コンフィグレーションガイド Vol.1

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3.14.1 IPv4マルチキャスト

IPv4マルチキャストを設定できるインタフェース数およびルーティングテーブルのエントリ数を次の表に示します。本装置はIPv4マルチキャストルーティングプロトコルとしてPIM-SMまたはPIM-SSMをサポートします。PIM-SMとPIM-SSMは同時に動作できます。

複数のVRFでIPv4マルチキャストを使用する場合,グローバルネットワークとすべてのVRFの合計を本収容条件内に収めてください。

表3-108 IPv4マルチキャストの最大数

項 目 最大数
PIM-SM/SSMマルチキャストインタフェース数※1 63/装置
IGMP動作インタフェース数 127/装置
マルチキャスト送信元の数 128/グループ
PIM-SM/SSMマルチキャスト経路情報のエントリ((S,G)エントリ,(*,G)エントリ,およびネガティブキャッシュ)数※2
S:送信元IPアドレス
G:グループアドレス
1024/装置
IGMPv2/IGMPv3(EXCLUDEモード)でPIM-SSMを連携動作させる設定数(ソース,グループのペア数)※3 1024/装置
IGMPv3で1Reportにつき処理できるrecord情報※4 256record/メッセージ
256ソース/record
IGMP加入グループ数※5 1024/装置
マルチキャストルータ隣接数 64/装置
ランデブーポイント数 2/グループ
1装置当たりランデブーポイントで設定できるグループ数 128/装置
1ネットワーク(VPN)当たりランデブーポイントに設定できる延べグループ数 128/ネットワーク(VPN)
128/装置※6
1ネットワーク(VPN)当たりのBSR候補数 16/ネットワーク(VPN)
32/装置※6
静的加入グループ数※7 256/装置
静的ランデブーポイント(RP)ルータアドレス数 16/装置
インタフェース当たりのIGMP加入グループ数※5 1024/インタフェース
IGMPグループ当たりのソース数 128/グループ
マルチキャストを設定できるVRF数 31/装置
エクストラネットのマルチキャストフィルタ数※8 64/装置
エクストラネットで使用するroute-map数 32/装置
32/VRF
PIM-SM VRF Gateway動作マルチキャストアドレス数※9 32/装置
32/VRF

注※1
PIM-SM/PIM-SSMとして他ルータと隣接するインタフェース数。

注※2
上限はテーブルエントリ数の配分パターンによって異なります。詳細は「3.1 テーブルエントリ数」を参照してください。ただし,次の条件を同時に満たす環境でPIM-SMを使用する場合,最大エントリ数が128以上のモードを選択していても,最大エントリ数は128になります。
  • マルチキャストブロードバンド通信
  • 本装置がfirst hop routerまたはランデブーポイント
また,本装置に設定されたIPインタフェース数(マルチキャストインタフェース数ではない)によってもエントリ数が変わります。エントリ単位の入出力ポート数を全エントリ分合算したポート数が「表3-109 IPインタフェース設定数に対するマルチキャスト入出力ポート数」に示す範囲内になるように使用してください。
なお,IPv4とIPv6を同時動作させた場合はIPv4とIPv6のエントリの合計となります。
1エントリ内の入出力ポート数は,入出力インタフェースで同一のポートを使用している場合は1で数えます。例えば,入力インタフェースでポート1/0/1および1/0/2,出力インタフェース1でポート1/0/2,1/0/3および1/0/4,出力インタフェース2でポート1/0/3,1/0/4および1/0/5を使用している場合,該当するエントリの入出力ポート数は5となります。

注※3
マルチキャストで使用するインタフェース数および加入グループ数によって設定できる数が変わります。「表3-110 使用インタフェース数に対するIGMPv2/IGMPv3(EXCLUDEモード)でPIM-SSMを連動させる設定可能数」および「表3-111 加入グループ数に対するIGMPv2/IGMPv3(EXCLUDEモード)でPIM-SSMを連動させる設定可能数」に示す範囲内で使用してください。加入グループ数は,動的および静的加入グループ数の総計です。同一グループアドレスが異なるインタフェースに加入している場合,加入グループ数は一つではなく,加入したインタフェースの数になります。

注※4
一つのReportメッセージで処理できるソース数は延べ256ソースまでです。ソース情報のないrecordも1ソースとして数えます。
IGMPv3(EXCLUDEモード)でPIM-SSMを連携動作させる設定をした場合,その設定に一致したEXCLUDE recordで定義されているソース数を数えます。また,受信したReportメッセージ内にEXCLUDE recordが複数存在し,IGMPv3(EXCLUDEモード)でPIM-SSMを連携動作させる設定で追加したソース数が延べ256を超えた場合,以降のそのメッセージ内のEXCLUDE recordで,連携動作の対象となるEXCLUDE recordについてマルチキャスト中継情報は作成しません。

注※5
本装置に直接接続しているグループの数を示します。IGMPv3使用時に送信元を指定する場合のグループ数は,送信元とグループの組み合わせの数となります。「図3-1 マルチキャストグループ数の例」の例では3です。インタフェース当たりの加入可能グループ数については,「表3-112 IPv4でのインタフェース当たりの加入可能グループ数」を参照してください。

図3-1 マルチキャストグループ数の例

[図データ]

注※6
本装置のグローバルネットワークとすべてのVRFに接続するネットワーク(VPN)上の総数です。

注※7
静的加入グループ数とは,各マルチキャストインタフェースで静的加入するグループアドレスの総数です。同一グループアドレスを複数の異なるインタフェースに静的加入設定した場合,静的加入グループ数は一つではなく,静的加入設定したインタフェースの数になります。一つのインタフェースに設定できる静的加入グループ数は256までです。

注※8
すべてのroute-mapで指定したaccess-list内のアドレスの延べ数です。

注※9
エクストラネットで指定したroute-mapを使用します。route-mapに指定したaccess-list内で,ホストアドレス(32ビットマスク)として指定したマルチキャストアドレスが対象となります。
装置当たりの上限は,すべてのVRFで指定したPIM-SM VRFゲートウェイのグループアドレスの延べ数です。
また,静的加入グループ数で指定したグループアドレス数との合計になります。

 

表3-109 IPインタフェース設定数に対するマルチキャスト入出力ポート数

装置に設定されたIPインタフェース数 エントリ単位の入出力ポート数を全エントリ分合算したポート数
64以下 8191
65〜128 4095
129〜192 2730
193〜256 2047
257〜320 1638
321〜384 1365
385〜448 1170
449〜512 1023
513〜576 910
577〜640 819
641〜704 744
705〜768 682
769〜832 630
833〜896 585
897〜960 546
961〜1024 511

表3-110 使用インタフェース数に対するIGMPv2/IGMPv3(EXCLUDEモード)でPIM-SSMを連動させる設定可能数

使用インタフェース数 IGMPv2/IGMPv3(EXCLUDEモード)でPIM-SSMを連動させる設定可能数
7 1024
15 512
31 256
63 128
127 64

表3-111 加入グループ数に対するIGMPv2/IGMPv3(EXCLUDEモード)でPIM-SSMを連動させる設定可能数

加入グループ(延べ数) IGMPv2/IGMPv3(EXCLUDEモード)でPIM-SSMを連動させる設定数
16 1024
32 512
64 256
128 128
256 64
512 32
1024 16
2048 8
4096 4
8128 2

表3-112 IPv4でのインタフェース当たりの加入可能グループ数

使用インタフェース数 インタフェース当たりの加入可能グループ数
7 1024
15 512
31 256
63 128
127 64

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