コンフィグレーションガイド Vol.2
CoS値は,フレームの装置内における優先度を表すインデックスを示します。キューイング優先度は,キューイングする各キューに対して廃棄されやすさの度合いを示します。
CoS値とキューイング優先度の指定範囲を次の表に示します。
表3-17 CoS値とキューイング優先度の指定範囲
項目 指定範囲 CoS値 0〜7 キューイング優先度 1〜3 CoS値の指定は,ユーザ優先度引き継ぎと同時に設定できません。
また,フロー制御の優先度決定およびユーザ優先度引き継ぎが設定されていない場合は,次の表に示すデフォルトのCoS値とキューイング優先度を使用します。
表3-18 デフォルトのCoS値とキューイング優先度
項目 デフォルト値 フレーム種別 CoS値 ユーザ優先度マッピングに従います ユニキャストフレーム(MACアドレス学習済み) 0
- ユニキャストフレーム(MACアドレス未学習)
- ブロードキャストフレーム
- マルチキャストフレーム
- ミラーリングしたフレーム
キューイング優先度 3 − (凡例) −:フレーム種別による動作の違いはなし
なお,次に示すフレームは,フロー制御の優先度決定およびユーザ優先度引き継ぎの有無にかかわらず,固定的にCoS値とキューイング優先度を決定します。
優先度決定およびユーザ優先度引き継ぎで変更できないフレームを次の表に示します。
表3-19 優先度決定で変更できないフレーム一覧
フレーム種別 CoS値 キューイング優先度 本装置が自発的に送信するフレーム 7 3 本装置が受信するフレームのうち次のフレーム
- ARPフレーム※1※2
- 回線テストに使用するフレーム
5 − 本装置が受信するフレームのうち次のフレーム
- 自装置宛てのMACアドレス学習の移動検出と見なしたフレーム
2 − 本装置がレイヤ3中継し,本装置が受信するフレームのうち次のパケット/フレーム
- MTUを超えるIPv4,IPv6パケット
- TTLが1のフレーム
- ホップリミットが1のフレーム
- IPオプション付きのフレーム
- IPv6拡張ヘッダ付きのフレーム
2 − 本装置がレイヤ3中継し,本装置が受信するフレームのうち次のパケット
- 宛先不明のIPv4,IPv6パケット
2 − 本装置でレイヤ3中継するフレームのうち次のフレーム
- 本装置でフラグメントしたフレーム
- IPオプション付きのフレーム
- IPv6拡張ヘッダ付きのフレーム
- ARP/NDPの未解決により本装置に一時的に滞留する中継フレーム
3 − (凡例) −:フロー制御の優先度決定で変更できる
- 注※1
- コンフィグレーションコマンドflow action-change arp-discard-classで,ARPブロードキャストフレームのキューイング優先度を3から2に変更できます。
- 注※2
- コンフィグレーションコマンドflow action-change arp-reply-cosで,本装置が受信する,宛先MACアドレスがブロードキャストアドレスであるARP応答フレームのCoS値を5から0に変更できます。
All Rights Reserved, Copyright(C), 2011, 2018, ALAXALA Networks, Corp.