアドレスベースで処理します。MLD snoopingの結果によるレイヤ2中継は,MLD Report(加入要求)メッセージを受信したポートすべてに中継します。

(3) IPv6マルチキャストパケットのレイヤ3中継

IPv6マルチキャストによるVLAN間のレイヤ3中継時に,中継先のVLANでMLD snoopingが動作している場合,レイヤ3中継されたマルチキャストトラフィックは,中継先のVLAN内でMLD snoopingの学習結果に従って中継されます。

(4) IPv6マルチキャスト同時使用時のSpecific Query送信

IPv6マルチキャストが動作することで本装置がVLAN内の代表クエリアである場合,MLD DoneメッセージまたはMLDv2 Report(離脱要求)メッセージ受信によるGroup-Specific QueryまたはGroup-and-Source-Specific Queryの送信は,受信ポートだけでなくVLAN内の全ポートに送信します。

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